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何故かめちゃくちゃ怒っていて、それには少し慌てながら朝人を宥める。
「分かった!じゃあ格好良くしてきて!」
「・・・今日で34になったオッサンにプレッシャーは掛けてくんなよ!!」
「もう何なの!?
じゃあもう何でもいいから早く準備して!!」
「お握り食ってからな!!
・・・・・・・・・うっっっっま!!!!」
すぐに渡すとすぐに食べ、うるさいくらいに“旨い”と言ってきた。
玄関先でお握りを一瞬で食べた今日で34歳になる朝人が、私もビックリするくらい元気な顔になった。
「めっっっちゃパワーついた!!
いつも以上にパワーがついたし、それに・・・」
朝人が首を傾げながら親指に残った米粒を最後に食べた。
それを眺めながら教えてあげる。
「今日は朝人の誕生日だからパワーがいつも以上につくように。
朝人が誕生日の日を楽しめるパワーがつくようにって思いながら握ったよ!!」
「なるほどな・・・。
うん、なんかすげー楽しくなってきた。」
カヤもカヤのお姉ちゃんも“普通”ではない。
そんな2人の従兄である朝人も少し“普通”ではないのだと思う。
朝人は私が作るご飯が大好きで。
私自身のことではなく私が作るご飯が大好きなのは知っている。
そして私が作るご飯が朝人にパワーをつけていたことも。
私は全然大人の女には見えないし、“佐伯ちゃん”と呼ばれてしまうくらい佐伯さんの子どもの頃みたいな見た目だけど、そんな私でも料理だったら佐伯さんにも負けない。
朝人が美味しいと思う、そして朝人の為に作る料理だったら負けない。
だからあとは女としてちゃんと見てもらうだけ。
その為ならどんな理由でもキッカケを作りたい。
「朝人、デートの練習に連れていって!!」
私はやっぱり朝人のことが大好きだったから。
会社のみんなから“佐伯ちゃん”と呼ばれ、誰も“私”を認識してくれない中、朝人だけは“千寿子”と呼んでくれた。
凄く凄く嬉しそうな顔をして、あの会社の中で“私”のことを見てくれた。
朝人の姿ではなく“先生”の姿だったけど、思わず“先生”のことも好きになってしまったくらい、私は“朝人”のことも“先生”のことも大好きだから。
「分かった!じゃあ格好良くしてきて!」
「・・・今日で34になったオッサンにプレッシャーは掛けてくんなよ!!」
「もう何なの!?
じゃあもう何でもいいから早く準備して!!」
「お握り食ってからな!!
・・・・・・・・・うっっっっま!!!!」
すぐに渡すとすぐに食べ、うるさいくらいに“旨い”と言ってきた。
玄関先でお握りを一瞬で食べた今日で34歳になる朝人が、私もビックリするくらい元気な顔になった。
「めっっっちゃパワーついた!!
いつも以上にパワーがついたし、それに・・・」
朝人が首を傾げながら親指に残った米粒を最後に食べた。
それを眺めながら教えてあげる。
「今日は朝人の誕生日だからパワーがいつも以上につくように。
朝人が誕生日の日を楽しめるパワーがつくようにって思いながら握ったよ!!」
「なるほどな・・・。
うん、なんかすげー楽しくなってきた。」
カヤもカヤのお姉ちゃんも“普通”ではない。
そんな2人の従兄である朝人も少し“普通”ではないのだと思う。
朝人は私が作るご飯が大好きで。
私自身のことではなく私が作るご飯が大好きなのは知っている。
そして私が作るご飯が朝人にパワーをつけていたことも。
私は全然大人の女には見えないし、“佐伯ちゃん”と呼ばれてしまうくらい佐伯さんの子どもの頃みたいな見た目だけど、そんな私でも料理だったら佐伯さんにも負けない。
朝人が美味しいと思う、そして朝人の為に作る料理だったら負けない。
だからあとは女としてちゃんと見てもらうだけ。
その為ならどんな理由でもキッカケを作りたい。
「朝人、デートの練習に連れていって!!」
私はやっぱり朝人のことが大好きだったから。
会社のみんなから“佐伯ちゃん”と呼ばれ、誰も“私”を認識してくれない中、朝人だけは“千寿子”と呼んでくれた。
凄く凄く嬉しそうな顔をして、あの会社の中で“私”のことを見てくれた。
朝人の姿ではなく“先生”の姿だったけど、思わず“先生”のことも好きになってしまったくらい、私は“朝人”のことも“先生”のことも大好きだから。
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