非オタな僕が勇者に転生したら、オタな彼女が賢者に転生してサポート万全だった。

ケイオチャ

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第二章 異世界の価値観を知る。

森に住む魔物使いと魔物たち〜森を明るくする〜

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 ジュングラの過去を知ったユウ、レン、ルカ、
 フミと魔物たち。
「そんな過去があったんだね。
 おばあちゃんが亡くなった時、
 すごく悲しかった。大切な人をなくす気持ち
 は分かるよ。」
 号泣するユウ。
「そうよ。悲しいに決まってるわ。
 気持ちすごく分かるわー。」
 号泣するルカ。
「二人で泣いてるのか…ジュングラ聞きたいことが
 ある。」
 真剣な顔で聞くレン。
「なーに?なんでも聞くといいわよー。」
 久しぶりに人に話を聞いてもらえて上機嫌な
 ジュングラ。
「森を綺麗に保っていたボスケットは何か
 そういう魔法を使っていたということか?
 それとも自力で管理していたのか?」
 話を聞いて、疑問に思ったレン。
「抜けてたかしらん?ボスケットが作った
 オリジナル魔法で管理してたのよん。」
 誇らしげに言うジュングラ。
「えっと…魔法ってどういう仕組み?
 オリジナル魔法ってすごいの?」
 よく分かっていないユウ。
「勇者ちゃん、魔法の仕組みを知らないのね。
 面白い子。教えてあげる。
 魔法は想像の形よ、魔力は人によって量が
 違い、ステータスにあるMPマジックポイントが魔力の量を数字で表してるのよ。」
 楽しそう言うジュングラ。
「想像の形?ということは想像力があれば
 いっぱい魔法が使えるってこと?」
 興味を持ち始めるユウ。
「魔力がたくさんあって、想像力があれば
 可能ね。とはいえ、オリジナル魔法は
 0から1を生み出すものだからね。
 とても難しいのよん。ボスケットはすごいの。」
 目をキラキラさせながら、解説するジュングラ。
「うん、理解できたよ。ありがとう。
 本当にジュングラさんは
 ボスケットさんのことが大好きなんだね。」
 笑顔で言うユウ。
「そうよん。だから、100年泣いたのよ。
 唯一の家族だったんだから。」
 恐れられていた少女にとって、唯一信頼できる
 存在であり続けてくれたボスケットを
 思うジュングラ。
「ジュングラさんはボスケットさんの
 オリジナル魔法使えるの?」
 質問するユウ。
「使えるわよ。うけついだもの。」
 当たり前みたいな顔をするジュングラ。
「なら、それで森を綺麗にしようよ。
 そうすれば、もっと良い森になるよ。」
 キラキラした目で言うユウ。
「そうね、なんか色々噂されてるのも面倒だもの。
 静かにしたいならそうするべきね。」
 納得すると外に出るジュングラ。
「森よ、私の声を聞き届け、明るく素敵な森と
 なれ、フォレスタ エ ソーレ!」
 暖かな光が広がっていき、余分な枝や葉、
 有毒な植物、多すぎる魔物たちが消えて行く。
 太陽の光が通り、森は青々しく輝き、
 魔物たちはほどよく楽しくいる。
「すごーい!でも、消えたものはどこ行ったの?」
 感動しつつも、質問するユウ。
「バランスよく世界中のどこかにいるわよ。
 影響がない程度にね。」
 説明するジュングラ。
「すげーな、この世界にはいるんだな。
 面白い魔法だ。」
 魔法に驚くレン。
「素晴らしい魔法ね。最高!」
 感動しているルカ。
「ありがとうございます、魔女ジュングラさん。
 魔物たちも喜んでいます。はぁー。」
 森の光景に見惚れているフミ。
「わーいわーい」
 魔物たちは楽しんでいる。
「またきーてね、楽しみにしてるわん。」
 ジュングラは家の前で四人を見送る。
 四人は礼をしてフミの家に戻っていた。

       ~フミの家~ 

 トントンという音が聞こえる。
「は、この気配は。はい。はぁ…
 フミ様ご無事で…よ、良かったですー。」
 泣き崩れるトリステ。
「お帰りなさい、皆様ご無事でなりよりです。」
 落ち着いて出迎えるマユミ。
「トリステ、ただいま。マユミさん、ただいま。」
 トリステを抱いて、笑顔で言うフミ。
「おかえりなさいませ。フミ様。」
 ゆっくり立ち上がって、丁寧に言うトリステ。
「勇者ユウ、賢者ルカ、薬師レン、
 フミ様を守ってくださったこと、感謝する。」
 心からお礼を言ってるが、
 態度は少々恥ずかしがってるトリステ。
「ただいま、トリステさん、マユミ。
 魔女ジュングラさんは良い人だったよ。
 この森も綺麗にしてくれたんだ。」
 楽しく報告するユウ。
「ただいま、潜入作戦は上手くいかなったけどな。」
 楽しく反省するレン。
「ただいま、そうね。
 魔法は役に立ったけど、作戦は上手く
 行かなかったわ。でも、魔女ジュングラが
 魔女らしくてもう最高だった。」
 尊しそうにするルカ。
 その後は魔女と仲良くなった会をして、
 ユウたち一行は森を出ることにした。
「またね。」
 手を全力で振りながら言うユウ。
「じゃあな。」
 とびきりの笑顔で手を振るレン。
「また会いましょ!」
 明るく言うルカ。
「また会える日を、さよなら。」
 丁寧に別れの挨拶をするマユミ。
「ありがとうございました、楽しかったです。
 また会える日を楽しみにしてます!」
 手を振りかえして微笑むフミ。
「バイバーイ。また遊ぶ!」(スイム)
「バイバーイ、また遊べよな!」(ガンタ)
「ぐぎゃー♪」(ギセキ)
「サラー!」(エンカ)
 楽しそうに言う魔物たち。
ユウたち一行は森を去っていった。
























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