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第50話 話を聞いていると
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シオーネはその後も女子学生達をやんわりと苛めを止める様に言ったが、女子学生達は何とも言えない顔で了承はした。
だが、シオーネの下から離れる時にちらりと見えた不満げな顔を見る限りだと、納得してない上に止めるかどうかも分からないなと思うザガード。
シオーネも女子学生達と話していて、何となく聞き入れてくれるかどうか分からないなと思ったのか、溜め息を吐いた。
そして、振り返ると、ザガードが隠れている物陰に目を向ける。
「そこに居るのは分かっているから、出て来てくれるかしら?」
口調から、物陰に隠れている事は分かっていると言っているシオーネ。
ザガードもその話し方を聞いて、隠れても無駄だなと思い、物陰から姿を見せた。
「済まない。立ち聞きするつもりはなかったのだが」
「あら、誰か居ると思っていましたが、貴方だったのね」
物陰から出て来たザガードを見て、シオーネは少し意外そうな顔をした。
「女同士の会話を盗み聞きする人とは思わなかったわ」
「こちらとしても、立ち聞きするつもりはなかったのだがな」
二人共、立場は同じ令嬢の護衛という身分なので、敬語ではなくタメ口で話している。
「まぁ、聞かれても問題ない話だから、別に良いのだけどね」
「盗み聞きしたようなものだから、口外するつもりは無いが、聞いても良いか?」
「どうぞ」
「どうしいぇ、ローザアリア様が直接止めろと言わないんだ?」
ザガードはそれが不思議だった。
幾ら女子学生達がカトリーヌが気に入らなくても、ローザアリアが一言言えば、苛めなどぱったりと止む筈だ。
それなのに、どうしてローザアリアが言わないで、代わりにシオーネが女子学生達を止める様に言うのか分からなかった。
「お嬢様が直接言えば、自尊心を傷つける事になりかねなませんから」
「成程」
それを聞いてザガードは納得した。
貴族令嬢とは些細な事でプライドを傷つけられたと感じる者が多い。
公爵家の令嬢が言えば余計にそう思う物が多いだろう。
「なので、わたしがやんわりと止める様にしたのよ」
理解したと言わんばかりに頷いたザガード。
シオーネはローザアリアの側近。
ローザアリアが直接言うのと、側近のシオーネがローザアリアの言付けを伝えるだけでも、影響力はかなり違う。
(貴族と言うのは面倒なものだな)
ザガードはシオーネの話を聞いてつくづくそう思った。
シオーネはザガードと話をしていたが、不意にザガードの後ろに目を向けるとほくそ笑んだ。
「? どうかしたのか?」
「いえ、じゃあ、わたしはこれで。あまり、一緒に居てはご主人様がヤキモチ焼きそうだし」
「ヤキモチ?」
どういう意味だと聞こうとしたら、シオーネは後ろを見ろと言わんばかりに指差した。
ザガードは振り返ると、其処には目だけ笑っているリエリナが居た。
「げっ⁉」
「何が、げっ⁉ 自分の主の顔を見るなり、そんな事を言うなんて、良い御身分ね?」
「い、いえ、そんなことは」
「自分の仕事を放棄して、他家の使用人と話をするなんて、偉くなったものね」
「お嬢様。自分は、そんなつもりは」
「じゃあ、どうして、トイレの前に居なかったの?」
笑顔で訊ねるリエリナ。
その笑顔を見て、タジタジになるザガード。
そして、何時の間にかシオーネは居なくなっていた。
だが、シオーネの下から離れる時にちらりと見えた不満げな顔を見る限りだと、納得してない上に止めるかどうかも分からないなと思うザガード。
シオーネも女子学生達と話していて、何となく聞き入れてくれるかどうか分からないなと思ったのか、溜め息を吐いた。
そして、振り返ると、ザガードが隠れている物陰に目を向ける。
「そこに居るのは分かっているから、出て来てくれるかしら?」
口調から、物陰に隠れている事は分かっていると言っているシオーネ。
ザガードもその話し方を聞いて、隠れても無駄だなと思い、物陰から姿を見せた。
「済まない。立ち聞きするつもりはなかったのだが」
「あら、誰か居ると思っていましたが、貴方だったのね」
物陰から出て来たザガードを見て、シオーネは少し意外そうな顔をした。
「女同士の会話を盗み聞きする人とは思わなかったわ」
「こちらとしても、立ち聞きするつもりはなかったのだがな」
二人共、立場は同じ令嬢の護衛という身分なので、敬語ではなくタメ口で話している。
「まぁ、聞かれても問題ない話だから、別に良いのだけどね」
「盗み聞きしたようなものだから、口外するつもりは無いが、聞いても良いか?」
「どうぞ」
「どうしいぇ、ローザアリア様が直接止めろと言わないんだ?」
ザガードはそれが不思議だった。
幾ら女子学生達がカトリーヌが気に入らなくても、ローザアリアが一言言えば、苛めなどぱったりと止む筈だ。
それなのに、どうしてローザアリアが言わないで、代わりにシオーネが女子学生達を止める様に言うのか分からなかった。
「お嬢様が直接言えば、自尊心を傷つける事になりかねなませんから」
「成程」
それを聞いてザガードは納得した。
貴族令嬢とは些細な事でプライドを傷つけられたと感じる者が多い。
公爵家の令嬢が言えば余計にそう思う物が多いだろう。
「なので、わたしがやんわりと止める様にしたのよ」
理解したと言わんばかりに頷いたザガード。
シオーネはローザアリアの側近。
ローザアリアが直接言うのと、側近のシオーネがローザアリアの言付けを伝えるだけでも、影響力はかなり違う。
(貴族と言うのは面倒なものだな)
ザガードはシオーネの話を聞いてつくづくそう思った。
シオーネはザガードと話をしていたが、不意にザガードの後ろに目を向けるとほくそ笑んだ。
「? どうかしたのか?」
「いえ、じゃあ、わたしはこれで。あまり、一緒に居てはご主人様がヤキモチ焼きそうだし」
「ヤキモチ?」
どういう意味だと聞こうとしたら、シオーネは後ろを見ろと言わんばかりに指差した。
ザガードは振り返ると、其処には目だけ笑っているリエリナが居た。
「げっ⁉」
「何が、げっ⁉ 自分の主の顔を見るなり、そんな事を言うなんて、良い御身分ね?」
「い、いえ、そんなことは」
「自分の仕事を放棄して、他家の使用人と話をするなんて、偉くなったものね」
「お嬢様。自分は、そんなつもりは」
「じゃあ、どうして、トイレの前に居なかったの?」
笑顔で訊ねるリエリナ。
その笑顔を見て、タジタジになるザガード。
そして、何時の間にかシオーネは居なくなっていた。
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