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第三章 異世界の現実を変えようとする者たち
超お人好しの大剣使いと巻き込まれる勇者一行〜勇者の決断と屋敷への潜入〜
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夕方になり、早めにご飯を食べることになった。
「ユウ、決めたの?行くか行かないか?」
美味しそうにご飯を食べながら、真剣な表情で
聞くルカ。
「うーん、まだかなぁ。」
はっきりしないユウ。
食事もあまり進んでいない。
「ユウ、そろそろ決めないと俺らが出発して
しまうぞ。別にここで留守番してる分には
何もないからな。
人を救いたい、でも犯罪は犯したくない、
そんな状態ではこの世界じゃ通じない。」
現実を突きつけるレン。
「それは…わかってるよ。わかってるつもりだけど…
これは僕の気持ちが…追いつかないんだよ!」
(僕は間違ってるのかな。犯罪を犯さないと
実現できないのかな。)
声をできる限り抑えながらも気持ちが溢れてしまう
ユウ。
驚いた顔をみんなして固まった。
「すまん、ユウ。ゆっくり考えてくれ。
俺はユウと一緒に行きたい気持ちもあって…
少しきついことを言ってしまった。すまん。」
謝って自分の発言を反省し、素直な気持ちを
恥ずかしがりながら言うレン。
「僕も取り乱してごめんなさい。
いいよ、レン。僕もこの異世界一員になったなら
ちゃんと考えなきゃだよな。」
冷静になったユウ。
「わたくしはすんなりこの世界の価値観を
受け入れることができましたが、
本来はユウの反応が普通なのかもしれませんね。」
納得するマユミ。
勇者一行は夕ご飯を終えて、それぞれ準備をしに
部屋に戻った。
レンは爆弾と回復薬を用意して、ルカは使えそうな
魔法を考える。マユミは弓矢の手入れをする。
ユウは行くか迷う。
「どうしよう、全然決まらないよー。
ヒウはこの街を変えようとしてる…だから真剣な
顔で行くと言ったんだ。
ヒウは超お人好しだけど、犯罪のような悪いこと
には加担しようとは絶対しなかった。
でもそれ以上に重要なことがあるってこと。
スラムの人たちを救いたい思いが強いのかな。
たしかに…それはやる事よりも重大で大きな幸せ
を呼び込むことになるかもしれない…。
よし…決めたぞ!」
勢いよく立ち上がって、宿の出口に走っていく。
「みんな!僕も行くよ!世界を救うために!」
なんか壮大になって決断を言うユウ。
「世界ではなく、この街だが、覚悟が決まったん
だな。」
グッと親指を立てて言うレン。
「もう行かないと、約束の時間遅れるちゃうでしょ!
ユウも行くなら急いで。」
(ユウ、覚悟を決めたのね。嬉しい。)
内心喜びながら表では怒るルカ。
「ルカ、待ってくださいー。」
(ルカはユウのことが大好きなんですね。
私はそんなルカが大好きです。)
笑顔で言うマユミ。
「来たな、ユウもついてきてくれるのか。
嬉しいぞ!感謝!」
満面の笑みで言うヒウ。
「おいてくぞー。」
パラミータはもうすでに屋敷に向かっている。
「パラミータ!?仲間を置いてくなよー。
待ってくれー。」
ヒウは慌ててパラミータを追いかける。
ユウたちも追いかけていく。
こうして屋敷に潜入することになる。
~屋敷の裏口~
「ここからは警備が薄いからな。行くぞ。」
パラミータを先頭として部下、ヒウ、ユウ先頭の
勇者一行で入っていく。割とぞろぞろしている。
すごく広い屋敷であるため、四つに分かれて行動
した。
パラミータとヒウ、パラミータの部下と後衛でルカ
とマユミの一人ずつ、レンとユウという形である。
「なんで~、ユウと一緒が良かったのよ。」
小声で部下についていきながら言うルカ。
部下は少し気まずそうである。
「ルカと一緒がよかったです。わたくしとルカは
運命共同体ですのに。」
マユミはルカと一緒がよく重めである。
より部下が、気まずそうであり少し引いている。
~ヒウとパラミータペア~
「パラミータ、子供達を探すんだよな。
ひどいことするよな、子供を売ろうとするとは。
孤児院の方がまだ良い気するぞ。」
潜入中にも関わらず、声大きめに話すヒウ。
「おい、ヒウ。静かにしろ。
潜入中だ。」
小声で注意するパラミータ。
「あっ、怪しい部屋があるぜ!入ってみようぜ。」
勢いよく行くヒウ。
「ちょっと静かにってさっき言ったばかりだぞー。
あーもう。」
仕方なくついていくパラミータ。
~パラミータの部下とルカ~
「…ルカさん、子供たちが捕まっている場所
を見つけ、救うのが仕事っす。」
(なんでこの人、やる気満々なんだ… 。
しかも、ユウとか言う勇者と一緒になれなくて
不機嫌なのが、謎っす。)
強いのはなんとなく分かるため、少しびびり
ながら、心の中で不思議に思ってる部下。
「ねぇ、名前なんていうの?知らないと不便なの。
私はルカよ。知ってるとは思うけど。」
偉そうな感じで聞くルカ。
「えっ、必要なくないっすか。二人っすよ。
それに俺、名乗るほどの価値ないっす。」
軽い口調で自己肯定感の低いことを言う部下。
「えっ、価値あるなしじゃないの。
不便だから聞いてるのよ。それに名前は大事
でしょ。」
意味わからないという顔で言うルカ。
「ピエトロっす。」
目線をそらしつつ、気まずそうに言う。
「ピエトロね、よろしく、ピエトロ。」
手を上げてカッコつけていってみるルカ。
「はい、ルカさん!」
尊敬の意をこめて言うピエトロ。
~マユミとパラミータの部下~
「…」
「…」
無言で歩く二人…
「マユミとか、言う名前でしたっけ?
子供達探して助けるっつうやつやりますんで。」
(やべぇ、この人の風格が、えぐすぎるんだが。)
なんとか重い口を開けて話す部下。
「そうですか、分かりました。
で、わたくしの名前はあっております。
あなたのお名前は存じあげないのですが。」
歩きながら、そのまま会話を続けるマユミ。
「カストって名前です。」
丁寧に名乗る。
「カストさんですね。分かりました。」
表情ひとつ変えずに返事をするマユミ。
~レンとユウ~
「何すれば良いんだろう、レン。」
よくわからないまま、歩くユウ。
「たしか、宝を奪うじゃなかったか。
宝がどういうものか分かんないがな。」
考えながら進むレン。
「あれ?ここなんか違和感あるよ。
えいっ。」
興味本位で押すユウ。
「おいっ!むやみに押すもんじゃ…。」
気づいた時には遅くて言葉が途中になるレン。
「あっ…!?子供?大丈夫?」
目を丸くしてから急いでかけよるユウ。
「宝って…子供たちのことか?」
状況に勘づくレン。
「…」
子供たちは怖がって話さず怯えている。
「縄外すね、安心して助けに来たんだ。
みんなのこと。」
笑顔で言うユウ。
その笑顔に安心したのか、子供達の目にも光が
宿る。
部屋から出ようとすると、警報が鳴った。
「まずいな、急いででるぞ!ユウ、みんな!」
レンが走っていく。
「うん!」
その後をユウと子供達がついていく。
~合流場所~
「待てー、大事な商品を返せー!」
「侵入者だ!逃すな!」
「はい!」
警備のものたちがユウとレンと子供達を
追っていく。
「わぁ、さっきので気づかれたのか。
外に出れればなんとかなりそうだけど。」
走りながら、子供たちの様子に気を配るユウ。
「体力がないからな、捕まっていたし、
このまま逃げ切るのは難しいな。そうだ!
俺が引きつけ役になる。その間に、逃げろ!」
レンは止まって、言う。
「えっ!?わ、分かった、戻ってきてよ。
絶対に!」
そう言って、レンを信じて子供達を連れていく
ユウ。
「戻ってきたのね、子供達そっちにいたのね。
なんか追っ手がいるみたいね。
ホールシールド!」
結界魔法を使うルカ。
「レンは爆弾でどんどんしてるんでしょうね。
ここにもいらっしゃっているとはつゆ知らずに。
一発必中…」
弓を構えて矢を冷静に射っていくマユミ。
どんどんと聞こえる爆発音。
「逃げるぞ!こっちも宝物ゲットしたからな。」
嬉しそうなヒウ。
「あーあー、本来の目的じゃない方のなー。」
不満そうなパラミータ。
レンも走ってきて、みんなでなんとか逃げ切る
ことができた。
~屋敷侵入の目的~
「はぁはぁ、苦戦した。失敗に近いな。
もうちょっと楽に終われるはずだったんだが。」
パラミータは怒っている。
「まぁまぁ、いいじゃないか。終わりよければ
全て良しってやつだ。」
笑顔で言うヒウ。
「はぁはぁ、宝物って何?この子供たちはなんで
捕まってたの?」
疑問が多いユウ。
「宝っつうのは子供たちのことだ。
命より大切もんはないだろ。あとはヒウが
見つけた箱ぐらいか。」
説明しつつ、怪しい箱に目線を配るパラミータ。
「開けちゃいけなそうな感じね。
子供たちを助け出せたのは良かった。」
箱を怪しみつつ、安心するルカ。
「警備のものたちは紐で縛って、明日警備所の
ところに報告するのですよね?」
警備のものたちは紐で縛られずみで近くで気絶
している。
マユミはにやりとしつつ聞く。
「あぁ、もちろんな。重罪だからな奴隷売買は!」
勝ち誇った感じで言うヒウ。
「はぁー、疲れた。さすがに爆弾投げすぎた。
たのしかったけどよ。」
爆弾投げすぎてくたびれているレン。
「箱は厳重に俺が持ってるからな。
でも、やっぱ中気になるな。開けよう。」
開けようとするヒウ。
「おい、だからダメだ!それは絶対危険だ!」
止めるパラミータ。
「いいだろ、少しだけだぞ。ちょっとのぞくだけだ。」
どうしても、開けたいヒウ。
「ダメだ、俺が持つ。よこせ!」
無理やり取ろうとするパラミータ。
「あっ、ちょっと。変に衝撃与えたらむしろ開く
の。だからやめた方が…」
止めようとするルカ。
「あっ!」
「やべっ!」
箱を落としてしまう二人。
箱が開き、ヒウの方に煙のようなものが当たる。
「うわぁー!く、苦しい。」
自衛するも、煙で苦しがるヒウ。
「ヒウ!」
慌てるパラミータ。
「ヒウ、大丈夫!?どうしよう。」
状況が理解できずに混乱するユウ。
煙がなくなるとヒウは急に立ち上がって、力強く
目を開き、
「破壊だ!破壊だ!破壊すれば!全部全部!
平等だ!」
ヒウは破壊することを望んでいたかのように
叫んだ…。
「ユウ、決めたの?行くか行かないか?」
美味しそうにご飯を食べながら、真剣な表情で
聞くルカ。
「うーん、まだかなぁ。」
はっきりしないユウ。
食事もあまり進んでいない。
「ユウ、そろそろ決めないと俺らが出発して
しまうぞ。別にここで留守番してる分には
何もないからな。
人を救いたい、でも犯罪は犯したくない、
そんな状態ではこの世界じゃ通じない。」
現実を突きつけるレン。
「それは…わかってるよ。わかってるつもりだけど…
これは僕の気持ちが…追いつかないんだよ!」
(僕は間違ってるのかな。犯罪を犯さないと
実現できないのかな。)
声をできる限り抑えながらも気持ちが溢れてしまう
ユウ。
驚いた顔をみんなして固まった。
「すまん、ユウ。ゆっくり考えてくれ。
俺はユウと一緒に行きたい気持ちもあって…
少しきついことを言ってしまった。すまん。」
謝って自分の発言を反省し、素直な気持ちを
恥ずかしがりながら言うレン。
「僕も取り乱してごめんなさい。
いいよ、レン。僕もこの異世界一員になったなら
ちゃんと考えなきゃだよな。」
冷静になったユウ。
「わたくしはすんなりこの世界の価値観を
受け入れることができましたが、
本来はユウの反応が普通なのかもしれませんね。」
納得するマユミ。
勇者一行は夕ご飯を終えて、それぞれ準備をしに
部屋に戻った。
レンは爆弾と回復薬を用意して、ルカは使えそうな
魔法を考える。マユミは弓矢の手入れをする。
ユウは行くか迷う。
「どうしよう、全然決まらないよー。
ヒウはこの街を変えようとしてる…だから真剣な
顔で行くと言ったんだ。
ヒウは超お人好しだけど、犯罪のような悪いこと
には加担しようとは絶対しなかった。
でもそれ以上に重要なことがあるってこと。
スラムの人たちを救いたい思いが強いのかな。
たしかに…それはやる事よりも重大で大きな幸せ
を呼び込むことになるかもしれない…。
よし…決めたぞ!」
勢いよく立ち上がって、宿の出口に走っていく。
「みんな!僕も行くよ!世界を救うために!」
なんか壮大になって決断を言うユウ。
「世界ではなく、この街だが、覚悟が決まったん
だな。」
グッと親指を立てて言うレン。
「もう行かないと、約束の時間遅れるちゃうでしょ!
ユウも行くなら急いで。」
(ユウ、覚悟を決めたのね。嬉しい。)
内心喜びながら表では怒るルカ。
「ルカ、待ってくださいー。」
(ルカはユウのことが大好きなんですね。
私はそんなルカが大好きです。)
笑顔で言うマユミ。
「来たな、ユウもついてきてくれるのか。
嬉しいぞ!感謝!」
満面の笑みで言うヒウ。
「おいてくぞー。」
パラミータはもうすでに屋敷に向かっている。
「パラミータ!?仲間を置いてくなよー。
待ってくれー。」
ヒウは慌ててパラミータを追いかける。
ユウたちも追いかけていく。
こうして屋敷に潜入することになる。
~屋敷の裏口~
「ここからは警備が薄いからな。行くぞ。」
パラミータを先頭として部下、ヒウ、ユウ先頭の
勇者一行で入っていく。割とぞろぞろしている。
すごく広い屋敷であるため、四つに分かれて行動
した。
パラミータとヒウ、パラミータの部下と後衛でルカ
とマユミの一人ずつ、レンとユウという形である。
「なんで~、ユウと一緒が良かったのよ。」
小声で部下についていきながら言うルカ。
部下は少し気まずそうである。
「ルカと一緒がよかったです。わたくしとルカは
運命共同体ですのに。」
マユミはルカと一緒がよく重めである。
より部下が、気まずそうであり少し引いている。
~ヒウとパラミータペア~
「パラミータ、子供達を探すんだよな。
ひどいことするよな、子供を売ろうとするとは。
孤児院の方がまだ良い気するぞ。」
潜入中にも関わらず、声大きめに話すヒウ。
「おい、ヒウ。静かにしろ。
潜入中だ。」
小声で注意するパラミータ。
「あっ、怪しい部屋があるぜ!入ってみようぜ。」
勢いよく行くヒウ。
「ちょっと静かにってさっき言ったばかりだぞー。
あーもう。」
仕方なくついていくパラミータ。
~パラミータの部下とルカ~
「…ルカさん、子供たちが捕まっている場所
を見つけ、救うのが仕事っす。」
(なんでこの人、やる気満々なんだ… 。
しかも、ユウとか言う勇者と一緒になれなくて
不機嫌なのが、謎っす。)
強いのはなんとなく分かるため、少しびびり
ながら、心の中で不思議に思ってる部下。
「ねぇ、名前なんていうの?知らないと不便なの。
私はルカよ。知ってるとは思うけど。」
偉そうな感じで聞くルカ。
「えっ、必要なくないっすか。二人っすよ。
それに俺、名乗るほどの価値ないっす。」
軽い口調で自己肯定感の低いことを言う部下。
「えっ、価値あるなしじゃないの。
不便だから聞いてるのよ。それに名前は大事
でしょ。」
意味わからないという顔で言うルカ。
「ピエトロっす。」
目線をそらしつつ、気まずそうに言う。
「ピエトロね、よろしく、ピエトロ。」
手を上げてカッコつけていってみるルカ。
「はい、ルカさん!」
尊敬の意をこめて言うピエトロ。
~マユミとパラミータの部下~
「…」
「…」
無言で歩く二人…
「マユミとか、言う名前でしたっけ?
子供達探して助けるっつうやつやりますんで。」
(やべぇ、この人の風格が、えぐすぎるんだが。)
なんとか重い口を開けて話す部下。
「そうですか、分かりました。
で、わたくしの名前はあっております。
あなたのお名前は存じあげないのですが。」
歩きながら、そのまま会話を続けるマユミ。
「カストって名前です。」
丁寧に名乗る。
「カストさんですね。分かりました。」
表情ひとつ変えずに返事をするマユミ。
~レンとユウ~
「何すれば良いんだろう、レン。」
よくわからないまま、歩くユウ。
「たしか、宝を奪うじゃなかったか。
宝がどういうものか分かんないがな。」
考えながら進むレン。
「あれ?ここなんか違和感あるよ。
えいっ。」
興味本位で押すユウ。
「おいっ!むやみに押すもんじゃ…。」
気づいた時には遅くて言葉が途中になるレン。
「あっ…!?子供?大丈夫?」
目を丸くしてから急いでかけよるユウ。
「宝って…子供たちのことか?」
状況に勘づくレン。
「…」
子供たちは怖がって話さず怯えている。
「縄外すね、安心して助けに来たんだ。
みんなのこと。」
笑顔で言うユウ。
その笑顔に安心したのか、子供達の目にも光が
宿る。
部屋から出ようとすると、警報が鳴った。
「まずいな、急いででるぞ!ユウ、みんな!」
レンが走っていく。
「うん!」
その後をユウと子供達がついていく。
~合流場所~
「待てー、大事な商品を返せー!」
「侵入者だ!逃すな!」
「はい!」
警備のものたちがユウとレンと子供達を
追っていく。
「わぁ、さっきので気づかれたのか。
外に出れればなんとかなりそうだけど。」
走りながら、子供たちの様子に気を配るユウ。
「体力がないからな、捕まっていたし、
このまま逃げ切るのは難しいな。そうだ!
俺が引きつけ役になる。その間に、逃げろ!」
レンは止まって、言う。
「えっ!?わ、分かった、戻ってきてよ。
絶対に!」
そう言って、レンを信じて子供達を連れていく
ユウ。
「戻ってきたのね、子供達そっちにいたのね。
なんか追っ手がいるみたいね。
ホールシールド!」
結界魔法を使うルカ。
「レンは爆弾でどんどんしてるんでしょうね。
ここにもいらっしゃっているとはつゆ知らずに。
一発必中…」
弓を構えて矢を冷静に射っていくマユミ。
どんどんと聞こえる爆発音。
「逃げるぞ!こっちも宝物ゲットしたからな。」
嬉しそうなヒウ。
「あーあー、本来の目的じゃない方のなー。」
不満そうなパラミータ。
レンも走ってきて、みんなでなんとか逃げ切る
ことができた。
~屋敷侵入の目的~
「はぁはぁ、苦戦した。失敗に近いな。
もうちょっと楽に終われるはずだったんだが。」
パラミータは怒っている。
「まぁまぁ、いいじゃないか。終わりよければ
全て良しってやつだ。」
笑顔で言うヒウ。
「はぁはぁ、宝物って何?この子供たちはなんで
捕まってたの?」
疑問が多いユウ。
「宝っつうのは子供たちのことだ。
命より大切もんはないだろ。あとはヒウが
見つけた箱ぐらいか。」
説明しつつ、怪しい箱に目線を配るパラミータ。
「開けちゃいけなそうな感じね。
子供たちを助け出せたのは良かった。」
箱を怪しみつつ、安心するルカ。
「警備のものたちは紐で縛って、明日警備所の
ところに報告するのですよね?」
警備のものたちは紐で縛られずみで近くで気絶
している。
マユミはにやりとしつつ聞く。
「あぁ、もちろんな。重罪だからな奴隷売買は!」
勝ち誇った感じで言うヒウ。
「はぁー、疲れた。さすがに爆弾投げすぎた。
たのしかったけどよ。」
爆弾投げすぎてくたびれているレン。
「箱は厳重に俺が持ってるからな。
でも、やっぱ中気になるな。開けよう。」
開けようとするヒウ。
「おい、だからダメだ!それは絶対危険だ!」
止めるパラミータ。
「いいだろ、少しだけだぞ。ちょっとのぞくだけだ。」
どうしても、開けたいヒウ。
「ダメだ、俺が持つ。よこせ!」
無理やり取ろうとするパラミータ。
「あっ、ちょっと。変に衝撃与えたらむしろ開く
の。だからやめた方が…」
止めようとするルカ。
「あっ!」
「やべっ!」
箱を落としてしまう二人。
箱が開き、ヒウの方に煙のようなものが当たる。
「うわぁー!く、苦しい。」
自衛するも、煙で苦しがるヒウ。
「ヒウ!」
慌てるパラミータ。
「ヒウ、大丈夫!?どうしよう。」
状況が理解できずに混乱するユウ。
煙がなくなるとヒウは急に立ち上がって、力強く
目を開き、
「破壊だ!破壊だ!破壊すれば!全部全部!
平等だ!」
ヒウは破壊することを望んでいたかのように
叫んだ…。
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