非オタな僕が勇者に転生したら、オタな彼女が賢者に転生してサポート万全だった。

第二章 異世界の価値観を知る。

森に住む魔物使いと魔物たち〜魔物たちの誘拐事件と魔女の正体〜

　ユウとレンは魔物たちと遊んでいたが、
　一旦休憩しに、机に戻ってきた。
「はぁー、疲れた。はしゃぎすぎたかもしれない。」
　ノビーをして言うユウ。
「俺も疲れた。体力すごいな。」
　感心するレン。
「本当にありがとうございます。
　楽しそうにしてて見てる私も楽しかった。」
　ほののんとした笑顔で言うフミ。
「はゃー！助けてー！」(スイム)
「離せ！離せ！」(ガンタ)
「ぐぎゃーん。」(ギセキ)
「サラー？」(エンカ)
　大声が聞こえた。
「なんだ！見てきますフミ様！」
　トリステが慌てて外に出る。
「私も行く！」
　フミも慌てて行く。
「待って！僕も！」
　ユウもついて行く。
「おい！どこ行くんだよ！」
　レンも行く。
「待て！ダークボール！」
　魔法で攻撃するトリステ。
「ふっ… 魔法吸収マジーアアッソルビーレ 」
　そう唱えると魔法は消えていき、そのまま
　誘拐犯は消えていった。
「はぁ…そんな…もっと早く異変に気づければ。」
　地面に両手は草を握りつぶしながら、
　悔しがるトリステ。
「トリステ、まだ取り戻せますから。
　主人である私なら場所も分かります。
　一回家に戻りましょう。」
　トリステの体を起こして、家の中に連れて行く
　フミ。
「ぁ…」
　うまく声が出ないユウは、そのまま家の中に
　入った。
「おぅ。」
　出る前にそのまま家の中に戻るレン。
　トリステは椅子に座って、呆然としているため、
　フミが説明をした。
「魔物たちは魔女に連れ去られてしまったんです。
　その魔女の森と呼ばれていることは
　知ってますか？」
　勢いよく言うフミ。
「えぇ、それで気になってこの森に来たのよ。
　フミは魔女が住んでいると分かってて住んでる
　の？」
　この森に来た理由と質問を言うルカ。
「いえ、最初は信じていませんでした。
　しかし、一度見かけることがあってそれでいる
　ことは確認しましたが、私たちの居場所は
　知られていないようだったので、気にしてません
　でした。今日のことが起きるまではですが…。」
　落ち込む様子で話すフミ。
「魔女もあえて手を出さなかったのでしょう。
　機会を伺っていた可能性は考えられますね。」
　考察するマユミ。
「フミ、場所が分かるなら、助けに行こうよ。
　僕も手伝うから。」
　勢いよく立ち上がって言うユウ。
「俺も！目を離した隙を狙われたなら責任が
　あるからな。」
　責任を感じているレン。
「私も行くわ。サポートできると思うの。」
　サポートとして行きたいルカ。
「ありがとうございます！マユミさんは
　ここの留守を頼めるでしょうか。
　家を空けるのは心配なので。」
　感激しているフミ。
「はい、かしこまりました。
　しっかり守りますね。」
　マユミは了承した。
「私もここで、留守を守ります。フミ様。」
　覚悟を持って言うトリステ。
「分かりました、まゆみさんのサポートを
　お願いします。」
　了承するフミ。
「はい、この家もマユミさんも守ります。」
　少し元気になるトリステ。
　ユウたちは、フミについていって、森の奥に
　ずんずん進んでいく。
「フミ、どんどん奥にいってるけど、大丈夫？」
　不安になるユウ。
「大丈夫です。私の魔物使いのスキルGPSは
　魔物と私の距離と方向を知らせてくれます。
　頭に直接、ナビ音声が流れるので迷いません。」
　自信満々に言うフミ。
「それ完全にスマホの地図アプリだよな。」
　ツッコミをいれるレン。
「そうね、通信状況悪いとぐるぐるしたり、
　自分がなぜか、道路にいることになってるの。」
　共感してあるあるを言うルカ。
「着きました…隠れて！」
　小声で言うフミ。
　全員木の後ろに隠れてひょっこり見る。
「ここが、魔女の家？レンガの壁と斜めの屋根
　がまさに魔女だね。」
　童話ぐらいは知ってるので、そこから出た素直
　な感想を言うユウ。
「はい、ですが魔女はとても強いので、正面突破
　は危険かと。」
　隠れた理由を説明するフミ。
「うーん？そうだな。煙とかはどうだ？
　俺、煙爆弾あるから、それで咳き込ませて
　その隙を狙うとか。」
　色々爆弾を持っているレン。
「魔法は…うーん使えるといっても相手は魔女
　だし、効果は薄そうね。」
　(私はサポートさえできないかもしれない。
　どうしよう。うーん。)
　悩むルカ。
「よし、煙で行こう！面白そう。」
　即断即決なユウ。
「ちょっと待ってください。どうやって
　私たちの視界を確保するんですか？」
　勢いのまま行こうとするユウを止めるフミ。
「ほっ？たしかに、考えてなかった。」
　考えなしのところがあるユウ。
「ユウ…そういうところあるからな。
　俺の提案ではあるが…たしかに視界の確保
　できないな。」
　ユウの性格に頭抱えつつ、自分の欠点に共感する
　レン。
「そ、それなら！私の魔法が使える！」
　パァと明るい顔になるルカ。
「うん、分かった。それなら煙作戦いけるね。
　お願いね、ルカ。」
　笑顔をルカにするユウ。
「ま、任せて！」
　(キュン)
　顔が赤くなりつつ、気合いが入るルカ。
「では、私が気を引きますので三人は
　魔物たちをお願いします！」
　お願いしますの部分はとても気持ちが入っている
　フミ。
　フミは魔女の家の前に立ち、呼吸を整えると
　トントンとドアを叩く。
「聞きたいことがあってお伺いしました。」
　緊張した面持ちで話すフミ。
「はぁーい、あら魔物使いさんじゃなーい。
　私の魔物たちに何かようかしらん？」
　知らないふりをしておちょくるように話す
　魔女。
　黒い大きな先が折れた三角帽子に、
　赤紫の瞳、胸が上の部分が見えている露出多めな
　ローブを着ている。
「にっ！煙爆弾×3だぞ！」
　楽しそうに投げるレン。
　ボーンボーンボーンと爆発して窓が割れ、
　煙が出る。
「クリアアイズ！今よユウ！」
　魔法を唱えて、タイミングを言うルカ。
「はーい！」
　窓から入る素早く魔物たちを抱き抱えて
　行くユウ。
「あらあら、行儀がなってないわ。
　お座りなさーい。グラヴィタ！」
　舌で唇をなめて唱える魔女。
「ほぇっ！？下に引っ張られてる？！なんで？」
　理解できずにいつも間にか床に正座していた
　ユウ。
「ふぎゃー、終わりだー。」(スイム)
「狭い、狭い！」(ガンタ)
「ぐぎゃー！」(ギセキ)
「サラー！？」(エンカ)
　騒ぐ魔物たち。
「ユウー！？今助けに行くぞ！魔女！俺が相手…」
　勢いよく入ろうとすると、ユウの隣に
　座ってたレン。
「なんでだ？」
　ポカーンとしてるレン。
　(何やってるのー。なんで二人で仲良く並んで
　座ってるのよ。説教されてる二人みたいに
　なってる。)
　ちょっと良いと思ってるルカ。
「隠れないで出てきたらどうかしら、賢者ちゃん。
　ティーラ。」
　なぜか賢者斗知っている魔女。
「えっ！？」
　引っ張られて、家の中に引き込まれたルカ。
「魔物使いちゃんも、いらっしゃい。
　ティーラ。」
　体に抱き寄せて楽しそうに笑いながら連れて行く
　魔女。
「さてさて、揃ったかしら、
　ここに乗り込んできたメンバーは…。
　私はこの森に500年住む魔女ジュングラよ。」
　舌なめずりをして楽しそうに見るジュングラ。
　ユウ、レン、ルカ、フミは顔面蒼白になる。
　四人は魔物たちを後ろにして守りの体制に
　入ってる。
　魔女ジュングラは四人と魔物たちをどうする
　つもりなのか…