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「だって、俺・・・“普通”じゃないし。
俺・・・こんな、女みたいだし。」
そう言って、自分の女みたいな右手を見る。
その手を、
ねーちゃんの綺麗な手が力一杯握ってきた。
「離しちゃダメ、絶対に、離しちゃダメ。」
「ねーちゃん・・・」
「夏生は離したことないでしょ?
宗の手を、女の子みたいだからって、宗のこの手を、離したことなんてないでしょ?」
俺の女みたいな右手を見る・・・
いつだって、夏生の大きな左手が引っ張ってくれた、この女みたいな右手を・・・
「夏生が離してもないのに、宗から勝手に離しちゃダメ、絶対、絶対。」
俺は、ねーちゃんの・・・
魔法の言葉を聞く。
俺のねーちゃんは、魔法を使える。
小さな頃からずっと思っていた。
右手から、視線をねーちゃんに移す。
ねーちゃんは、笑った・・・
人の心を絶対に動かせる、その魔法の笑顔で・・・。
俺・・・こんな、女みたいだし。」
そう言って、自分の女みたいな右手を見る。
その手を、
ねーちゃんの綺麗な手が力一杯握ってきた。
「離しちゃダメ、絶対に、離しちゃダメ。」
「ねーちゃん・・・」
「夏生は離したことないでしょ?
宗の手を、女の子みたいだからって、宗のこの手を、離したことなんてないでしょ?」
俺の女みたいな右手を見る・・・
いつだって、夏生の大きな左手が引っ張ってくれた、この女みたいな右手を・・・
「夏生が離してもないのに、宗から勝手に離しちゃダメ、絶対、絶対。」
俺は、ねーちゃんの・・・
魔法の言葉を聞く。
俺のねーちゃんは、魔法を使える。
小さな頃からずっと思っていた。
右手から、視線をねーちゃんに移す。
ねーちゃんは、笑った・・・
人の心を絶対に動かせる、その魔法の笑顔で・・・。
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