【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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一美さんには悪いけれど、一美さんが好きになった安部さんよりも青さんの方が絶対に良い男だと思う。



女心なんて全然分からない人だから「はあ?」と思うことも沢山あるけれど、でも安部さんよりも青さんの方が絶対に良い男だと私は思う。



でも、一美さんがずっと一緒にいたいと思うのはあの若い男の子で。



だからあの若い男の子には、一美さんの全部を受け止めて欲しいと加藤望の私は望む。



私は加藤望。
小関の”家“の秘書、加藤の”家“に生まれた。



私の幸せは小関の”家“の人達が幸せになること。



私の幸せは、”このネコ達“が幸せになることではない。



それを思い出してしまったことで心が滅茶苦茶に引き千切られてしまいそうになる中、私は両手を強く強く握り締めながら一美さんのことだけを真っ直ぐと見詰める。



”頑張れ、私。“



”頑張れ。“



「ネコ1匹が“家”に加わり一美さんと幸治さんの“何か”が大きく変わるなんて“普通”は思いませんが、一美さんは結構“そういう人”でもあるから。」



一美さんのことを“そういう人”という言い方をし、続ける。



「頑固で面倒な所がプラスの方ではなくマイナスに働くこともあると、そこをご自身で自覚をしたらもっと素敵な奥様になれると思います。
人と人との関係なので、完璧を目指したところでそれは一美さんにとっての完璧になってしまうので。
2人にとってのその時のベストを導き出すことも重要だと思います。」



増田財閥の完璧なお嬢様であるということは一美さんが頑固で面倒な所があるからということ。
それがあるから一美さんはこの時代でも周りの分家の人達に流されずに綺麗で正しいお嬢様でいられた。



でも、それを安部さんとの暮らしでも望んだとしたら、お互いに上手くいかなくなる時があるはずで。



きっと、喧嘩をしながらでもお互いの気持ちを吐き出して擦り合わせをすることも必要なはずで。



青さんとの暮らしで私はそれを知った。



”一美さんが安部さんとずっと一緒にいられるように、加藤望である私も頑張ります。“



”青さんの会社の掃除屋の人達も頑張ってくれています。“



”だから一美さんも頑張ってください。“



”安部さんとずっと一緒にいることを諦めないでください。“



”「ずっと一緒にいたいから頑張って」と、安部さんにもそう望んでください。“



”頑張れ、一美さん。“



”頑張れ。“



“頑張れ。”
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