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「よし、じゃあお前ら審判な。」



不機嫌な顔で竜さんがそう言っている。
オババせんぱいの絵はとても上手だし、物凄く感動したし、めちゃくちゃ良い絵だと竜さんも分かっているからかもしれない。



「お前ら、“せーの”でこいつの顔かこのキャンバスを指差せよ。」



竜さんに言われ3人で「了解です」と返事をする。
何故か鮫島光一までこんな返事をしていてそれには少し笑った。



そして、竜さんが不機嫌な顔のまま口を大きく開いた。



「せーーーーーのっ!!!」



竜さんの掛け声に合わせ、俺は指を差した。



指を差した。



オババせんぱいの・・・



オババせんぱいの・・・



顔面というキャンバスの方を、指差した・・・。



俺1人がオババせんぱいの顔面を指差した・・・。



そう思っていたけれど、まさかの長峰も鮫島光一もオババせんぱいの顔面を指差していた。
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