異世界に転生した私は薬剤師の助手です!?

氷雨 いぶき

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本編

27、向かう先

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「多数決をとろうと思う。団の解散か存続だ」

夕方に開かれた幹部会合。

開口一番にエレジーは最も単刀直入に言い放った。

ざわつく16人の幹部。

「私の意見としてはダラダラ続いていても意味はないし、それこそ向かう先があるならば解散はナシとすべきだと思う」
「向かう先ってなんですか」

尋ねたのは1番若い幹部だ。たしかまだ24。

聖炎騎士団ホーリーフレアナイツ………彼らはニュクスを狙っている。………………レインも」

エレジーは逡巡の末、レインの名を出した。
それによって複数の幹部が顔をしかめた。

くそ。まだ私はにはなれないか。

「ならば少数にでもするべきではないですか?少なくとも私は夜空の雲クラウンナイト討伐のためにこの団に入ったのですし………そういう声も出るはずです」

「えぇ、そしてニュクスとレインを守りたいという声も同じくらい」

気心の知れた幹部たちはエレジーがまだ不慣れなのを知ってか知らずか自ら会合を進めてくれている。

「そうか………では団内放送をかけよう。夕食の時だ、それでいいな?」

「えぇ」
「かまいません」

正直、どれくらいが残ってくれるかなんて想像もつかなかった。













夕方、全員が食堂に集められた。

『みんな、聞いてほしい。単刀直入にいう、我々は目的を果たした。………よって…遺憾ながら団を解散しようと思う』

放送で入ったエレジーの声に食堂のざわつきはほとんど無かった。

『だが聖炎騎士団ホーリーフレアナイツにニュクスとレインが狙われていることも確かだ』

全員の視線が同じテーブルに着いているニュクスとレインに向いた。

『よって………強要することはできん…が………数名、聖炎騎士団ホーリーフレアナイツから2人を守るために協力してほしい』

そして、ノイズ。


『私は本当にこの団に拾われて救われた。親を夜空の雲クラウンナイトに殺され、自分も野犬にでも殺されようかといった時だったな………。本当に、本当に感謝している。今までありがとう』

最初はパラパラと、やがて激しく食堂を揺らし大喝采が起こった。












「結局残ったのはこれだけか」

エレジーの元に残ったのは渦中のニュクス、レイン。

ハルとライル………それだけだ。

「出ていった彼らを責めることはできないっスよ。実に素晴らしい獅子奮迅の戦闘だったっス」

「分かっているさ。彼らは労うべきだ」

エレジーは泣き腫らして赤くなった目を残った4人に向けた。

「さぁ、行こうじゃないか。聖炎騎士団ホーリーフレアナイツは今の私らにとってはっきりと敵だ。まずは街にでも向かうか」



新たな旅はそんなに悪くなさそうだった。
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