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第1章『聖霊樹の巫女』
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「さて、お前らには三~四人でパーティーを組んでほしいわけだが……」
翌日ロンド先生に連れられてきたのは、初心者用ダンジョンの入り口だった。
初心者用というだけあって、非常に簡単な構成になっているはずだ。
フロアも二フロアしかないはずで、そこのボスを倒すことで地上に戻れる転送陣が開く仕組みになっている。
ずいぶんとゲーム的なシステムだ。
ゲームではこの辺り普通に当たり前のような顔で受けていたが、ここは現実なのだから当然こんなゲームシステムチックなダンジョンの存在にも理由がある。
それによると、ダンジョンというのは遥か古代に魔族によって生み出された魔法生物だという話だ。
自らは動くことができず、大地に同化して生きているこの魔法生物は自身の中に訪れる存在が自身の中で失うHPやMPといったものをエネルギーとして取り込み活動しているらしい。
ゆえにダンジョンの中に生まれる魔物は本物の魔物ではなく、ダンジョンが疑似的に生み出した魔法生物なのだという。
疑似魔法生物に襲わせてHPやMPを消耗させて生きる糧にしているとのことだ。
そのためダンジョンで魔物を倒しても死体は残らず、霧散した魔力が基にした疑似魔法生物の体の一部を生成し、その場に残す。
解りにくいが、ドロップアイテムと言うとゲームに詳しい人間ならわかるかもしれない。
ちなみに俺の『商人の豪運』は、ステータス補正はないが、このドロップアイテムの運がよくなる効果があったりする。
ダンジョンにランダムに宝箱が出現したりもするが、それは生き物を誘い込む疑似餌のようなものらしい。
疑似餌が偽物では、人は釣れないためか疑似餌自体は本物と寸分変わらない出来栄えの物が生み出され、ダンジョンから持ち出しても問題なく使用できる。
ボスを倒した際の帰還の魔法陣に関しては、ダンジョンの生命本能でありボスすら倒せる実力を持つ獲物に対して『これ以上は勘弁してください、もう帰ってください』というダンジョンからのお願いのようなものではないかと言われている。
とまぁ、他にも色々とダンジョンに関する知識はあるのだが……正直思い出すだけで眠くなってくるので今はこんな所でいいだろう。
ちなみに他の色々も含めてリサ先生が懇切丁寧に教えてくれたのである。
そして俺たちはこのダンジョンに挑むわけだが、何しろこれは冒険者養成コースのダンジョンお試し講座だ。
極力実践で役に立てるように、パーティーでの立ち回りを見られるらしい。
俺たち三人はもちろん構わない。
リックス達三人もだろう。
だが、ごろつきは二人しかいないし、他の二人も面識は特にないようで……
「というわけでお前らは一緒な」
「……は?」
ロンド先生のその声に、大柄な女の人が間抜けな声を出した。
おそらく一人で挑戦するつもりだったのかもしれない。
「おお~、たくましくも麗しきわが姫よ~。貴女と共にある栄誉を与えたまえ~」
金髪優男が女性の前で跪き、何やら歌い始めた。
え、何?吟遊詩人か何かなのか、この優男さんは。
「ひゅー、こいつはついてるっすねジョニーの兄貴!こんな美人さんと一緒だなんて」
「はっはっは、これは俺達にも運が回ってきたようだぜ、ベンよ!」
「ああもう!やめろよ麗しいとか美人とか!そんなのアタシには似合わないよ!ったく……」
女性は嫌そうに顔をしかめるが、さすがにパーティーを組むのを拒否するほどではない様子だった。
これでこの三パーティーでそれぞれ挑む事になるだろう。
クリアタイムはどのぐらいかかったっけかな……?
「まぁ、二刻もありゃあいけるだろ。二刻ごとにダンジョンに入っていくでいいな。リサ、ほれ、例の奴」
「はいはい、解ってるわよ」
リサ先生が何やら呪文を唱えると、魔法陣が宙に浮かんでそこからデフォルメされたぬいぐるみのような蝙蝠が三体飛び出してきた。
「これをあなた達につけるわ。まぁ、つけるだけね。要するに監督役ってわけ。わかった?」
そうだな、ここにいる講師はロンド先生とリサ先生の二人だけだし、彼らが一緒についていくとどうしても彼らを頼るような意識が生まれてしまい、緊迫感を持てないかもしれない。
「じゃあ入る順番は……くじ引きだ!」
そう言って用意された三本のヒモを握るロンド先生。
そのヒモを俺とリックスと女性の三人でそれぞれどれを引っ張るか話し合い……そして一斉に引いた。
結果は……
「最後ですか」
「面目ありません」
「はっはっは、まぁ気持ちに余裕が持てるという事ではないか。どっしり構えるとしようぞ」
クジ運悪く俺たちのパーティーは最後の挑戦者になってしまった。
今から四時間か……いっそ昨日のうちに全部説明して、順番も決めておいてくれればよかったのにな。
この暇な時間をどうやって過ごすか……
「よ、アンタたちはどうするんだい?」
一番手のリックス達が入っていくのを見守りながらそんな事を考えていると、二番手になった四人組の女性が話しかけてきた。
「あんまり考えてません。急な余暇みたいなものですし」
「そういうのを生かすのも冒険者に必要なスキルだぜ?」
肩をすくめて答える俺にロンド先生が答えてくれた。
彼は体を柔軟でほぐしている様子だ。
どうやら自己鍛錬でもして過ごすようだ。
「エミリオ様、ロンド先生にお付き合いしてよろしいでしょうか?」
「ああ、構わないとも。あまり疲れすぎないように気を付けるのだぞ」
「承知しております」
セレンさんはロンド先生と一緒になって体を動かし始める。
そういえば、俺が倒れている間に皆も最初の職業を決めていたらしい。
エミリオは聖騎士志望という言葉通りに、騎士を選択したそうだ。
ちなみにセレンさんは修道士を選択したらしい。
修道士というのは自己の身体強化魔法を駆使して、自分の肉体で持って戦う格闘家だ。
それを聞いた時、ちょっと意外だなと思ってしまった。
セレンさんの事だから、エミリオを補佐するために神官とかの補助が得意な職業を選択すると思っていたからだ。
もちろん俺は輪廻士……とは言わなかった。
一応輪廻士志望だとはこの二人には話しはしたが、それが人に知れ渡った職業ではない希少な職業であることはもう解っていたし、一応チートを隠す意味もある。
なので手先の器用さを生かすため盗賊を選択したと話している。
「エミリオはどうする?」
「そうだな、まぁ時間もある事だ。少し体を休めておくのもよいだろう。というわけで私は少し仮眠をとるかな」
それだけ言うとエミリオはその場に横になると、さっそく寝息を立て始めた。
早っ!
「ははっ、眠りが早いのは悪い事じゃないよ。そこは傭兵でも冒険者でも同じだろうさ」
「あ、やっぱり傭兵だったんですね」
最初にこの女性にベテランっぽさを感じたのは、冒険者というより傭兵としての経験がそうさせていたのだろう。
「自己紹介してなかったね。アタシはロザミア。まぁよろしくね」
「あ、俺はカイトです。こっちで寝てるのがエミリオで、ロンド先生と一緒にいるのがセレンさんです」
「ららら~。礼儀正しい青年よー。僕の名はユーレリオさ~」
「なるほど、で、歌わないと会話できないんでしょうか?」
自己紹介の輪に入ってきた優男さん、もといユーレリオさんに俺はさすがにジト目で対応した。
「俺様はジョニー!」
「ベンっす!」
『俺達無敵の!ちんぴらーず!』
青髪のチンピラと緑髪のチンピラが二人でびしっとポーズをとった。
「あ、ああ、うん。よろしく……」
なんとも個性的な二人だ。
言動や見た目は本当にチンピラなのだが……こうしてみると講習をわざわざ受けたり、しっかり自己紹介の輪に入ってきたりと、それほど悪い人たちじゃあないのかもしれない。
とりあえず彼ら四人がチャレンジするまで、俺は彼らと話をして過ごすことにするのだった。
翌日ロンド先生に連れられてきたのは、初心者用ダンジョンの入り口だった。
初心者用というだけあって、非常に簡単な構成になっているはずだ。
フロアも二フロアしかないはずで、そこのボスを倒すことで地上に戻れる転送陣が開く仕組みになっている。
ずいぶんとゲーム的なシステムだ。
ゲームではこの辺り普通に当たり前のような顔で受けていたが、ここは現実なのだから当然こんなゲームシステムチックなダンジョンの存在にも理由がある。
それによると、ダンジョンというのは遥か古代に魔族によって生み出された魔法生物だという話だ。
自らは動くことができず、大地に同化して生きているこの魔法生物は自身の中に訪れる存在が自身の中で失うHPやMPといったものをエネルギーとして取り込み活動しているらしい。
ゆえにダンジョンの中に生まれる魔物は本物の魔物ではなく、ダンジョンが疑似的に生み出した魔法生物なのだという。
疑似魔法生物に襲わせてHPやMPを消耗させて生きる糧にしているとのことだ。
そのためダンジョンで魔物を倒しても死体は残らず、霧散した魔力が基にした疑似魔法生物の体の一部を生成し、その場に残す。
解りにくいが、ドロップアイテムと言うとゲームに詳しい人間ならわかるかもしれない。
ちなみに俺の『商人の豪運』は、ステータス補正はないが、このドロップアイテムの運がよくなる効果があったりする。
ダンジョンにランダムに宝箱が出現したりもするが、それは生き物を誘い込む疑似餌のようなものらしい。
疑似餌が偽物では、人は釣れないためか疑似餌自体は本物と寸分変わらない出来栄えの物が生み出され、ダンジョンから持ち出しても問題なく使用できる。
ボスを倒した際の帰還の魔法陣に関しては、ダンジョンの生命本能でありボスすら倒せる実力を持つ獲物に対して『これ以上は勘弁してください、もう帰ってください』というダンジョンからのお願いのようなものではないかと言われている。
とまぁ、他にも色々とダンジョンに関する知識はあるのだが……正直思い出すだけで眠くなってくるので今はこんな所でいいだろう。
ちなみに他の色々も含めてリサ先生が懇切丁寧に教えてくれたのである。
そして俺たちはこのダンジョンに挑むわけだが、何しろこれは冒険者養成コースのダンジョンお試し講座だ。
極力実践で役に立てるように、パーティーでの立ち回りを見られるらしい。
俺たち三人はもちろん構わない。
リックス達三人もだろう。
だが、ごろつきは二人しかいないし、他の二人も面識は特にないようで……
「というわけでお前らは一緒な」
「……は?」
ロンド先生のその声に、大柄な女の人が間抜けな声を出した。
おそらく一人で挑戦するつもりだったのかもしれない。
「おお~、たくましくも麗しきわが姫よ~。貴女と共にある栄誉を与えたまえ~」
金髪優男が女性の前で跪き、何やら歌い始めた。
え、何?吟遊詩人か何かなのか、この優男さんは。
「ひゅー、こいつはついてるっすねジョニーの兄貴!こんな美人さんと一緒だなんて」
「はっはっは、これは俺達にも運が回ってきたようだぜ、ベンよ!」
「ああもう!やめろよ麗しいとか美人とか!そんなのアタシには似合わないよ!ったく……」
女性は嫌そうに顔をしかめるが、さすがにパーティーを組むのを拒否するほどではない様子だった。
これでこの三パーティーでそれぞれ挑む事になるだろう。
クリアタイムはどのぐらいかかったっけかな……?
「まぁ、二刻もありゃあいけるだろ。二刻ごとにダンジョンに入っていくでいいな。リサ、ほれ、例の奴」
「はいはい、解ってるわよ」
リサ先生が何やら呪文を唱えると、魔法陣が宙に浮かんでそこからデフォルメされたぬいぐるみのような蝙蝠が三体飛び出してきた。
「これをあなた達につけるわ。まぁ、つけるだけね。要するに監督役ってわけ。わかった?」
そうだな、ここにいる講師はロンド先生とリサ先生の二人だけだし、彼らが一緒についていくとどうしても彼らを頼るような意識が生まれてしまい、緊迫感を持てないかもしれない。
「じゃあ入る順番は……くじ引きだ!」
そう言って用意された三本のヒモを握るロンド先生。
そのヒモを俺とリックスと女性の三人でそれぞれどれを引っ張るか話し合い……そして一斉に引いた。
結果は……
「最後ですか」
「面目ありません」
「はっはっは、まぁ気持ちに余裕が持てるという事ではないか。どっしり構えるとしようぞ」
クジ運悪く俺たちのパーティーは最後の挑戦者になってしまった。
今から四時間か……いっそ昨日のうちに全部説明して、順番も決めておいてくれればよかったのにな。
この暇な時間をどうやって過ごすか……
「よ、アンタたちはどうするんだい?」
一番手のリックス達が入っていくのを見守りながらそんな事を考えていると、二番手になった四人組の女性が話しかけてきた。
「あんまり考えてません。急な余暇みたいなものですし」
「そういうのを生かすのも冒険者に必要なスキルだぜ?」
肩をすくめて答える俺にロンド先生が答えてくれた。
彼は体を柔軟でほぐしている様子だ。
どうやら自己鍛錬でもして過ごすようだ。
「エミリオ様、ロンド先生にお付き合いしてよろしいでしょうか?」
「ああ、構わないとも。あまり疲れすぎないように気を付けるのだぞ」
「承知しております」
セレンさんはロンド先生と一緒になって体を動かし始める。
そういえば、俺が倒れている間に皆も最初の職業を決めていたらしい。
エミリオは聖騎士志望という言葉通りに、騎士を選択したそうだ。
ちなみにセレンさんは修道士を選択したらしい。
修道士というのは自己の身体強化魔法を駆使して、自分の肉体で持って戦う格闘家だ。
それを聞いた時、ちょっと意外だなと思ってしまった。
セレンさんの事だから、エミリオを補佐するために神官とかの補助が得意な職業を選択すると思っていたからだ。
もちろん俺は輪廻士……とは言わなかった。
一応輪廻士志望だとはこの二人には話しはしたが、それが人に知れ渡った職業ではない希少な職業であることはもう解っていたし、一応チートを隠す意味もある。
なので手先の器用さを生かすため盗賊を選択したと話している。
「エミリオはどうする?」
「そうだな、まぁ時間もある事だ。少し体を休めておくのもよいだろう。というわけで私は少し仮眠をとるかな」
それだけ言うとエミリオはその場に横になると、さっそく寝息を立て始めた。
早っ!
「ははっ、眠りが早いのは悪い事じゃないよ。そこは傭兵でも冒険者でも同じだろうさ」
「あ、やっぱり傭兵だったんですね」
最初にこの女性にベテランっぽさを感じたのは、冒険者というより傭兵としての経験がそうさせていたのだろう。
「自己紹介してなかったね。アタシはロザミア。まぁよろしくね」
「あ、俺はカイトです。こっちで寝てるのがエミリオで、ロンド先生と一緒にいるのがセレンさんです」
「ららら~。礼儀正しい青年よー。僕の名はユーレリオさ~」
「なるほど、で、歌わないと会話できないんでしょうか?」
自己紹介の輪に入ってきた優男さん、もといユーレリオさんに俺はさすがにジト目で対応した。
「俺様はジョニー!」
「ベンっす!」
『俺達無敵の!ちんぴらーず!』
青髪のチンピラと緑髪のチンピラが二人でびしっとポーズをとった。
「あ、ああ、うん。よろしく……」
なんとも個性的な二人だ。
言動や見た目は本当にチンピラなのだが……こうしてみると講習をわざわざ受けたり、しっかり自己紹介の輪に入ってきたりと、それほど悪い人たちじゃあないのかもしれない。
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