7 / 82
7話 ラッキースケベのハグ係(エフィ視点)
しおりを挟む
「お前もまた思いきったな~うけるわ~」
「まあこの城、割と快適だしねえ。綺麗で可愛い女の子がたくさんいれば言うことないのに」
「カロ、遊びに来たんじゃ、」
「はいはい。そういうエフィは聖女ちゃんのために同居申し出たくせに」
「ぐっ」
アステリがイリニと同じ所に住んでいるのが許されるなら、俺だっていいだろ。
彼女が婚約破棄を言い渡された日、アステリは俺とカロにイリニを助けて逃がすと端的に話してパノキカト王城を去った。
あの時、その後は適当にやると言っていたから、てっきり彼女の元を離れたのかと思っていたが。
僅かとはいえ、イリニと同じ屋根の下。
事情が事情だろうが納得がいかなかった。
そんな思いが可愛いくもない嫉妬なのは重々に理解している。
アステリが妙にイリニのことを理解し、より仲が深まっているのも嫌で仕方ない。
ああイリニにはこの心内を知られたくないな。
「カロ、イリニの前でそう呼ぶなよ?」
「聖女ちゃんてやつ?」
「そーだよ。あいつ聖女やめたがってるし、聖女として見られるのも嫌がってるな」
「いつの間に、そんなにイリニの事を知ったんだよ」
「はあ?」
おま、ちっちぇと呆れられる。
それもそうだろう。ほぼ初対面の俺と、命を助け共にこの城にいて彼女を支える男とでは、親密さは雲泥の差だ。
「いいじゃねえか。ラッキースケベにかこつけてハグできただろ」
「それは……」
イリニの力について説明をうける。
聖女としての力を強めてしまったイリニは、感情の機微だけで強い魔法を発動してしまう。
それを種類別にモードという名称に分けたのだそうだ。
「ああしないと治まらないなら、」
「内心ウハウハだったろ」
「ふざけんな……本来男女の触れ合いには順番があってだな」
「このムッツリが」
「ぐっ」
アステリは見ようと思えば他人の心内が見える。
俺のイリニへの邪な気持ちを知られてしまうのも致し方ない。
「いや、傍から見れば誰でも分かるぞ?」
「カロ……」
「まあ聖女ちゃんには伝わってないだろうけど」
なら安心だ。
男の沽券に関わる。
彼女の前ではなるたけ格好よくスマートでないと。
「お前、そのままだと性格誤解されたままになんぞ」
「イリニに良く見られるなら、なんでもいい」
「ただ緊張してかたくなってるだけだろ」
「……」
まあ確かに言葉遣いも堅苦しいし、表情筋も固まりきっている。
寡黙で真面目すぎる男に見えているかもしれないな。それがイリニにとって好感が持てるなら、そのままでいいんだが。
「お、話をしてればなんとやらだな。イリニ」
「!」
顔をあげる。
イリニは書庫に置かれた広く大きなソファに座り本を読んでいた。
一人で読んでればよかったのに、余計なものがついている。
「なんだ、またラッキースケベか?」
「おー、ここ二日なかった反動じゃないか?」
彼女の後ろに座る人型魔物の足の間にイリニが座り、魔物に寄り掛かって本を読んでいる。
人型魔物はイリニの読む本を後ろから覗き込んでいた。はたから見たら恋人たちのようだ。
「ふーん。何された?」
「アステリ、聞かないでよ」
「尻触られた」
「ディアボロス!」
イリニが顔を後ろに向け、人型魔物に恥ずかしさを混じらせながら怒っている。
自分への態度との違いが面白くない。こっちは剣を向けられ爆発までして、ラッキースケベで抱きしめる時は拒否の色まで見せていた。
なのに目の前の魔物には触れさせている。
「エフィおさえろ」
ぽそりとカロが囁く。
腹の底からせりあがる熱い何か。間違いなく人はこれを嫉妬と呼ぶのだろう。
それが殺気にならないよう努めて隠す。
「イリニ」
「なに?」
思っていた以上に低い声が出た。
けど、イリニは全く気にしてない。返事こそすれど視線は手にしている本に一直線だ。
「イリニ、人間増やしたのか?」
頭から角が生え、畳んではいるが翼がある。間違いなく魔物の男が、不思議そうに俺とカロを見てきた。
「うん。アステリの友達なのよ。しばらく城にいるみたい」
今はアステリに城の中を案内されている途中だった。
イリニに「好きに書庫使って」と言われ、分かったと短く応えるだけ。
違う、こんなはずじゃない。
もっと沢山話して笑ってもらって、そこそこ好感を得て、それなりに認めてもらえたら、その内改めてまた婚約を申し込もうと思っていたのに。彼女はまったくつれない。他人事だ。
「お前……」
じっと俺を見ていた人型魔物が、何を思ったかイリニの頭に自分の顔を乗せ、その頬をぐりぐりと寄せてきた。
目が見開かれたのが自分でも分かった。
「ふーん?」
「ディアボロス、本読みにくいからやめて」
「んー」
「イリニ」
「なに?」
再度彼女を呼ぶ。
相変わらず視線は本のまま。
「ラッキースケベは抱きしめれば解除されるんだな?」
「え?」
アステリから話は聞いている。
人恋しい、つまりイリニが淋しいと感じる時にラッキースケベが起きる。
彼女の淋しい気持ちを満たせば治まる。一番手っ取り早いのが抱きしめることだと聞いた。
「今後ラッキースケベが起きたら、全部俺が君を抱きしめる」
「え?!」
ブフォと隣と後ろで吹き出した。
なんだ、あいつら。
そしてさすがに驚いたイリニが今度は本から俺を見てくれた。
どんなに印象を変えようとしても、イリニはイリニだ。真っ直ぐこちらを見てくる。
「ディアボロスと言ったな。今後、その役目は俺がやる」
「んー? いいぜー?」
「ちょっと勝手に決めないでよ」
「俺はエフティフィア、エフィと呼んでくれ」
「分かった」
握手をする俺とディアボロスを見つめながら、イリニが眉間に皺を寄せていた。
「まあこの城、割と快適だしねえ。綺麗で可愛い女の子がたくさんいれば言うことないのに」
「カロ、遊びに来たんじゃ、」
「はいはい。そういうエフィは聖女ちゃんのために同居申し出たくせに」
「ぐっ」
アステリがイリニと同じ所に住んでいるのが許されるなら、俺だっていいだろ。
彼女が婚約破棄を言い渡された日、アステリは俺とカロにイリニを助けて逃がすと端的に話してパノキカト王城を去った。
あの時、その後は適当にやると言っていたから、てっきり彼女の元を離れたのかと思っていたが。
僅かとはいえ、イリニと同じ屋根の下。
事情が事情だろうが納得がいかなかった。
そんな思いが可愛いくもない嫉妬なのは重々に理解している。
アステリが妙にイリニのことを理解し、より仲が深まっているのも嫌で仕方ない。
ああイリニにはこの心内を知られたくないな。
「カロ、イリニの前でそう呼ぶなよ?」
「聖女ちゃんてやつ?」
「そーだよ。あいつ聖女やめたがってるし、聖女として見られるのも嫌がってるな」
「いつの間に、そんなにイリニの事を知ったんだよ」
「はあ?」
おま、ちっちぇと呆れられる。
それもそうだろう。ほぼ初対面の俺と、命を助け共にこの城にいて彼女を支える男とでは、親密さは雲泥の差だ。
「いいじゃねえか。ラッキースケベにかこつけてハグできただろ」
「それは……」
イリニの力について説明をうける。
聖女としての力を強めてしまったイリニは、感情の機微だけで強い魔法を発動してしまう。
それを種類別にモードという名称に分けたのだそうだ。
「ああしないと治まらないなら、」
「内心ウハウハだったろ」
「ふざけんな……本来男女の触れ合いには順番があってだな」
「このムッツリが」
「ぐっ」
アステリは見ようと思えば他人の心内が見える。
俺のイリニへの邪な気持ちを知られてしまうのも致し方ない。
「いや、傍から見れば誰でも分かるぞ?」
「カロ……」
「まあ聖女ちゃんには伝わってないだろうけど」
なら安心だ。
男の沽券に関わる。
彼女の前ではなるたけ格好よくスマートでないと。
「お前、そのままだと性格誤解されたままになんぞ」
「イリニに良く見られるなら、なんでもいい」
「ただ緊張してかたくなってるだけだろ」
「……」
まあ確かに言葉遣いも堅苦しいし、表情筋も固まりきっている。
寡黙で真面目すぎる男に見えているかもしれないな。それがイリニにとって好感が持てるなら、そのままでいいんだが。
「お、話をしてればなんとやらだな。イリニ」
「!」
顔をあげる。
イリニは書庫に置かれた広く大きなソファに座り本を読んでいた。
一人で読んでればよかったのに、余計なものがついている。
「なんだ、またラッキースケベか?」
「おー、ここ二日なかった反動じゃないか?」
彼女の後ろに座る人型魔物の足の間にイリニが座り、魔物に寄り掛かって本を読んでいる。
人型魔物はイリニの読む本を後ろから覗き込んでいた。はたから見たら恋人たちのようだ。
「ふーん。何された?」
「アステリ、聞かないでよ」
「尻触られた」
「ディアボロス!」
イリニが顔を後ろに向け、人型魔物に恥ずかしさを混じらせながら怒っている。
自分への態度との違いが面白くない。こっちは剣を向けられ爆発までして、ラッキースケベで抱きしめる時は拒否の色まで見せていた。
なのに目の前の魔物には触れさせている。
「エフィおさえろ」
ぽそりとカロが囁く。
腹の底からせりあがる熱い何か。間違いなく人はこれを嫉妬と呼ぶのだろう。
それが殺気にならないよう努めて隠す。
「イリニ」
「なに?」
思っていた以上に低い声が出た。
けど、イリニは全く気にしてない。返事こそすれど視線は手にしている本に一直線だ。
「イリニ、人間増やしたのか?」
頭から角が生え、畳んではいるが翼がある。間違いなく魔物の男が、不思議そうに俺とカロを見てきた。
「うん。アステリの友達なのよ。しばらく城にいるみたい」
今はアステリに城の中を案内されている途中だった。
イリニに「好きに書庫使って」と言われ、分かったと短く応えるだけ。
違う、こんなはずじゃない。
もっと沢山話して笑ってもらって、そこそこ好感を得て、それなりに認めてもらえたら、その内改めてまた婚約を申し込もうと思っていたのに。彼女はまったくつれない。他人事だ。
「お前……」
じっと俺を見ていた人型魔物が、何を思ったかイリニの頭に自分の顔を乗せ、その頬をぐりぐりと寄せてきた。
目が見開かれたのが自分でも分かった。
「ふーん?」
「ディアボロス、本読みにくいからやめて」
「んー」
「イリニ」
「なに?」
再度彼女を呼ぶ。
相変わらず視線は本のまま。
「ラッキースケベは抱きしめれば解除されるんだな?」
「え?」
アステリから話は聞いている。
人恋しい、つまりイリニが淋しいと感じる時にラッキースケベが起きる。
彼女の淋しい気持ちを満たせば治まる。一番手っ取り早いのが抱きしめることだと聞いた。
「今後ラッキースケベが起きたら、全部俺が君を抱きしめる」
「え?!」
ブフォと隣と後ろで吹き出した。
なんだ、あいつら。
そしてさすがに驚いたイリニが今度は本から俺を見てくれた。
どんなに印象を変えようとしても、イリニはイリニだ。真っ直ぐこちらを見てくる。
「ディアボロスと言ったな。今後、その役目は俺がやる」
「んー? いいぜー?」
「ちょっと勝手に決めないでよ」
「俺はエフティフィア、エフィと呼んでくれ」
「分かった」
握手をする俺とディアボロスを見つめながら、イリニが眉間に皺を寄せていた。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?
時
恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。
しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。
追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。
フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。
ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。
記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。
一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた──
※小説家になろうにも投稿しています
いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!
追放聖女の再就職 〜長年仕えた王家からニセモノと追い出されたわたしですが頑張りますね、魔王さま!〜
三崎ちさ
恋愛
メリアは王宮に勤める聖女、だった。
「真なる聖女はこの世に一人、エミリーのみ! お前はニセモノだ!」
ある日突然いきりたった王子から国外追放、そして婚約破棄もオマケのように言い渡される。
「困ったわ、追放されても生きてはいけるけど、どうやってお金を稼ごうかしら」
メリアには病気の両親がいる。王宮で聖女として働いていたのも両親の治療費のためだった。国の外には魔物がウロウロ、しかし聖女として活躍してきたメリアには魔物は大した脅威ではない。ただ心配なことは『お金の稼ぎ方』だけである。
そんな中、メリアはひょんなことから封印されていたはずの魔族と出会い、魔王のもとで働くことになる。
「頑張りますね、魔王さま!」
「……」(かわいい……)
一方、メリアを独断で追放した王子は父の激昂を招いていた。
「メリアを魔族と引き合わせるわけにはいかん!」
国王はメリアと魔族について、何か秘密があるようで……?
即オチ真面目魔王さまと両親のためにお金を稼ぎたい!ニセモノ疑惑聖女のラブコメです。
※小説家になろうさんにも掲載
聖女を騙った少女は、二度目の生を自由に生きる
夕立悠理
恋愛
ある日、聖女として異世界に召喚された美香。その国は、魔物と戦っているらしく、兵士たちを励まして欲しいと頼まれた。しかし、徐々に戦況もよくなってきたところで、魔法の力をもった本物の『聖女』様が現れてしまい、美香は、聖女を騙った罪で、処刑される。
しかし、ギロチンの刃が落とされた瞬間、時間が巻き戻り、美香が召喚された時に戻り、美香は二度目の生を得る。美香は今度は魔物の元へ行き、自由に生きることにすると、かつては敵だったはずの魔王に溺愛される。
しかし、なぜか、美香を見捨てたはずの護衛も執着してきて――。
※小説家になろう様にも投稿しています
※感想をいただけると、とても嬉しいです
※著作権は放棄してません
だから聖女はいなくなった
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
「聖女ラティアーナよ。君との婚約を破棄することをここに宣言する」
レオンクル王国の王太子であるキンバリーが婚約破棄を告げた相手は聖女ラティアーナである。
彼女はその婚約破棄を黙って受け入れた。さらに彼女は、新たにキンバリーと婚約したアイニスに聖女の証である首飾りを手渡すと姿を消した。
だが、ラティアーナがいなくなってから彼女のありがたみに気づいたキンバリーだが、すでにその姿はどこにもない。
キンバリーの弟であるサディアスが、兄のためにもラティアーナを探し始める。だが、彼女を探していくうちに、なぜ彼女がキンバリーとの婚約破棄を受け入れ、聖女という地位を退いたのかの理由を知る――。
※7万字程度の中編です。
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる