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第二章 クラスメイトは吸血鬼
38.全裸で迎える大団円④
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吸血鬼ギャングとの戦いが始まり、四方から一斉に攻撃を仕掛けてきた。
僕は腕から生やした黒い触手を操り、襲いかかってくる敵を迎え撃つ。
「フンッ!」
「「「「「ぐわああああああああっ!?」」」」」
触手による攻撃を放つたび、吸血鬼ギャングの戦闘員が吹き飛ばされていく。
彼らはナイフや日本刀、拳銃などで武装していたものの、触手の攻撃に成すすべなく蹴散らされている。
触手は一見して柔らかそうに見えるものの、そこらの刃物では切ることはできず、銃弾を弾き飛ばせるほどの強度があった。
「く、この……吸血鬼の力を……」
「はいはい、エナジードレイン」
「ぬおおおおおおおっ! 力を吸われるうううううううっ!?」
中には怪物の力を使って対抗する者もいたが、僕の触手にはエネルギーを吸い取る力があるらしい。
手足を掴んでやれば、それだけで何もできずに昏倒してしまった。
人狼ギャング、夢魔ギャングもこうやって鎮圧した。彼らは持ち前の力を発揮することができず、倒されていった。
「とはいえ……この数はちょっと面倒だな。そろそろガス欠を起こしそうだ」
邪術の欠点はエネルギーの消費が激しいことである
おまけに人間の負の力なんて曖昧なものがエネルギー源であり、燃費がやたらと悪い。
触手がエナジードレインした力も何故か僕に還元させることはできず、むしろ力をどんどん吸い上げてくる。
「仕方がない。先に謝っておくよ……ごめんね、月白さん」
「へ……? な、なんだかすごく嫌な予感がするんですけど……」
「その予想はが正解か不正解か。答えはこれだ! とうっ!」
「キャアッ!?」
僕は月白さんの着物を掴み、一気に左右に引っ張った。
何と言うことでしょう……お菓子の包装でも開くようにして着物が裂けて、全裸の美少女が現れた。
「ヒ……キャアアアアアアアアアアアアアッ!」
「ごめん、ホントにごめんって! 悪いんだけどちょっとだけ我慢して」
「我慢って……! そ、そこはダメですって!」
「大丈夫、痛くしないから! 先っちょだけ、先っちょだけだからね!?」
暴れる月白さんを捕まえて全身を触りまくる。
月白さんの肌は吸血鬼のためか、これまで出会ったどの女性よりもきめ細かくて触り心地が良い。
「ちょ、八雲君!」
「貴様あああああああああっ! 娘に、嫁入り前の娘に何をするかあああああああああああっ!」
「よし、フルチャージ充電完了! たぎってきたぞおおおおおおおお!」
月白さんの艶声と月白父の怒声が響きわたる。
一方で、性欲を存分に満たしたことで負の力を蓄えることができた。
エネルギー充電100パーセント。溢れるほどの力で満たされている。
「うおおおおおおおおおお! 喰らえええええええええええええ!」
「「「「「ぐわああああああああああっ!」」」」」
触手が勢いを増していき、まだ立っている吸血鬼ギャングを次々と薙ぎ払う。
「グフ……く、組長、逃げ…………ガクリ」
「よし、これで兵隊は全員倒した! 詰みだ!」
「グッ……」
手下の戦闘員を残らず倒して、残す敵はあと1人。
つまり、月白父だけとなった。
日本刀で対抗しようとする月白父だったが、触手が武器を弾き、腕を掴んで拘束する。
あえてエナジードレインをすることなく、身動きを封じるだけにとどめておいた。
「くっ……どうやら、我らの負けのようだな。命乞いはしない。さっさと殺すがいい」
触手に身動きを封じられ、月白父が悔しそうに表情を歪める。
妙に潔いのは、切った張ったの世界で生きているギャングのプライドだろうか?
「ただし、娘だけはどうか解放してくれ。その子には何の罪もない。許してやってくれ」
「お、お父様……」
「まーだそんなことを言ってるのかな? 僕が言っていたこと、全然伝わってないじゃないか」
勝手に覚悟を決めている月白父に、僕はいよいよ呆れてしまう。
最初から殺すつもりなんてない。それは周囲で倒れている吸血鬼ギャングの戦闘員が誰も死んでいないことから明らかではないか。
「僕は話し合いをして欲しいだけだよ。貴方とここにいる2人とでね」
「んあ? 俺はどうして……?」
「う……ここはいったい……?」
そうこうしていると、気絶していた人狼ギャング、夢魔ギャングのボスが起きあがってきた。
状況がわからずに惚けていた彼らであったが、やがて自分達のいる場所を理解したのか目を見開いた。
「ここはまさか……!」
「蝙蝠の巣か!? どうしてこんなところに!?」
「ちょうどよく目を覚ましたようだね。それじゃあ……始めてもらおうか」
3つのギャング。3人のボスに向けて、僕は笑顔で宣言した。
「それじゃあ、首脳会談を始めよう。平和的に、話し合いでこの抗争の決着をつけようじゃないか」
「「「はあ……?」」」
俺の提案を受けて、3人のボスは唖然とした表情で顔を見合わせるのであった。
僕は腕から生やした黒い触手を操り、襲いかかってくる敵を迎え撃つ。
「フンッ!」
「「「「「ぐわああああああああっ!?」」」」」
触手による攻撃を放つたび、吸血鬼ギャングの戦闘員が吹き飛ばされていく。
彼らはナイフや日本刀、拳銃などで武装していたものの、触手の攻撃に成すすべなく蹴散らされている。
触手は一見して柔らかそうに見えるものの、そこらの刃物では切ることはできず、銃弾を弾き飛ばせるほどの強度があった。
「く、この……吸血鬼の力を……」
「はいはい、エナジードレイン」
「ぬおおおおおおおっ! 力を吸われるうううううううっ!?」
中には怪物の力を使って対抗する者もいたが、僕の触手にはエネルギーを吸い取る力があるらしい。
手足を掴んでやれば、それだけで何もできずに昏倒してしまった。
人狼ギャング、夢魔ギャングもこうやって鎮圧した。彼らは持ち前の力を発揮することができず、倒されていった。
「とはいえ……この数はちょっと面倒だな。そろそろガス欠を起こしそうだ」
邪術の欠点はエネルギーの消費が激しいことである
おまけに人間の負の力なんて曖昧なものがエネルギー源であり、燃費がやたらと悪い。
触手がエナジードレインした力も何故か僕に還元させることはできず、むしろ力をどんどん吸い上げてくる。
「仕方がない。先に謝っておくよ……ごめんね、月白さん」
「へ……? な、なんだかすごく嫌な予感がするんですけど……」
「その予想はが正解か不正解か。答えはこれだ! とうっ!」
「キャアッ!?」
僕は月白さんの着物を掴み、一気に左右に引っ張った。
何と言うことでしょう……お菓子の包装でも開くようにして着物が裂けて、全裸の美少女が現れた。
「ヒ……キャアアアアアアアアアアアアアッ!」
「ごめん、ホントにごめんって! 悪いんだけどちょっとだけ我慢して」
「我慢って……! そ、そこはダメですって!」
「大丈夫、痛くしないから! 先っちょだけ、先っちょだけだからね!?」
暴れる月白さんを捕まえて全身を触りまくる。
月白さんの肌は吸血鬼のためか、これまで出会ったどの女性よりもきめ細かくて触り心地が良い。
「ちょ、八雲君!」
「貴様あああああああああっ! 娘に、嫁入り前の娘に何をするかあああああああああああっ!」
「よし、フルチャージ充電完了! たぎってきたぞおおおおおおおお!」
月白さんの艶声と月白父の怒声が響きわたる。
一方で、性欲を存分に満たしたことで負の力を蓄えることができた。
エネルギー充電100パーセント。溢れるほどの力で満たされている。
「うおおおおおおおおおお! 喰らえええええええええええええ!」
「「「「「ぐわああああああああああっ!」」」」」
触手が勢いを増していき、まだ立っている吸血鬼ギャングを次々と薙ぎ払う。
「グフ……く、組長、逃げ…………ガクリ」
「よし、これで兵隊は全員倒した! 詰みだ!」
「グッ……」
手下の戦闘員を残らず倒して、残す敵はあと1人。
つまり、月白父だけとなった。
日本刀で対抗しようとする月白父だったが、触手が武器を弾き、腕を掴んで拘束する。
あえてエナジードレインをすることなく、身動きを封じるだけにとどめておいた。
「くっ……どうやら、我らの負けのようだな。命乞いはしない。さっさと殺すがいい」
触手に身動きを封じられ、月白父が悔しそうに表情を歪める。
妙に潔いのは、切った張ったの世界で生きているギャングのプライドだろうか?
「ただし、娘だけはどうか解放してくれ。その子には何の罪もない。許してやってくれ」
「お、お父様……」
「まーだそんなことを言ってるのかな? 僕が言っていたこと、全然伝わってないじゃないか」
勝手に覚悟を決めている月白父に、僕はいよいよ呆れてしまう。
最初から殺すつもりなんてない。それは周囲で倒れている吸血鬼ギャングの戦闘員が誰も死んでいないことから明らかではないか。
「僕は話し合いをして欲しいだけだよ。貴方とここにいる2人とでね」
「んあ? 俺はどうして……?」
「う……ここはいったい……?」
そうこうしていると、気絶していた人狼ギャング、夢魔ギャングのボスが起きあがってきた。
状況がわからずに惚けていた彼らであったが、やがて自分達のいる場所を理解したのか目を見開いた。
「ここはまさか……!」
「蝙蝠の巣か!? どうしてこんなところに!?」
「ちょうどよく目を覚ましたようだね。それじゃあ……始めてもらおうか」
3つのギャング。3人のボスに向けて、僕は笑顔で宣言した。
「それじゃあ、首脳会談を始めよう。平和的に、話し合いでこの抗争の決着をつけようじゃないか」
「「「はあ……?」」」
俺の提案を受けて、3人のボスは唖然とした表情で顔を見合わせるのであった。
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