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26歳、2月
昨日は翔子になっている結子といつも通りのデートをしたし、毎日メッセージを送り文字だけの会話もしている。
正直な話翔子と結子、どちらと付き合っているのか灰色ではあるけれど、結子と2人きりで喋ることも会うこともないままの生活は続いていた。
そして、今日も夜にソファーに座りながら電話をしていく。
最近の話もやっぱり“可愛くて美味しい私のまり姉”の動画の話で。
そしてもう1つ、やっと動き出した和と岩渕さんの話も増えた。
「昨日会社に来た真理ちゃんに言われちゃった。
私には駿君が作った真っ赤なリップじゃなくて、ヌーディーカラーのローズベージュのリップが似合うって。」
「だから今日は俺がプレゼントしたリップじゃなかったんだ?
そろそろ2年経つからなくなったのかと思ってたよ。」
「あのリップは全然落ちないから全然減らなくて、まだあと少し残ってるよ!」
「化粧品にも使用期限が一応あるから、そろそろ使わない方がよかったよ。」
俺がそう言うと結子が少しだけ無言になった。
「じゃあ後は持っておくだけ、見てるだけするね。
私にはあの真っ赤なリップは似合わなかったけど、あのリップをつけてる時だけはハッキリした顔になれて嬉しかった、ありがとうね。」
俺がプレゼントをした日から毎日あのリップを塗っていた結子がそう言った。
「同じ顔なのにね、翔子にはあの色が似合うのが羨ましいよ。」
未だに入社困難なあのリップを買えた翔子も結子と同じリップをつけていた。
結子と同じ顔の系統、同じパーソナルカラー、同じ体型なのに、確かに翔子にはあの真っ赤な赤が似合っていた。
「駿が言うにはヌーディーカラーの色展開の企画も出してたらしいけど、研究開発の人がマットな質感じゃないとあそこまで落ちないのに荒れないリップに出来なかったらしい。
もしもあのリップのシリーズで結子の似合いそうなヌーディーカラーのリップが出たら、その時はまたプレゼントするよ。」
「うん、ありがとう。
まだ新しい婚約者は決まってないけど、次の婚約者と結婚する時には開発出来てるといいな。
結婚祝いでちゃんと受け取れるように次は頑張るね。」
昨日は翔子になっている結子といつも通りのデートをしたし、毎日メッセージを送り文字だけの会話もしている。
正直な話翔子と結子、どちらと付き合っているのか灰色ではあるけれど、結子と2人きりで喋ることも会うこともないままの生活は続いていた。
そして、今日も夜にソファーに座りながら電話をしていく。
最近の話もやっぱり“可愛くて美味しい私のまり姉”の動画の話で。
そしてもう1つ、やっと動き出した和と岩渕さんの話も増えた。
「昨日会社に来た真理ちゃんに言われちゃった。
私には駿君が作った真っ赤なリップじゃなくて、ヌーディーカラーのローズベージュのリップが似合うって。」
「だから今日は俺がプレゼントしたリップじゃなかったんだ?
そろそろ2年経つからなくなったのかと思ってたよ。」
「あのリップは全然落ちないから全然減らなくて、まだあと少し残ってるよ!」
「化粧品にも使用期限が一応あるから、そろそろ使わない方がよかったよ。」
俺がそう言うと結子が少しだけ無言になった。
「じゃあ後は持っておくだけ、見てるだけするね。
私にはあの真っ赤なリップは似合わなかったけど、あのリップをつけてる時だけはハッキリした顔になれて嬉しかった、ありがとうね。」
俺がプレゼントをした日から毎日あのリップを塗っていた結子がそう言った。
「同じ顔なのにね、翔子にはあの色が似合うのが羨ましいよ。」
未だに入社困難なあのリップを買えた翔子も結子と同じリップをつけていた。
結子と同じ顔の系統、同じパーソナルカラー、同じ体型なのに、確かに翔子にはあの真っ赤な赤が似合っていた。
「駿が言うにはヌーディーカラーの色展開の企画も出してたらしいけど、研究開発の人がマットな質感じゃないとあそこまで落ちないのに荒れないリップに出来なかったらしい。
もしもあのリップのシリーズで結子の似合いそうなヌーディーカラーのリップが出たら、その時はまたプレゼントするよ。」
「うん、ありがとう。
まだ新しい婚約者は決まってないけど、次の婚約者と結婚する時には開発出来てるといいな。
結婚祝いでちゃんと受け取れるように次は頑張るね。」
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