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本編
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二つの髪を可愛らしくゆらしているその少女は、入学して2日目にも関わらず制服を着崩している。その上、茶髪の髪の端がピンク色に染まっていて、どう考えても地毛ではない。背は低く、150cmくらいで、ギャルのような見目でありながら庇護欲をそそる。
「なーぎっ、聞いてる?お、は、よ、うっ!」
そんなことを考えていると、いつのまにか前の席に座っていて、顔をぐいぐいと近づけてくる。
顔は愛らしくありながら、整っている。
いわゆる、美少女というやつである。
久しぶりに、まじまじ観察していると、だんだんとその観察対象の頰がほのかに赤くなっていく。
流石に、不思議になって声をかける。
「おはよう、りん」
「……」
?「おお~い、」
なぜかさっきから目が思いっきり合っているのに、反応しない。なんなんだ。首を傾げると、りんが挙動不審になって「うっ、いっ、」とか支離滅裂なことを言ってきた。
周りの目が痛くなってきたところで、りんのかたをトントンと叩くと、やっと我に返ったようだ。
「あっ、うん、おはよう」
自分が変だったことに自覚はあるようで、目を泳がせて、ゴホンとわざとらしく咳をした。
「えーと、」
りんは何かを言い淀んでいる様子を見せて、なかなか言葉を発さない。
私としてはそのあとに続く言葉も気になるところだけど、それよりも周りが気になるところかな。
りんに目線で周りを見渡すように促がす。
りんは自然を装って見渡すと、その意図に気づいたようで、はぁぁー、とこちらを見てため息を吐いてきた。
次に言われるであろうことを予測しときながら、
「うぅー、それだよ、それ」恨みがましそうにわたしを見つめてきたのを素知らぬフリで見返す。
「何が?」
まぁ、予想はついてるけど一応。違うかもしれないしね。
「うわー、絶対分かってるよね」
わたしの飄々ぶりに拗ねたように、机の上に伏せてこちらを上目遣いで見てくる。
かわいい、…だけど、ここで屈するわけにはいかないのだ。
「何が?」もう一度りんに問いてみる。
これも平和な学校生活のためなんだ。モブにはモブなりの意地があるのだよ、さあ、行ってみよう。
そう、意気込んで戦線にたつ。
「うぅ、そしてなぜか地味にウキウキしてるし」
りんは、ガクシと効果音がつくほどの落ち込みを見せ、悲壮感を匂わせている。
私の熱意に屈したようだ。
そしてモブは、美少女に勝ったのであった。
お、し、ま、い。
これで、この物語はハッピーエンドとなり、私の平和な高校生活が保証され、モブとしてこの学園の背景と化すだろう。
私の思惑通りになった。そう、内心ほくそ笑むと、突然りんがガタンと音を立てて立ち上がった。
「いやいやいや、納得してないからね」
えぇ、さっきので心折れたんじゃなかったの?
「なーぎっ、聞いてる?お、は、よ、うっ!」
そんなことを考えていると、いつのまにか前の席に座っていて、顔をぐいぐいと近づけてくる。
顔は愛らしくありながら、整っている。
いわゆる、美少女というやつである。
久しぶりに、まじまじ観察していると、だんだんとその観察対象の頰がほのかに赤くなっていく。
流石に、不思議になって声をかける。
「おはよう、りん」
「……」
?「おお~い、」
なぜかさっきから目が思いっきり合っているのに、反応しない。なんなんだ。首を傾げると、りんが挙動不審になって「うっ、いっ、」とか支離滅裂なことを言ってきた。
周りの目が痛くなってきたところで、りんのかたをトントンと叩くと、やっと我に返ったようだ。
「あっ、うん、おはよう」
自分が変だったことに自覚はあるようで、目を泳がせて、ゴホンとわざとらしく咳をした。
「えーと、」
りんは何かを言い淀んでいる様子を見せて、なかなか言葉を発さない。
私としてはそのあとに続く言葉も気になるところだけど、それよりも周りが気になるところかな。
りんに目線で周りを見渡すように促がす。
りんは自然を装って見渡すと、その意図に気づいたようで、はぁぁー、とこちらを見てため息を吐いてきた。
次に言われるであろうことを予測しときながら、
「うぅー、それだよ、それ」恨みがましそうにわたしを見つめてきたのを素知らぬフリで見返す。
「何が?」
まぁ、予想はついてるけど一応。違うかもしれないしね。
「うわー、絶対分かってるよね」
わたしの飄々ぶりに拗ねたように、机の上に伏せてこちらを上目遣いで見てくる。
かわいい、…だけど、ここで屈するわけにはいかないのだ。
「何が?」もう一度りんに問いてみる。
これも平和な学校生活のためなんだ。モブにはモブなりの意地があるのだよ、さあ、行ってみよう。
そう、意気込んで戦線にたつ。
「うぅ、そしてなぜか地味にウキウキしてるし」
りんは、ガクシと効果音がつくほどの落ち込みを見せ、悲壮感を匂わせている。
私の熱意に屈したようだ。
そしてモブは、美少女に勝ったのであった。
お、し、ま、い。
これで、この物語はハッピーエンドとなり、私の平和な高校生活が保証され、モブとしてこの学園の背景と化すだろう。
私の思惑通りになった。そう、内心ほくそ笑むと、突然りんがガタンと音を立てて立ち上がった。
「いやいやいや、納得してないからね」
えぇ、さっきので心折れたんじゃなかったの?
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