【完】死神にウェディングドレスを

Bu-cha

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「ウェディングドレス・・・。」



光一の言葉を、私は繰り返す・・・。
涙を流しながら、繰り返す・・・。



「夢なんだろ?
ウェディングドレスを着るのが。
お母さんみたいなウェディングドレスを着るのが。」



そう、言われ・・・



そう言われて・・・



私は泣きながら自分の身体を抱き締める・・・。



「着られない・・・。
もう、着られない・・・。
腕、こんなに傷だらけになっちゃった・・・。」



「すげー血塗れだよな!!
頑張ったじゃねーか、泣き虫桃子!!」



光一にそう言われ、それには一瞬黙ってしまって・・・



「でも・・・こんな腕じゃ、ウェディングドレス・・・着られない・・・。」



「何でだよ?すっげー格好良いじゃん!!
俺も傷の1つでもあれば良かった!!
守る為に戦った証拠だろ!?
父ちゃんもあったらしい!!
俺も欲しかった!!!
すっげー格好良いじゃねーか、桃子!!」



そう、言われ・・・
そう言われてしまって・・・。



自然と小さく口が笑ってしまう・・・。



「あと・・・私、触られて・・・。
あの男から、触られて・・・。
私の身体・・・汚くなっちゃって・・・。
こんなに気持ち悪い身体で・・・そのうえ死神で・・・。
そんな私に、ウェディングドレスを着させてくれる人なんて、いないよ・・・。」



私が泣きながら、小さく笑いながらそう言った瞬間・・・



グイッ─────...と、顔に光一の手の甲を押し付けられた・・・。



「身体なんてそれくらいで汚くなるかよ、それより顔面!!!
顔面が汚すぎるんだよ、さっきから!!!」



そう言って、手の甲を私の顔面にグイグイと押し付けてきて・・・



しばらくして、手が離れたかと思ったら・・・



「うわ、きったねーな・・・!!!」



と、自分の手の甲を確認してそう叫んだ。



それには笑ってしまう・・・。
笑ってしまう・・・。



こんなの、笑ってしまう・・・。



「破壊してやるよ、俺が。」



自分の身体を抱き締めながらも見上げた光一の姿・・・。



その姿は・・・



窓から入ってきた黄金の光に包まれている・・・。



そんな姿の光一が、口をゆっくりと開いた・・・。



「桃子を死神にしてくる奴らを、俺が一生破壊してやるよ。
だから、桃子が死神なことは俺しか知らない。
破壊してやるから、何度でも、一生。
俺は“破壊神”だからな!!!」



そう言った・・・。
光一が、自分を破壊神と・・・。



理菜さんが死んでしまってから、1度も理菜さんやお父さん、私のお父さんの話をしなくなっていた光一が、自分を“破壊神”と言った・・・。



黄金の光に包まれる光一を見ながら、私は何度も何度も頷く・・・。



「破壊力、抜群だね・・・。」



.
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