【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

Bu-cha

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しばらく泣いていると、カウンターに座っていた男の人達がバッグを漁り出したのが分かった。



不思議に思っていると・・・



「真知ちゃん!!これ俺の会社のパンフレット!!!」



「・・・これ!僕の名刺!!!」



カウンターに座っていた男の人や、テーブル席に座っていた男の人達が一斉にそういった物を渡してきた。



「うちの会社に来てほしい!!」



「いや、うちの会社に!!!」



驚くことに、どれも本気でそんなことを言ってくれているようで・・・。



そんな中、さっきの男の人の大きな笑い声が響く。



その笑い声を聞いて、私も笑った。



眼鏡をかけ、最初に受け取った1番下にある紙を見る。
株式会社キャリアサービスOneTwoという会社だった。



それを見てから、男の人を見る・・・。
そしたら、驚いた・・・。
見たことのある男の人で・・・。



「あの・・・どこかで・・・?」



「え!?会ったことある!?」



名前を聞き、笑ってしまった。
地元では有名な人だったから。
それくらいに・・・魅力的な人だったから。



眼鏡を外してから、ぼやけた世界の中で男の人を見る。



「私も冒険者と演奏者にしてください。」



「よっしゃ!!!
ガンガンいくぞ!!真知ちゃん!!!」



男の人がそう言ったら、お店の中が一気に盛り上がった・・・。



聞いていると、他のお客さん達は男の人を責めているような言葉をかけていたけど、たまに出る褒めるような言葉にとても気持ちがのっていた。



そして、全員のお客さんが男の人から連絡先を聞いていて、“何かあったら声を掛ける”と言っていた。



“真知ちゃんが選んだなら間違いない”
と言いながら・・・。



それに笑いながら、嬉しくなった。



会社で・・・働ける・・・。



スナックで働くのも楽しかった・・・。



でも、小太郎君がバカにされてしまうのではないかと思っていた・・・。



私は峰子さんのように美人でも強くもないから。



私みたいな庶民の・・・



私みたいな何も出来ない女が・・・



小太郎君と一緒にいたら、バカにされてしまうと思っていた。



それだけは嫌だったから・・・。



それだけは、嫌だったから・・・。



私のことはバカにされてもいい・・・。



でも、骸骨でアフロだった私を・・・



みんなから酷いことを言われ思われていた私を・・・



バカにする気持ちではなく、温かい笑いで笑ってくれた人だから・・・。



“骸骨”も“アフロ”も“しじみ”も・・・



小太郎君が言うと全てが“愛”だった。
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