非オタな僕が勇者に転生したら、オタな彼女が賢者に転生してサポート万全だった。

ケイオチャ

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第二章 異世界の価値観を知る。

静かな裁縫修士とおしゃれな魔法使い〜ファッションショーと砂漠の国の王への謁見〜

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「わぁー!」
 目がキラキラなルカ。
「これは…これも…」
 あっちこっちに行くマユミ。
「この服いいな。」
 真剣に選ぶレン。
「みんなすごいなぁ。僕、見てもよくわからない。」
 ファッションにこだわりのないユウは、
 いつも適当に選んでいたので、おしゃれな服を
 みてもテンションは上がらなかった。
「そっかー、ユウはファッションに興味なかった
 かー、ちょっとショックー。
 なら、私が選んであげる。」
 ちょっと悲しそうにしながらも、すぐに明るく
 なって、るんるんで服を選びに行くモード。
「こっちこっち~。」
 ユウを押して、試着室になっている岩に
 カーテンが、かかった部屋に連れて行った。
「ほぇ、なになに。
 おっ…服がいっぱい。しかも、セットで
 分かりやすくハンガーにかかってる。」
 感心しながら、着替えるユウ。
「みんな~、今からユウのファッションショー
 が始まるよー。」
 急に呼びかけるモード。
「なんだ、ユウのファッションショー?
 あのいつもシンプルな服で、おしゃれではない
 ユウが。」
 想像できないという顔しているレン。
「モードのファッションセンスは最高だもの。
 ユウもおしゃれになるの。」
 期待大なルカ。
「楽しみですね。」
 注目するマユミ。
 最初は、吟遊詩人。次に王子。その次にヒップホップ、クール、アイドル、最後に勇者。
「へぇー、なんか疲れた。
 いっぱい着たけど、いまの服装が落ち着くや。」
 最終的にシンプルな装備が良いユウ。
「そうね、どれもおしゃれだったけど、
 勇者はやっぱり丈夫なのが良い。
 でも一つくらいは普段着で持っても
 良いんじゃない?」
 共感しつつ、普通の服を一着持つことを勧める
 ルカ。
「王城に行く機会があるならば、パーティ用の
 紳士服やドレスはどうですか?みなさん。」
 ティッシュが提案する。
「それは良い提案ね。ティッシュ。
 私がデザインする、お金はいらないから。
 これはサイコーにやる気出て来た。」
 モードは四人が承諾する前にあっという間に
 原案を作ってしまった。
「おーすごい!たしかにパーティ用のは持って
 ない。お金は支払うよ。
 これから使うだろうし。」
 今日一興味を持つユウ。
「良いな、さすがモードだな。
 ありがとうよ。」
 感謝するレン。
「はぁー、最高すぎる。貴族っぽい感じが
 より良い。」
 デザインに感動するルカ。
「着物でパーティは出ていたので、
 ドレスは初めてです。とても楽しみです。」
 ドレスに興味を持ってるマユミ。
「ティッシュよろしく!」
「はい、モード。裁縫修士さいほうますたーの出番。私の一番の見せ場!」
 意気揚々と衣装を作り始めるティッシュ。
 一時間ほどで全員分の衣装を作り終わった。
「えっ、もうできたの?型とって、布をその通りに目印から切って、縫い合わせてという中々単純
 だけど大変な作業があるのに?」
 ルカが驚いている。
「私の職業の裁縫修士は、器用であれば器用であるほど、作業スピードが早くなり、今では一着
 15分ほどでできるようになったというわけ
 です。」
 ドヤ顔なティッシュ。
「おおー。」
 四人は同時に感心する。
 六人はギルドに行き、その後すぐに王城に行く
 ことになった。

   ~ミネラーレの王城の王の間~

「待っていたぞ、商人は皆私に会いにくるという
 のに、お前たちは今まで一度も来なかった。
 なぜだ?」
 モードとティッシュに威圧するように言う王。
「申し訳ありません、カプリッチョ王。
 ですが、国の外で行っていることなので、
 必要ないと思っていました。」
 しっかり理由を言うモード。
 (モード、そのまま言っちゃうの。
 それはまずいのでは。)
 ティッシュは心の中で怯える。
「そうか…だがお前たちは多くの売り上げをあげ、
 有名になっている。
 その時点でこの国で商業をやっているのと同義
 だ。」
 中々身勝手な定義を言う王。
「それは身勝手です、王様。
 その理由では怒る理由にはなりません。」
 反論するティッシュ。
 (やる時はやるー、ティッシュ。)
 尊敬しているモード。
「口出しをするのか、下の身分で!
 まぁいい、今回はここまで良いだろう。
 出ていけ!」
 最後まで威圧的な態度を押し通す王。
 六人は国から追い出された。
 兵士が一人ずつ丁寧に。
「なんで、僕たちまで…何もしてないよ。」
 納得できないユウ。
「気分屋みたいだからな、あの感じ。
 どうしようもない。」
 なんとなく理解するレン。
「気分屋は面倒くさいの。
 そのうちに入れるようになるでしょ。」
 あきれるようにいうルカ。
「気分屋な方はよくおられます。
 上に行く方はメンタルが強く気分屋であること
 も多いのです。周りに流されないというのは
 一種の強みと言えるのでしょうね。」
 笑顔で言うマユミ。
「追い出された方が都合がいいって。
 私は王から反撃されなきゃなんとかなる!」
 ポジティブ精神なモード。
「そうそう、なんとかなる!」
 (する気まんまんな気がする…警戒しとかな
 きゃ。)
 共感するティッシュ。
 その日は、秘密の洞窟に四人は泊まらせて
 もらった…













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