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ジルゴバートside.......
「・・・クソッ!!!」
沸騰してくる苛立ちを抑えることなく、冴えない侍女がついだ酒のグラスをその侍女に投げ付けた。
「俺はこの国の実質的な国王だぞ!?
お前みたいな冴えない女の酒を飲むはずがないだろ!!
ミランダはどこだ、ミランダは!!!」
この若い女よりもミランダの方がずっと美しい。
すっかりと歳を取ったけれど、若い頃のミランダは侍女にしておくには勿体無い、光り輝くほどの美しい女だった。
「ミランダ侍女長は聖女様がいらっしゃるステル殿下のお部屋の前かと思います・・・。」
「昨晩初夜が終わっただろ!?
何故今夜も見届け役をしている!!!
・・・昨晩は出来なかったのか!!!
まったく、クラストといいステルといい、それに・・・」
わざとらしい咳になっただろうが、その咳で続きを言うのを我慢した。
「早くミランダを呼んでこい。
“ジルゴバート陛下”が呼んでいると言えば飛んで来るだろ。
ミランダは俺のことを愛しているからな。
ミランダだけだ、俺の心も身体も気持ち良くすることが出来るのは。」
俺の言葉に若い侍女が顔を真っ赤にさせた。
そんな反応は初々しく可愛くも感じたので聞いてみる。
「まだ未経験か?
“ジルゴバート陛下”が手解きをしてあげよう。名前は?」
「メルサと申します・・・。
いえ・・・その、経験はあります。」
その返事で少しだけ浮かんでいた欲が消え失せた。
「さっさとミランダを呼んでこい!!
もう歳だが一応避妊薬も飲んでこいと伝えろ!!
女は子どものこととなると恐ろしいからな!!
俺が欲しいのはミランダだけだ!!」
「はい、失礼致します・・・。」
冴えない侍女の姿を見ることなく、瓶に入ったままの酒をそのまま浴びるように飲む。
苛立ちが沸騰してくる・・・。
“あのガキ”の顔を見ていると苛立ちが沸騰してくる・・・。
「“あの女”め・・・。
どこの男のガキを孕んだ・・・。」
第2王妃となった侍女のエリナエルの冴えない顔を思い出しながら悪態をつく。
「・・・クソッ!!!」
沸騰してくる苛立ちを抑えることなく、冴えない侍女がついだ酒のグラスをその侍女に投げ付けた。
「俺はこの国の実質的な国王だぞ!?
お前みたいな冴えない女の酒を飲むはずがないだろ!!
ミランダはどこだ、ミランダは!!!」
この若い女よりもミランダの方がずっと美しい。
すっかりと歳を取ったけれど、若い頃のミランダは侍女にしておくには勿体無い、光り輝くほどの美しい女だった。
「ミランダ侍女長は聖女様がいらっしゃるステル殿下のお部屋の前かと思います・・・。」
「昨晩初夜が終わっただろ!?
何故今夜も見届け役をしている!!!
・・・昨晩は出来なかったのか!!!
まったく、クラストといいステルといい、それに・・・」
わざとらしい咳になっただろうが、その咳で続きを言うのを我慢した。
「早くミランダを呼んでこい。
“ジルゴバート陛下”が呼んでいると言えば飛んで来るだろ。
ミランダは俺のことを愛しているからな。
ミランダだけだ、俺の心も身体も気持ち良くすることが出来るのは。」
俺の言葉に若い侍女が顔を真っ赤にさせた。
そんな反応は初々しく可愛くも感じたので聞いてみる。
「まだ未経験か?
“ジルゴバート陛下”が手解きをしてあげよう。名前は?」
「メルサと申します・・・。
いえ・・・その、経験はあります。」
その返事で少しだけ浮かんでいた欲が消え失せた。
「さっさとミランダを呼んでこい!!
もう歳だが一応避妊薬も飲んでこいと伝えろ!!
女は子どものこととなると恐ろしいからな!!
俺が欲しいのはミランダだけだ!!」
「はい、失礼致します・・・。」
冴えない侍女の姿を見ることなく、瓶に入ったままの酒をそのまま浴びるように飲む。
苛立ちが沸騰してくる・・・。
“あのガキ”の顔を見ていると苛立ちが沸騰してくる・・・。
「“あの女”め・・・。
どこの男のガキを孕んだ・・・。」
第2王妃となった侍女のエリナエルの冴えない顔を思い出しながら悪態をつく。
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