32 / 53
第二章 異世界の価値観を知る。
静かな裁縫修士とおしゃれな魔法使い〜王は友達になるとハーブの生産地へ〜
しおりを挟む
ユウたちと王は王城にいた。
大臣は王から兵士へ受け渡され、牢屋で
眠ったままである。
「勇者一行よ、改めて感謝する。
双子の服屋、素晴らしい働きにこの国での
商売を許し、月に一度、我に服を仕立てるのだ。
もちろん報酬は支払う。
気に入った。」
満面の笑顔で気分良さそうに言う王。
「ありがたきお言葉です、王。」
モード、ティッシュは同時に笑顔で言う。
「月に一度で良いのなら、まいります!」
元気に言うモード。
「王のために心を込めて仕立てます。」
微笑んで言うティッシュ。
「王が魔人になっていたのは驚きました。
ですが、救えて良かったです。」
素直なユウ。
「大臣がまさか魔人の手下であったとは知らなくて
な、裏切られた。
自分の落ち度だ、褒美は何が良い?
なんでもやるぞ!勇者一行。王だからな!」
反省しつつ、偉そうに言う王。
「なら、災いについて何か情報を知らない
でしょうか。」
ルカが聞く。
「災いか…影や風の災いは倒されたと聞いたが…
あっ、大きな湖の近くにラーゴという町が
ある、そこに災いがいたような気がするな。
どんな災いかは忘れたが、習ったぞ。」
自信満々な王。
「ありがとうございます、王。役立ちます。」
(習うのね、忘れてるのは興味がないのね。)
感謝しつつ、心の中では思う所があるルカ。
「そうだ!友達になろう。
命の恩人だ!それが一番!
今日から友達だー。」
なるよなという感じを出しながら言う王。
「ぇ…もちろん、友達になりましょう。
カプリッチョ王。」
最初驚きでうまく答えられなかったが、
喜んで手を差し伸ばすユウ。
「うむ、よろしくな!ユウ。」
力強く握手する王。
こうして、王と友達になったユウ。
また遊びに行くことを約束して旅立った。
~ハーブの香りがする町~
「良い香りがいたします。ハーブでしょうか?」
香りに反応するマユミ。
緑のある方に向かって、歩いていくと爽やかな
香りが広がっていた。
「そうね、フミの使い魔のトリステが喜びそう。」
ハーブティーのことを思い出して想像するルカ。
「そうだね、でも緑茶や抹茶はないのかな。
トリステも知らなかったなぁ。この町の人なら
知ってるかな。」
日本のようなお茶があるか気になるユウ。
「どうだろうな、そもそもこの世界に元の茶葉が
栽培、もしくは自然に生えているかも
分からないからな。」
微妙な顔をするレン。
「あのー、この町の名前はなんて言うんですか?」
町の人に声をかけるユウ。
「ぉ…エルブって名前ですよ。
ほぉ、ほぉー?なんか…みたことある。」
ゆっくりとしたホワーンとした口調で
少しずつユウの顔に近づく女性。
「ぉ…ち…近い…」
(この感じ、なんとなく覚えがあるけど…
近すぎて…判断が難しい。)
固まりつつ、クラスメイトに覚えがあるユウ。
「あ…ごめんなさい。では、急いでるので。」
去っていく女性。
「はい、ありがとうございます。
行っちゃった…とりあえず合流しよう。」
お礼を言って、なんとなく唖然としつつ
仲間の元に戻るユウ。
「戻って来た…町の名前分かったのか。」
ユウを待っていたレン。
「エルブだよ。そうだ…クラスメイトっぽい人に
あったよ。」
キラキラな目で言うユウ。
「クラスメイトっぽい?どういう特徴なの?
わかるかもしれない。」
興味津々なルカ。
「なんかふわふわしてて、上品な感じもある
女性の方だったな。」
特徴を思い出しながら言うユウ。
「当てはまる方が一人いらっしゃいますよ。
お名前は茶呑 風花
さん…ではないでしょうか。」
マユミが答えを出すマユミ。
「たしかにぴったりね。一番ふわふわしてるのに
茶道してる時の姿は圧巻よ。」
文化祭での茶道部のイベント時の時を思い出し、
興奮するルカ。
「うんうん、分かったよ。
明日、改めて探してみよう!
今日は町を一通り見て宿に泊まろう。」
考えながら、提案するユウ。
その日は、それぞれ楽しんで宿で一晩過ごした。
大臣は王から兵士へ受け渡され、牢屋で
眠ったままである。
「勇者一行よ、改めて感謝する。
双子の服屋、素晴らしい働きにこの国での
商売を許し、月に一度、我に服を仕立てるのだ。
もちろん報酬は支払う。
気に入った。」
満面の笑顔で気分良さそうに言う王。
「ありがたきお言葉です、王。」
モード、ティッシュは同時に笑顔で言う。
「月に一度で良いのなら、まいります!」
元気に言うモード。
「王のために心を込めて仕立てます。」
微笑んで言うティッシュ。
「王が魔人になっていたのは驚きました。
ですが、救えて良かったです。」
素直なユウ。
「大臣がまさか魔人の手下であったとは知らなくて
な、裏切られた。
自分の落ち度だ、褒美は何が良い?
なんでもやるぞ!勇者一行。王だからな!」
反省しつつ、偉そうに言う王。
「なら、災いについて何か情報を知らない
でしょうか。」
ルカが聞く。
「災いか…影や風の災いは倒されたと聞いたが…
あっ、大きな湖の近くにラーゴという町が
ある、そこに災いがいたような気がするな。
どんな災いかは忘れたが、習ったぞ。」
自信満々な王。
「ありがとうございます、王。役立ちます。」
(習うのね、忘れてるのは興味がないのね。)
感謝しつつ、心の中では思う所があるルカ。
「そうだ!友達になろう。
命の恩人だ!それが一番!
今日から友達だー。」
なるよなという感じを出しながら言う王。
「ぇ…もちろん、友達になりましょう。
カプリッチョ王。」
最初驚きでうまく答えられなかったが、
喜んで手を差し伸ばすユウ。
「うむ、よろしくな!ユウ。」
力強く握手する王。
こうして、王と友達になったユウ。
また遊びに行くことを約束して旅立った。
~ハーブの香りがする町~
「良い香りがいたします。ハーブでしょうか?」
香りに反応するマユミ。
緑のある方に向かって、歩いていくと爽やかな
香りが広がっていた。
「そうね、フミの使い魔のトリステが喜びそう。」
ハーブティーのことを思い出して想像するルカ。
「そうだね、でも緑茶や抹茶はないのかな。
トリステも知らなかったなぁ。この町の人なら
知ってるかな。」
日本のようなお茶があるか気になるユウ。
「どうだろうな、そもそもこの世界に元の茶葉が
栽培、もしくは自然に生えているかも
分からないからな。」
微妙な顔をするレン。
「あのー、この町の名前はなんて言うんですか?」
町の人に声をかけるユウ。
「ぉ…エルブって名前ですよ。
ほぉ、ほぉー?なんか…みたことある。」
ゆっくりとしたホワーンとした口調で
少しずつユウの顔に近づく女性。
「ぉ…ち…近い…」
(この感じ、なんとなく覚えがあるけど…
近すぎて…判断が難しい。)
固まりつつ、クラスメイトに覚えがあるユウ。
「あ…ごめんなさい。では、急いでるので。」
去っていく女性。
「はい、ありがとうございます。
行っちゃった…とりあえず合流しよう。」
お礼を言って、なんとなく唖然としつつ
仲間の元に戻るユウ。
「戻って来た…町の名前分かったのか。」
ユウを待っていたレン。
「エルブだよ。そうだ…クラスメイトっぽい人に
あったよ。」
キラキラな目で言うユウ。
「クラスメイトっぽい?どういう特徴なの?
わかるかもしれない。」
興味津々なルカ。
「なんかふわふわしてて、上品な感じもある
女性の方だったな。」
特徴を思い出しながら言うユウ。
「当てはまる方が一人いらっしゃいますよ。
お名前は茶呑 風花
さん…ではないでしょうか。」
マユミが答えを出すマユミ。
「たしかにぴったりね。一番ふわふわしてるのに
茶道してる時の姿は圧巻よ。」
文化祭での茶道部のイベント時の時を思い出し、
興奮するルカ。
「うんうん、分かったよ。
明日、改めて探してみよう!
今日は町を一通り見て宿に泊まろう。」
考えながら、提案するユウ。
その日は、それぞれ楽しんで宿で一晩過ごした。
0
あなたにおすすめの小説
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる