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“うちの娘2人も普通ではないからね”
オジサンからはそう聞いていた。
確かにそう聞いていた。
だからある程度は心の準備をしていた。
でも、この心の準備はしていなかった。
何もしていなかった。
「初めまして、国光美鼓です。
4月で小学校3年生になります。
今日からよろしくお願いします。」
神社の掃除から戻ると1人の小さな女の子が玄関に立っていて、一生懸命な顔で自己紹介をしてきた。
その女の子が・・・
その女の子の顔が・・・
「めっっっっちゃ可愛いんだけど!!!
バサマの幼女の頃だろこれ!!!!」
小学校3年生になるという割にはずっと幼く見える女の子が一生懸命挨拶をしてくれ、その顔面もその気持ちもめちゃくちゃ可愛いかった。
外面に気を付けるどころかその幼女の頭を両手でワシャワシャと撫でる。
「わ・・・わ・・・っ」
幼女版バサマが慌てた様子でされるがままになっていて、とにかくめちゃくちゃ可愛い。
「4月で小3か・・・今年9歳、7歳下か。
大人になったら全然アリだな!!
オジサン、イトコ同士って結婚出来るんだよな!?
普通にこの子と結婚したいんだけど!!」
「美鼓を普通の女の子として好きになってくれる男じゃないとな~。」
「いや、普通どころかめちゃくちゃ好きなんだけど!!」
「顔がでしょ?」
「顔顔!!顔がめっちゃ好き!!!」
「う~ん・・・まあ、大人が変に反対して変に気持ちが盛り上がるのも困るから僕からは何も言わないよ。
それに・・・」
オジサンが言葉を切った後に俺のことをジッと見詰めてきた。
その顔とその目はたまに見たジサマの顔とよく似ていた。
血の繋がりがないはずの2人の顔はよく似ているように見える。
「うん、大丈夫だよ。
朝君は朝君にピッタリの女の子がちゃんといるから。」
「マジで・・・!?
俺バサマみたいな女の子と結婚したいんだけど!!」
「うん、大丈夫。
そういう子がいるから。」
「マジか!!すげー楽しみ!!」
外面はどうしたというくらい素になっていると・・・
やけに冷たい視線を感じそっちの方を見た。
そしたら女の子がもう1人立っていた。
美鼓と同じくらいの身長、手足はスラッと長く色白な顔面に目と鼻と口がバランス良く、でも美鼓より残念な感じで・・・。
「気持ち悪・・・。
お姉ちゃんに何してんの?
こんな気持ち悪いオジサンと今日から一緒に住むとか無理なんだけど。」
「俺だって本心は無理だよ!!
どうせならお前も可愛い顔であれよ!!
なんだよブスなくせしてクソ生意気なガキだな!!」
「はあ~・・・?」
「カヤ!朝君に失礼なこと言わない!!
朝君早かったね、ご飯は?」
久しぶりに会ったオバサンが“カヤ”と呼んだ女の子の頭をポンッと触った後、ダイニングテーブルの上に食パンが入った袋とマーガリンとジャムを置いた。
それには苦笑いで・・・
「もう食べてきました。」
これからは毎日この朝飯なのかと心の準備をしながらオバサンに答えた。
そして久しぶりに会ったオバサンの顔を見てから言った。
「オバサン数年前と全然変わんないっすね!!
スッピンでも歳の割に可愛いっすよ!!」
バサマの若い頃であろう顔をしているオバサンにそう言って褒めると、褒めたのにオバサンはめちゃくちゃ怒った顔になった。
「私のことをオバサンって言わないでくれる!?
いつもこの子達のお姉さんに間違えられるくらいなんだけど!!」
本気の様子でそう言われ、俺は両手をのせたままの美鼓の顔を改めて確認する。
それからまたオバサンの顔を見て・・・
「それは流石に社交辞令だろ・・・!!」
「ち・が・う・か・ら!!!違うから!!!
オバサンなんて言われたことないわよ!!」
こんな感じでこっちの家での生活が始まることとなった。
お父さんともお母さんとも暮らしたことがない俺が、オジサンとオバサン、そして従妹2人と暮らし始める。
外面を気にしていたけれどそんなのは気にしていられないくらいの人達、そして出来事で始まった初日となった。
オジサンからはそう聞いていた。
確かにそう聞いていた。
だからある程度は心の準備をしていた。
でも、この心の準備はしていなかった。
何もしていなかった。
「初めまして、国光美鼓です。
4月で小学校3年生になります。
今日からよろしくお願いします。」
神社の掃除から戻ると1人の小さな女の子が玄関に立っていて、一生懸命な顔で自己紹介をしてきた。
その女の子が・・・
その女の子の顔が・・・
「めっっっっちゃ可愛いんだけど!!!
バサマの幼女の頃だろこれ!!!!」
小学校3年生になるという割にはずっと幼く見える女の子が一生懸命挨拶をしてくれ、その顔面もその気持ちもめちゃくちゃ可愛いかった。
外面に気を付けるどころかその幼女の頭を両手でワシャワシャと撫でる。
「わ・・・わ・・・っ」
幼女版バサマが慌てた様子でされるがままになっていて、とにかくめちゃくちゃ可愛い。
「4月で小3か・・・今年9歳、7歳下か。
大人になったら全然アリだな!!
オジサン、イトコ同士って結婚出来るんだよな!?
普通にこの子と結婚したいんだけど!!」
「美鼓を普通の女の子として好きになってくれる男じゃないとな~。」
「いや、普通どころかめちゃくちゃ好きなんだけど!!」
「顔がでしょ?」
「顔顔!!顔がめっちゃ好き!!!」
「う~ん・・・まあ、大人が変に反対して変に気持ちが盛り上がるのも困るから僕からは何も言わないよ。
それに・・・」
オジサンが言葉を切った後に俺のことをジッと見詰めてきた。
その顔とその目はたまに見たジサマの顔とよく似ていた。
血の繋がりがないはずの2人の顔はよく似ているように見える。
「うん、大丈夫だよ。
朝君は朝君にピッタリの女の子がちゃんといるから。」
「マジで・・・!?
俺バサマみたいな女の子と結婚したいんだけど!!」
「うん、大丈夫。
そういう子がいるから。」
「マジか!!すげー楽しみ!!」
外面はどうしたというくらい素になっていると・・・
やけに冷たい視線を感じそっちの方を見た。
そしたら女の子がもう1人立っていた。
美鼓と同じくらいの身長、手足はスラッと長く色白な顔面に目と鼻と口がバランス良く、でも美鼓より残念な感じで・・・。
「気持ち悪・・・。
お姉ちゃんに何してんの?
こんな気持ち悪いオジサンと今日から一緒に住むとか無理なんだけど。」
「俺だって本心は無理だよ!!
どうせならお前も可愛い顔であれよ!!
なんだよブスなくせしてクソ生意気なガキだな!!」
「はあ~・・・?」
「カヤ!朝君に失礼なこと言わない!!
朝君早かったね、ご飯は?」
久しぶりに会ったオバサンが“カヤ”と呼んだ女の子の頭をポンッと触った後、ダイニングテーブルの上に食パンが入った袋とマーガリンとジャムを置いた。
それには苦笑いで・・・
「もう食べてきました。」
これからは毎日この朝飯なのかと心の準備をしながらオバサンに答えた。
そして久しぶりに会ったオバサンの顔を見てから言った。
「オバサン数年前と全然変わんないっすね!!
スッピンでも歳の割に可愛いっすよ!!」
バサマの若い頃であろう顔をしているオバサンにそう言って褒めると、褒めたのにオバサンはめちゃくちゃ怒った顔になった。
「私のことをオバサンって言わないでくれる!?
いつもこの子達のお姉さんに間違えられるくらいなんだけど!!」
本気の様子でそう言われ、俺は両手をのせたままの美鼓の顔を改めて確認する。
それからまたオバサンの顔を見て・・・
「それは流石に社交辞令だろ・・・!!」
「ち・が・う・か・ら!!!違うから!!!
オバサンなんて言われたことないわよ!!」
こんな感じでこっちの家での生活が始まることとなった。
お父さんともお母さんとも暮らしたことがない俺が、オジサンとオバサン、そして従妹2人と暮らし始める。
外面を気にしていたけれどそんなのは気にしていられないくらいの人達、そして出来事で始まった初日となった。
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