【完】死神にウェディングドレスを

Bu-cha

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そして、天野さんに連れてこられたのは・・・。
じいちゃんが会長をしている会社だった。
マツイ化粧品・・・。
じいちゃんが会長をしていて、死んだ父親と母親も働いていた会社。
渡と渡の死んだ嫁さん、そして母ちゃんも働いている会社・・・。



そんな会社に、天野さんに連れてこられた。



「1ヶ月前に契約貰った会社。
前社長が会長職になって、次の社長をダブル代表にしたんだよ。
どっちの社長も有能な人達で、これまで切磋琢磨して会社を盛り上げてきたような2人。
でも、その人達の派閥がある。」



天野さんがマツイ化粧品の大きなビルを目の前にし、そう話した。



「1人の社長、須崎社長が2ヶ月くらい不在だった時期があるんだよ。
その間に須崎社長派の人達が暴動を起こした。
須崎社長が戻った後もおさまらなくて、社内で闘争が激化した。
社内では試合を、社外には闘争を。
それが会長が・・・お前のじいさんが、理想として守ってきたマツイ化粧品の姿。」



そう言った・・・。
天野さんがそう言ってきた・・・。



それには苦笑いをする。



「じいちゃん、俺が孫だって言ったんっすか?」



「いや、会長は何も言ってない。
でも須崎社長が言ってたのをたまたま聞いた。」



「須崎社長が?」



じいちゃんの会社のことは何も知らない。
渡も母ちゃんも会社のことはそこまで話さないし、須崎社長なんて勿論知らなかった。



「須崎社長が、“死んだ鮫島”の話をしてるのをたまたま聞いた。
“死んだ鮫島”の嫁さん、その父親は会長なのが分かったから、会長にそれとなく聞いていったらお前が孫だって分かった。」



「それは・・・流石っすね。」



「どんな小さな出来事からも会話からも、何かを考えろ。
そこから何かを生み出してみろ。」



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