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第1章 ◆ はじまりと出会いと
2. 学校
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あのお姉さんとの出会いから、私は七歳になりました。
もらった石は、いつもポケットに入れて持ち歩いています。
石を眺めていると、なんだか力が湧いてくる気がして、私は「魔法の石」と呼んでいます。
ただのきれいな石だけど、私にはお守りのようなものです。
あのきれいなお姉さんにまた会いたいな。
さて、今日は特別な日です。
何日も前からドキドキしながら待っていた日です。
今日から新しい制服に、新しい道具鞄が私の正装になります。
そう、今日から学校に行くことになりました!
この国では、七歳になると学校に行けるようになります。
通えるようになるだけで、七歳になったらすぐに入学するということはありません。
実際、上のお兄ちゃんは十歳になってから学校に入りました。
私がこれから通う学校は、グランツ学園という大きな学校で、いくつもある学修科の中の教育科に入ります。
学年は一年生から十年生までで、成績が良ければ飛び級もできるし、悪ければ成績が取れるまで進級・卒業ができない、厳しいところです。
一年生で文字の読み書きや、計算、魔法の基礎を勉強します。
大体の人はこれをクリアしていることが多いから、すぐに飛び級しようと思えばできるそうです。
文字や計算は下のお兄ちゃんに教えてもらっていたから、きっと大丈夫です。
自分の名前や、お手紙だって書けます。
計算はちょっとだけ苦手だけど、嫌いというほどじゃないです。
でも魔法だけは、全然うまくいきません。
私は、とっても魔力が強いお父さんの娘なのに、魔法が使えないほど魔力が弱いそうです。
お兄ちゃん達は強い魔力を持っているのに…私だけ仲間はずれな気分です。しょんぼり…。
「クリス、どうしたんだい?そんなにしょんぼりして」
「お父さん…。私、魔法が使えなくて、とっても悔しいの。…お父さんの子なのに…」
お父さんは優しく微笑むと、私を抱きしめてくれました。
大きな体に頭を押し付ければ、ごつごつした大きな手に頭をふわふわとなでられます。
お父さんの抱っこは大好きです。ときどきおひげが痛いけど。
「かわいいクリス。魔法が使えなくても、嫌いになんかなったりしないよ。お母さんもお兄ちゃん達もクリスが大好きだ。人は、それぞれ得意なことがある。クリスにはクリスだけの得意なことが見つかるよ」
「うん、お父さん」
お父さんには私の気持ちがお見通しみたいです。
お父さんの言うとおり、私の得意なことを探してみよう。
学校で勉強しているうちに見つかるかもしれないです。
これからの新しい生活は不安だけど、それを包むような期待も少しだけ手伝って、私は笑顔で「学校頑張る!」と、元気よく両手をあげました。
「クリス」
学校へ行く支度をして、玄関の扉を開けます。
「さあ、行くぞ!」というところで、お母さんに呼ばれました。
なんだろう?忘れ物したかな?
カバンの中身を見ても、全部きれいに揃っています。
制服のポケットにも、ハンカチと魔法の石も入っています。
あ、もしかして、髪型?
さっきお父さんになでてもらったから、ぐしゃぐしゃになったのかな!?
あわてて頭を触ると、お母さんがくすくす笑いながら、優しく髪を梳いてくれました。
「クリスなら大丈夫。すぐに学校に慣れて、お友達もできるわ」
「…そうだったらいいな…」
お母さんにも私の気持ちがお見通しみたいです。
お父さんには頑張ると言いましたが、本当は、まだちょっとだけ不安です。
ううっ、お父さんに励ましてもらったのに、また弱気になってきました。
「大丈夫よ。あなたにはきっと、いい友達ができるわ。そうね、それはきっと一生ものの」
「?」
どこまでも優しい眼差しで、お母さんは言いました。
それは、友達になる人を知っている風で、間違いないという自信に満ちた言葉でした。
「さあ、いってらっしゃい。遅刻しないようにね?」
「うん、お母さん」
いつまでも心配かけさせちゃいけないです。
私は今日から一年生、もうただの小さい子どもではないのです!
私は元気よく家を出て、見送るお母さんに手を振りました。
お母さんも優しく手を振りかえしてくれます。
「いってきまーす!」
村には、街に出る馬車が一日八便あります。
その最初の便に乗って、グランツ学園がある街で降ります。
停留所から少し歩けば、大きなグランツ学園の門が見えてきました。
不安と期待がごちゃ混ぜになった気分で、学園の門をくぐります。
周りの人達もおしゃべりしながら、何かを読みながら、同じ門をくぐっていきます。
このグランツ学園は、国の補助金をいっぱい受けているところです。
いろんな人がこの学校に集まって勉強しています。
学者もいれば、研究家、騎士、貴族、商人、俳優に料理人や清掃員だって、本当に様々な職業の人、立場の人がいます。
そして、私みたいな普通の人にも門を開いてくれます。
それは今の王様が「国民は国の宝だ」と言っているからだと、お父さんが言っていました。
驚くところは、私達人間以外の者も通えるというところです。
これは他の学校には無い特徴だそうです。
歩いてる人を少し見渡せば、耳のとがった人や、うさぎのような耳の人、羽が生えている人がちらほらいます。
一番驚いたのは、しゃべる狼さんです。誰かの使い魔でしょうか?
大きな庭を周りの人に着いていくように進んで、樹に隠れて見えなかった校舎にたどり着いた時は、びっくりしました。
「お、おっきい…」
これはお城ぐらいあるんじゃないかな?
本物のお城を見たことはないけど。
でも、そう思うほど大きな建物で、とても細かくてきれいな彫像や彫刻で飾りたてられていました。
たくさん窓があって、建物の天辺には大きな鐘が見えます。
大きなバルコニーや踊り場もあるみたいです。
絵本や物語のお城の挿絵に負けないくらいの豪華さです。
この大きな建物を中心にして、他にも建物が右に左に見えます。
物語に出てくるような魔法使いの塔や屋敷まで!
目をキラキラさせながら建物を見ていると、突然、体が宙に浮きました。
「っ!?」
「こんなところで突っ立っていては、周りに迷惑だ」
降ってきた声に振り向くと、さらに目を大きく見開いてしまいました。
だって、とてもきれいな黒髪の、無表情だけど、かっこいいお兄さんが私を後ろから抱っこしていたのですから!
お兄さんはそのまま私を人波の外へ連れて行きました。
「新入生か?入校式はあっちの講堂だ」
「は、はいいっ!!す、すみませんでした!!」
足をジタバタさせて、降ろしてくださいと訴えます。
お兄さんはゆっくり降ろしてくれて、手を繋いできました。
ええ!?手、手…手、繋ぐの!?
お父さん、お兄ちゃん以外の男の人と手を繋いだことがない私は内心オロオロしています。
恐る恐る見上げると、お兄さんは無表情でした。
さっきもそうでしたが、お兄さんはあまり表情を出さない人なのでしょうか?
ちょっと怖い…。
びくびくしていると、お兄さんは少し困った顔をしましたが、すぐに無表情になりました。
「…講堂へ送る。名まえは?私はライゼン。五年生だ」
「え、えと…クリスです…。今日から一年生です」
無表情に自己紹介されて、ちょっと怖かったけど、なんとか答えました。
五年生ってことは、私と四歳違い…ですよね?
なんだか妙に大人っぽいから、もっと年上だと思いました。
背も私より頭二個分くらい高いし、四年の差ってこんなに大きいのかな?私が小さいせいもあるかな?
あれ?でも、入学が遅かったり、進級できなかったら留年するから、もしかしたら本当にもっと年上だったり…?
あ、でも待って、違う学修科の人かも!
だって、ここは大人の人だって通っているところだし、教育科とは限らないです。
ライゼンさん、私服みたいだから、どこの科なのか、わからない!
そんなことをぐるぐる考えていると、講堂の前に着きました。
ライゼンさんは、大きな扉を指しました。
それに釣られて扉の方を見ると、がっちりとした体格の先生らしい男の人がいました。
その周りには、ちらほらと私くらいの男の子と女の子がいます。
家族と一緒に来ている人や、動物と一緒の人もいて、ちょっとだけ羨ましいです。
「あの人が先生だ。入校式の手続きをしてくれるから、きちんと名まえと誕生日を言うんだ」
「は、はい!ありがとうございました!」
ぺこりと頭を下げてお礼を言うと、ライゼンさんは繋いだ手を放して、少しだけ私の背中を押してくれました。
その勢いで、先生のもとへ小走りで向かいます。
振り返ってみたら、そこにはもう誰もいませんでした。
不思議な人だったな。
また学校のどこかで会えるかな?
そんな風に思うほど、ライゼンさんは私の心の中に大きな存在感を残していったのでした。
私は、この時感じた、小さな、本当に小さな感覚に気づきませんでした。
もらった石は、いつもポケットに入れて持ち歩いています。
石を眺めていると、なんだか力が湧いてくる気がして、私は「魔法の石」と呼んでいます。
ただのきれいな石だけど、私にはお守りのようなものです。
あのきれいなお姉さんにまた会いたいな。
さて、今日は特別な日です。
何日も前からドキドキしながら待っていた日です。
今日から新しい制服に、新しい道具鞄が私の正装になります。
そう、今日から学校に行くことになりました!
この国では、七歳になると学校に行けるようになります。
通えるようになるだけで、七歳になったらすぐに入学するということはありません。
実際、上のお兄ちゃんは十歳になってから学校に入りました。
私がこれから通う学校は、グランツ学園という大きな学校で、いくつもある学修科の中の教育科に入ります。
学年は一年生から十年生までで、成績が良ければ飛び級もできるし、悪ければ成績が取れるまで進級・卒業ができない、厳しいところです。
一年生で文字の読み書きや、計算、魔法の基礎を勉強します。
大体の人はこれをクリアしていることが多いから、すぐに飛び級しようと思えばできるそうです。
文字や計算は下のお兄ちゃんに教えてもらっていたから、きっと大丈夫です。
自分の名前や、お手紙だって書けます。
計算はちょっとだけ苦手だけど、嫌いというほどじゃないです。
でも魔法だけは、全然うまくいきません。
私は、とっても魔力が強いお父さんの娘なのに、魔法が使えないほど魔力が弱いそうです。
お兄ちゃん達は強い魔力を持っているのに…私だけ仲間はずれな気分です。しょんぼり…。
「クリス、どうしたんだい?そんなにしょんぼりして」
「お父さん…。私、魔法が使えなくて、とっても悔しいの。…お父さんの子なのに…」
お父さんは優しく微笑むと、私を抱きしめてくれました。
大きな体に頭を押し付ければ、ごつごつした大きな手に頭をふわふわとなでられます。
お父さんの抱っこは大好きです。ときどきおひげが痛いけど。
「かわいいクリス。魔法が使えなくても、嫌いになんかなったりしないよ。お母さんもお兄ちゃん達もクリスが大好きだ。人は、それぞれ得意なことがある。クリスにはクリスだけの得意なことが見つかるよ」
「うん、お父さん」
お父さんには私の気持ちがお見通しみたいです。
お父さんの言うとおり、私の得意なことを探してみよう。
学校で勉強しているうちに見つかるかもしれないです。
これからの新しい生活は不安だけど、それを包むような期待も少しだけ手伝って、私は笑顔で「学校頑張る!」と、元気よく両手をあげました。
「クリス」
学校へ行く支度をして、玄関の扉を開けます。
「さあ、行くぞ!」というところで、お母さんに呼ばれました。
なんだろう?忘れ物したかな?
カバンの中身を見ても、全部きれいに揃っています。
制服のポケットにも、ハンカチと魔法の石も入っています。
あ、もしかして、髪型?
さっきお父さんになでてもらったから、ぐしゃぐしゃになったのかな!?
あわてて頭を触ると、お母さんがくすくす笑いながら、優しく髪を梳いてくれました。
「クリスなら大丈夫。すぐに学校に慣れて、お友達もできるわ」
「…そうだったらいいな…」
お母さんにも私の気持ちがお見通しみたいです。
お父さんには頑張ると言いましたが、本当は、まだちょっとだけ不安です。
ううっ、お父さんに励ましてもらったのに、また弱気になってきました。
「大丈夫よ。あなたにはきっと、いい友達ができるわ。そうね、それはきっと一生ものの」
「?」
どこまでも優しい眼差しで、お母さんは言いました。
それは、友達になる人を知っている風で、間違いないという自信に満ちた言葉でした。
「さあ、いってらっしゃい。遅刻しないようにね?」
「うん、お母さん」
いつまでも心配かけさせちゃいけないです。
私は今日から一年生、もうただの小さい子どもではないのです!
私は元気よく家を出て、見送るお母さんに手を振りました。
お母さんも優しく手を振りかえしてくれます。
「いってきまーす!」
村には、街に出る馬車が一日八便あります。
その最初の便に乗って、グランツ学園がある街で降ります。
停留所から少し歩けば、大きなグランツ学園の門が見えてきました。
不安と期待がごちゃ混ぜになった気分で、学園の門をくぐります。
周りの人達もおしゃべりしながら、何かを読みながら、同じ門をくぐっていきます。
このグランツ学園は、国の補助金をいっぱい受けているところです。
いろんな人がこの学校に集まって勉強しています。
学者もいれば、研究家、騎士、貴族、商人、俳優に料理人や清掃員だって、本当に様々な職業の人、立場の人がいます。
そして、私みたいな普通の人にも門を開いてくれます。
それは今の王様が「国民は国の宝だ」と言っているからだと、お父さんが言っていました。
驚くところは、私達人間以外の者も通えるというところです。
これは他の学校には無い特徴だそうです。
歩いてる人を少し見渡せば、耳のとがった人や、うさぎのような耳の人、羽が生えている人がちらほらいます。
一番驚いたのは、しゃべる狼さんです。誰かの使い魔でしょうか?
大きな庭を周りの人に着いていくように進んで、樹に隠れて見えなかった校舎にたどり着いた時は、びっくりしました。
「お、おっきい…」
これはお城ぐらいあるんじゃないかな?
本物のお城を見たことはないけど。
でも、そう思うほど大きな建物で、とても細かくてきれいな彫像や彫刻で飾りたてられていました。
たくさん窓があって、建物の天辺には大きな鐘が見えます。
大きなバルコニーや踊り場もあるみたいです。
絵本や物語のお城の挿絵に負けないくらいの豪華さです。
この大きな建物を中心にして、他にも建物が右に左に見えます。
物語に出てくるような魔法使いの塔や屋敷まで!
目をキラキラさせながら建物を見ていると、突然、体が宙に浮きました。
「っ!?」
「こんなところで突っ立っていては、周りに迷惑だ」
降ってきた声に振り向くと、さらに目を大きく見開いてしまいました。
だって、とてもきれいな黒髪の、無表情だけど、かっこいいお兄さんが私を後ろから抱っこしていたのですから!
お兄さんはそのまま私を人波の外へ連れて行きました。
「新入生か?入校式はあっちの講堂だ」
「は、はいいっ!!す、すみませんでした!!」
足をジタバタさせて、降ろしてくださいと訴えます。
お兄さんはゆっくり降ろしてくれて、手を繋いできました。
ええ!?手、手…手、繋ぐの!?
お父さん、お兄ちゃん以外の男の人と手を繋いだことがない私は内心オロオロしています。
恐る恐る見上げると、お兄さんは無表情でした。
さっきもそうでしたが、お兄さんはあまり表情を出さない人なのでしょうか?
ちょっと怖い…。
びくびくしていると、お兄さんは少し困った顔をしましたが、すぐに無表情になりました。
「…講堂へ送る。名まえは?私はライゼン。五年生だ」
「え、えと…クリスです…。今日から一年生です」
無表情に自己紹介されて、ちょっと怖かったけど、なんとか答えました。
五年生ってことは、私と四歳違い…ですよね?
なんだか妙に大人っぽいから、もっと年上だと思いました。
背も私より頭二個分くらい高いし、四年の差ってこんなに大きいのかな?私が小さいせいもあるかな?
あれ?でも、入学が遅かったり、進級できなかったら留年するから、もしかしたら本当にもっと年上だったり…?
あ、でも待って、違う学修科の人かも!
だって、ここは大人の人だって通っているところだし、教育科とは限らないです。
ライゼンさん、私服みたいだから、どこの科なのか、わからない!
そんなことをぐるぐる考えていると、講堂の前に着きました。
ライゼンさんは、大きな扉を指しました。
それに釣られて扉の方を見ると、がっちりとした体格の先生らしい男の人がいました。
その周りには、ちらほらと私くらいの男の子と女の子がいます。
家族と一緒に来ている人や、動物と一緒の人もいて、ちょっとだけ羨ましいです。
「あの人が先生だ。入校式の手続きをしてくれるから、きちんと名まえと誕生日を言うんだ」
「は、はい!ありがとうございました!」
ぺこりと頭を下げてお礼を言うと、ライゼンさんは繋いだ手を放して、少しだけ私の背中を押してくれました。
その勢いで、先生のもとへ小走りで向かいます。
振り返ってみたら、そこにはもう誰もいませんでした。
不思議な人だったな。
また学校のどこかで会えるかな?
そんな風に思うほど、ライゼンさんは私の心の中に大きな存在感を残していったのでした。
私は、この時感じた、小さな、本当に小さな感覚に気づきませんでした。
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