非オタな僕が勇者に転生したら、オタな彼女が賢者に転生してサポート万全だった。

ケイオチャ

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第二章 異世界の価値観を知る。

静かな裁縫修士とおしゃれな魔法使い〜秘密の洞窟と双子のクラスメイト〜

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 砂漠のあちこちを歩いていくが、いっこうに
 秘密の洞窟は見つからない。
「喉カラカラだよー、もうちょっと飲み物用意
 すれば良かったな。」
 飲み物の用意がなくなって、喉が渇いている
 ユウ。
「本当に運次第だな、このままだと俺たちが
 倒れるぞ。」
 命の危機を感じるレン。
「そうね…どっかに日陰がないのー。
 あっ!あった!」
 砂漠の中にぽつんと不自然に洞窟があった。
 そこを見つけたルカは元気になって走っていく。
「ルカ、待ってください!ユウ、レン。
 行きますよ!」
 マユミが慌てて、二人を呼びかけてルカを
 追いかける。
「ルカ?!もうあんなに!?」
 驚きつつ、追いかけるユウ。
「行動力すごいな。」
 感心するレン。
「ふぅー、まだましね。楽ね。」
 座るルカ。
「はぁはぁ、追いつきました。」
 息を整えるマユミ。
「広い洞窟だなぁ。」
 洞窟の広さに感想を言うユウ。
「広すぎな気もするが…」
 広さに疑問を思うレン。
「いっらしゃいませー、ようこそ秘密の洞窟へ!
 うん?うーん?」
 四人を歓迎して、なぜか四人の顔をじっと観察し
 はじめた女性。
 急な登場に黙ってしまう四人。
「悠太くん。」
 大きな声で呼ぶ。
「はい!」
 思わず答えるユウ。
「錬くん!」
 大きな声で呼ぶ。
「はい!」
 思わず答えるレン。
「瑠花ちゃん!」
 大きな声で呼ぶ。
「はい?」
 疑問気味に答えるルカ。
「雅弓さん!」
 大きな声で呼ぶ。
「はい。」
 凛とした声で答えるマユミ。
「わーやっぱりクラスメイトじゃん。
 おひさー、私は縫 彩織ぬい さおりだよ。
 今はモード・クチュールって名乗ってんの。
 世界一おしゃれな魔法使いよ!」
 ノリがいい彼女は
 現代的な服装をして、この世界にはない服を
 きていた。
「ティッシュー来てークラスメイトが来たから!」
 より大きな声で呼ぶモード。
「えっ!?こんな見つけにくいところに?
 本当だ。
 私は縫 布織ぬい ぬおりだよ。
 今はティッシュ・クチュールって名乗ってる。
 みんな久しぶり。」
 落ち着いた口調で自己紹介するティッシュ。
「久しぶり…喉乾いた…。」
 自己紹介する元気がないユウ。
「大変!すぐに水を持ってくる!」
 ティッシュがすぐに水を持ってきた。
「なら!コピー!フローティング!」
 そうモードが高々とステッキをあげ、呪文を
 唱えると水のコップごと増えた。
 それからみんなの手元にコップが浮かんで
 運ばれた。
「ありがとう。」
 ゴクゴクと飲み始めるユウ。
「ぷはぁー、僕は真忠悠太。
 今は勇者のユウ・ブレイブだよ。」
 一気に飲み干した後、自己紹介するユウ。
「水がうまい。俺は玉理錬。
 今は薬師のレン・アポテカだぜ。」
 生き返った顔をして、自己紹介するレン。
「すごい、あの魔法!私は在原瑠花よ。
 今は賢者のルカ・ピースよ。」
 魔法に感心しつつ、自己紹介するルカ。
「水ありがとうございます。
 わたくしは的山雅弓と申します。
 現在はマユミ・アローと名乗っております。」
 感謝してから自己紹介するマユミ。
「勇者!?」
 モードとティッシュは口を合わせて言う。
「そうだよ、女神様から世界を救う使命を
 もらったんだ。」
 説明するユウ。
「すごい!」
 また口を合わせて言う二人。
「息ぴったりね、そういえば、
 気になったんだけど、ティッシュというのは
 ティッシュペーパーのティッシュ?」
 疑問に思ったルカ。
「違います!フランス語で布って意味です。
 姉のモードは流行やファッションと言う意味
 です。」
 反論して怒るティッシュ。
「ティッシュー、さすが素敵だよー。
 本当サイコー。
 ルカ、理解できた?」
 ティッシュの頬をすりすりしつつ、
 ルカに睨みを聞かせるモード。
「分かった、理解できたわ。」
 物怖じしないルカ。
「ルカは本当動揺しないなー、つまんない。
 まぁいいけど。そうだ!せっかく来たんだし、
 服見ていけば。
 おしゃれなのがいっぱい揃ってんだから。」
 自信満々になぜか偉そうに言うモード。
「モードがデザインして、私が作りました。
 おしゃれさも品質も一番です!」
 説明しつつ、自信満々に言うティッシュ。
「えっと…実は二人を砂漠の国ミネラーレの王が、
 探してて、連れてこいってことで、その
 クエストを受けてここを求めて来たんだ…。」
 気まずそうに、しかしはっきりと言うユウ。
「えー!?それはびっくり!」
 口を合わせていうモードとティッシュ。
 二人でこしょこしょ話し始める。
「その前に是非商品を見ろ!
 見ないと行かない!」
 口を合わせていう二人。
「う、うん…分かったよ。
 その…急いでるわけじゃないし、無理やり
 連れていく気は始めからなかったから。」
 二人の顔が近くに迫って来て、唖然としつつ、
 説明するユウ。
「俺もなんか買うか、白衣しか持ってないからな。
 普段着が欲しい。」
 買う気満々なレン。
「そうね、私も買うの。」
 興味津々なルカ。
「わたくしも是非購入したいです。」
 珍しくテンションが高いマユミ。
こうして…服を見ていくことになった。















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