12 / 202
1
1-12
しおりを挟む
その日の朝ご飯には先生から500円玉を貰った。
先生は1万円札を渡してきたけれど、「500円でいい」と私が何度も言って500円玉を貰った。
そして宣言通り、先生はその日の夜は私の家に来ることはなかった。
ここ1年くらいは毎日のように夜も私の家に来ていたのに。
そう思いながら、薄暗い部屋の中、微かに入る朝の光りを眺めながら掛け布団にくるまり震えていた。
誰もいない静かなボロボロの木造の家、ここがこんなにも寒かったかと思いながら震えていた。
昨日の朝に宣言をした通り、きっと今日の朝は朝ご飯を食べに来る先生のことを待ちながら震えていた。
両手で腕を擦りながら。
ネグリジェ姿ではなく普通のパジャマ姿で。
なんだか泣きそうになってくるくらい凍えていた時、ブザーが鳴った。
その音で2階部分のブザーが押されたのだと分かる。
ベッドからゆっくりと出ると信じられないくらいもっと身体が凍えた。
片手で片腕を擦りながら2階部分の玄関へと歩いていく。
急いで鍵を開けて扉を開けると、予想通り先生がいた。
完璧な顔面と髪型だけではなく、高級そうなスーツを着た気取っている嫌な男、先生がいた。
そんな先生を見て何か一言でも言ってやりたい気持ちになったけれど、何も声にならなかった。
声は何も出てこなくて、声の代わりに出てきたのは涙だった。
大量の涙が出てきた。
昨日の夜から寒くて一睡も出来なかったこの目から涙が大量に流れてくる。
そんな私を先生に絶対にバカにされると思った。
でも、先生は少しだけ驚いた顔をした後に心配そうな顔になり・・・
そして・・・
「風邪か?熱何度あるんだよ?」
そう聞いてきた。
先生は1万円札を渡してきたけれど、「500円でいい」と私が何度も言って500円玉を貰った。
そして宣言通り、先生はその日の夜は私の家に来ることはなかった。
ここ1年くらいは毎日のように夜も私の家に来ていたのに。
そう思いながら、薄暗い部屋の中、微かに入る朝の光りを眺めながら掛け布団にくるまり震えていた。
誰もいない静かなボロボロの木造の家、ここがこんなにも寒かったかと思いながら震えていた。
昨日の朝に宣言をした通り、きっと今日の朝は朝ご飯を食べに来る先生のことを待ちながら震えていた。
両手で腕を擦りながら。
ネグリジェ姿ではなく普通のパジャマ姿で。
なんだか泣きそうになってくるくらい凍えていた時、ブザーが鳴った。
その音で2階部分のブザーが押されたのだと分かる。
ベッドからゆっくりと出ると信じられないくらいもっと身体が凍えた。
片手で片腕を擦りながら2階部分の玄関へと歩いていく。
急いで鍵を開けて扉を開けると、予想通り先生がいた。
完璧な顔面と髪型だけではなく、高級そうなスーツを着た気取っている嫌な男、先生がいた。
そんな先生を見て何か一言でも言ってやりたい気持ちになったけれど、何も声にならなかった。
声は何も出てこなくて、声の代わりに出てきたのは涙だった。
大量の涙が出てきた。
昨日の夜から寒くて一睡も出来なかったこの目から涙が大量に流れてくる。
そんな私を先生に絶対にバカにされると思った。
でも、先生は少しだけ驚いた顔をした後に心配そうな顔になり・・・
そして・・・
「風邪か?熱何度あるんだよ?」
そう聞いてきた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
18
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる