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そう言われて・・・
そんなことを言われて・・・。
これはもう、笑うしかなかった。
こんなにハッキリと言われたら、断言されたら、笑うしかなかった。
しばらく笑ってから言葉を出した。
「そうっすね、俺はあの人のことが好きです。」
素直にそう出てきた。
素直にそう、言葉を出して・・・空気を出して・・・また、息が吸えた・・・。
スッと、空気が入ってきた・・・。
気持ちが良かった・・・。
空気はこんなに軽いのかと、めちゃくちゃ気持ちが良かった・・・。
静かな気持ちで自然と笑顔になっていると、天野さんが優しい顔で俺を見てきた。
「見る目あるじゃねーか。
あの死神、極上に良い女だよな。
紅葉も初めて見た時に思わず言ってたぞ、“極上に良い女”って。
旦那いなくて2人の子持ちらしいけど、あそこまで極上に良い女だとお前でも揺らぐかと思って今日引き合わせようとしてた。」
その言葉を聞いて、俺は流石に苦笑いをする。
「俺ですよ。」
「俺って?」
流石の天野さんでも思い付かないようなので、その事実に笑いながら言葉を出した。
「あの人の子どもの1人は、俺ですよ。」
「・・・血、繋がってねーだろ、年齢的に。
それに名字も違うな。」
「そうですね、俺の母親になって俺を育ててくれた人ですね。」
「それならセーフだろ、良かったな。」
と・・・。
あり得ないような恋愛。
そのあり得ないような相手の話を、天野さんはこんな風に言った。
“セーフ”と、言った・・・。
そんなことを言われて・・・。
これはもう、笑うしかなかった。
こんなにハッキリと言われたら、断言されたら、笑うしかなかった。
しばらく笑ってから言葉を出した。
「そうっすね、俺はあの人のことが好きです。」
素直にそう出てきた。
素直にそう、言葉を出して・・・空気を出して・・・また、息が吸えた・・・。
スッと、空気が入ってきた・・・。
気持ちが良かった・・・。
空気はこんなに軽いのかと、めちゃくちゃ気持ちが良かった・・・。
静かな気持ちで自然と笑顔になっていると、天野さんが優しい顔で俺を見てきた。
「見る目あるじゃねーか。
あの死神、極上に良い女だよな。
紅葉も初めて見た時に思わず言ってたぞ、“極上に良い女”って。
旦那いなくて2人の子持ちらしいけど、あそこまで極上に良い女だとお前でも揺らぐかと思って今日引き合わせようとしてた。」
その言葉を聞いて、俺は流石に苦笑いをする。
「俺ですよ。」
「俺って?」
流石の天野さんでも思い付かないようなので、その事実に笑いながら言葉を出した。
「あの人の子どもの1人は、俺ですよ。」
「・・・血、繋がってねーだろ、年齢的に。
それに名字も違うな。」
「そうですね、俺の母親になって俺を育ててくれた人ですね。」
「それならセーフだろ、良かったな。」
と・・・。
あり得ないような恋愛。
そのあり得ないような相手の話を、天野さんはこんな風に言った。
“セーフ”と、言った・・・。
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