【完】秋の夜長に見る恋の夢

Bu-cha

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そんなことをサラッと言われ・・・



「もう朝ご飯食べるかな?」



「はい・・・ありがとうございます・・・。」



そう言ってダイニングテーブルに今日も唐揚げを並べてくれた。
いつもは小町が作ってくれていた唐揚げを、今日はこの時間から小町のお母さんが作ってくれていた。



「まだ婚約者候補だからね。
頑張ってね。」



小町のお母さんがそうにこやかに笑ってくれ・・・



「それにしても小町、寝相悪いからね。
小町の部屋はダブルベッドだけど、武蔵君の部屋のベッドもダブルベッドにしようか?」



そんなこともサラッと言われ、慌てて首を横に振った。



昨晩だけだから。
小町とは昨晩だけ、付き合ったから・・・。



あとは俺がちゃんと婚約者として選ばれてから・・・。



ちゃんと、選ばれてから・・・。



そう思いながら、小町のお母さんが作ってくれた唐揚げを朝5時に食べた・・・。



小町の唐揚げと同じくらいギュッと詰まったような美味しい唐揚げだった。



「お弁当も作っておいたからね。」



「ありがとうございます。」



お礼を言った俺に、小町のお母さんが俺の背中にソッと触れた。



「頑張ってね。」



そう言ってにこやかに笑いかけてくれた・・・。



それに深く頷き、残りの唐揚げを食べていく。



薬を創ろう。
俺は薬を創ろう。



それは出来るから。
俺はそれだけなら出来るから。 



一刀なら極められる。



それだけならきっと婚約者候補にも負けない。



一刀を極められる人間に俺は育てられたから。



この刀を手放さない限りは、俺は一刀なら極められる。



必ず、なる・・・。



俺は必ずなる・・・。



二天一流の剣豪、現代でも読まれる『五輪書』、そして水墨画。
多才な宮本武蔵のようにはなれなかったけど・・・
俺はこの一刀で小町の婚約者になる。



小町の結婚相手になる。



小町は好きでもない人と結婚なんてしたくないから。



だから、俺が・・・。



俺が・・・。



必ず、小町の結婚する相手になる・・・。
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