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「誰・・・?」



扉を開けたら、若い男の子・・・。
スーツは着ているけど、少し軽そうにも見える男の子が立っていた。



その男の子が、私を上から下までジロジロと確認するように見てくる。



「・・・何よ?アナタ、誰?」



私の質問にも答えず、何故か私の目を・・・数秒間見詰めた後・・・。




「隣の部屋、201号室の男だけど・・・」




そんなことを急に切り出され・・・




私は固まる・・・





「忙しくて帰って来られないだけだから、心配すんなよ?」




「・・・生きてるの?」




「どんな質問だよ!!」




男の子が大笑いしている。




「アンタ、面白いな。」




「だって・・・死んじゃったかと思ってたわ。」




涙を流しながら笑う私を、その男の子が黙って見ていて・・・




「なあ、アンタ・・・ブチ壊せる?」



「ブチ壊す・・・?」




聞いた私に、男の子は少ししてからムシャクシャする顔で笑った。




「やっぱ、いいや。
じゃあな、俺はちゃんと伝えたから。」
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