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第1章『聖霊樹の巫女』
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最初の階層は全く苦労もしないままに終わった。
出てきた魔物もジャイアントバットを除けば、ゲーマーなら誰もが知っているようなゴブリンが一体出てきたぐらいだ。
ちなみにそのゴブリンは、セレンさんが蹴りの一発で沈めてしまった。
ドロップアイテムは極小の魔石が一つ。
魔石は魔物の心臓とも呼ばれる代物で、これを使う事で作られる魔道具はたくさんある。
今の俺なら生産系の英魂に付け替えれば、この魔石も有効利用できるはずだ。
とはいえ、一個だけではどうしようもないが。
俺たちは下の階層に続いていそうな天然っぽい階段を下って二階層目にやってきていた。
確か初心者ダンジョンは二階層だったはずなので、後はボスの部屋を目指すのみだ。
「うむ、なかなか順調なのではないか?」
「そうですね。体感で申し訳ないですが、おそらくダンジョンに入って四半刻程度しかたっていないと思います」
四半刻……二十分ぐらいか、そんなもんだろうな。
下の階層の方が難しいと考えて三十分にボス部屋で十分と考えるとちょうど一時間だ。
「それにしても、二階層目は遺跡型の正統派ダンジョンなんだな」
階段を下った先にあったのは、古ぼけた扉だった。
一瞬ボス部屋かと思ったが、ボス部屋の扉にありがちな重厚感が無いから違うだろう。
本当ならここで扉の罠を調べたりする必要があるんだが、俺の目には扉に罠がないとはっきり解っているためその必要はない。
一応扉に耳を当てて聞き耳をしてみるが、奥の部屋から特に物音は聞こえない。
おれはそっとその扉を開けた。
その先には細長い通路が広がっており、奥の方でY字型に通路が二本に分かれている。
「ここからは一応迷路状になっているんでしょうか?」
「そうみたいだな。でもまぁ初心者用のダンジョンなんだし、そこまで複雑ではないと思う」
「ふむ、では私がマッピングして行こう」
そう言ってエミリオが荷物から羊皮紙を一枚と、羽ペンを取り出した。
「インクがなくても大丈夫なのか?」
「うむ、これはインクが必要のないペンでな。水の魔石を使った魔道具なのだよ。ごく少量の魔力でインク切れを起こすことなく書き続けられる優れものなのだ」
なるほど、魔力さえあればインクいらずとは……前世のボールペンより便利なもののようだ。
マップだって『地図作成』のスキル持ちなら物凄く正確な地図が書けるが……何事もスキルがなければ何もできないなんて事はない。
『肖像画作成』なんかのスキルがなくたって、子供は親の似顔絵が描けるし、そんなことは当たり前なのだ。
すぐにスキル云々に話を持って行ってしまうのは、俺の悪い癖だな。
まぁ、輪廻士はスキルの組み合わせを吟味してこその職業なので、これはもう職業病のようなものだろう。
俺たちはさっきの洞窟上の一階層と同じ隊列で、二階層をゆっくり攻略していく。
途中に何度か分かれ道や小部屋があったが、今のところ大きな問題はなかった。
小部屋ではゴブリンやビッグスネークのような魔物が配置されていたりしたが、今のところはセレンさん無双でどうとでもなっている。
かくいう俺も何もしないというのもあれなので、何匹かはナイフで切り払ったりはしていた。
相手が雑魚なので、ナイフで一撃で倒したところで実力を勘繰られるようなことはない。
実際セレンさんも一撃で倒す事が多いしな。
エミリオ?今のところ一度も魔物の盗伐には成功していない。
なんというか、動きがへっぽこなのだ。
これは騎士としてやっていくのは大変なんじゃないだろうか……
ちなみに宝箱が置いてあったこともある。
毒針の罠とか、毒ガスの罠が仕掛けられた宝箱で、中にはいくらかの銀貨や銅貨が入っていたのでこれらは三人で分け合っていた。
「む、また小部屋だな」
「特に音は聞こえないな。空っぽか宝箱か……」
扉を開けて中に入ると、そこは完全にハズレの小部屋のようだ。
魔物も宝箱も存在していなかった。
「ハズレみたいですね。じゃあ、さっきの通路に戻りましょうか」
「………いや、ちょっと待ってくれ。中を調べても構わないか?」
すぐに引き返そうとするセレンさんに、俺は待ったをかけた。
確かに部屋には一見何もない。
ただ、俺の中の何かが引っかかっていた。
それが何かを明確に言葉にするのは難しいが、この小部屋を何も調べずに捨ておくことはできないと告げているのだ。
そんな俺の提案を受けて、セレンさんはエミリオの方に視線を向けた。
「そうだな、構わぬのではないか?一見して危険そうな何かはないし、これまでもカイトはすべてのトラップを見破ってきたのだから問題ないであろう」
そう、二階層は思いの外色んなトラップが仕掛けられていた。
もっともそのどれもがあまり致命的なトラップではない。
矢が一本飛んでくるとかが一番凶悪で、落とし穴はあったが試しに開けてみると、底の方にはぬるぬるねばねばしていそうな液体が詰まっていた。
もし油なら途端に致死性トラップだ。
なにせこっちは松明があるのだから。
そう思って、途中で飛んできて折れた矢の木の部分に火をつけて穴に落としてみたが、普通に火は消えた。
単純にドロドロしているだけの液体のようだった。
それ以外も一階層でおなじみの鳴子や、宝箱に仕掛けられていた毒針と毒ガス。
毒針の方はしばらく痒みが止まらない毒が塗られていたし、毒ガスはかなり薄くなった睡眠ガスだった。
吸い込んだら、徹夜明けのような気分になったかもしれないな。
まぁ、そんな冗談ばかりのトラップばかりだったのだ。
気が抜けていたとしても仕方ない。
俺は二人を念の為入口の所に待機させると、一人部屋の中に入ってじっと部屋の中をくまなく見つめていく。
俺の『盗賊王の瞳』の効果があれば、トラップは必ず見破れる。
だが、どうやら室内にトラップはないようだ。
それ以外にも特に気になるところは………
「ん、これは?」
トラップ……じゃないな。隠し仕掛けか?
一見すると、石を積み上げて作られたただの壁に見える。
けれど『盗賊王の瞳』のスキル効果か、それがただの壁ではないことを訴えている。
俺は『鑑定眼』の方を使用する。
その結果によれば、一定の分量の魔力を正確にこの壁に込める事によって隠し通路が開く仕掛けのようだった。
魔力か……
俺はこの場面だけ『錬金術師ユーディリット』を『魔導研究者エフテル』に付け替える。
これで使用できる『繊細魔力操作:上級』があれば、おそらく起動できるだろう。
英魂の付け替えは非常に便利だが、クールタイムがそこそこ長いという欠点もある。
英魂付け替えを行うと、次に付け替えられるまで十分はかかるのだ。
そのため、戦闘中などはよほどの長期戦でない限りは一度しか変更できないだろう。
今は特に大きな問題もないため、すぐに英魂の付け替えを行い『繊細魔力操作:上級』のスキルで壁に魔力を流し込んだ。
これで隠し扉が開く……!?
バシュウゥゥゥゥッ!
流し込んだ魔力以上の魔法力が壁から飛び出し俺の全身を包み込む!
これは……トラップ!?
違う、これは……魔法転移の光だ!
マズった!開くのは物理的な扉じゃなくて魔法的な扉なのか!
トラップではない為『盗賊王の瞳』では判別できなかったのか……!
『カイト(さん)!』
通路から見ていた二人が声を上げて駆けてくるのを感じる。
だが、そんな二人が俺の元に来るまでに俺の視界は完全に別の物へと変化してしまっていた。
「ここは……?」
さっきまでの無機質な意識ダンジョンじゃない。
まるで森の中の様な場所に立ち尽くしていた俺に向かって、強めの風が吹きつけてきた。
その風に舞い踊るような青葉吹雪が吹き荒れる。
突然の青葉吹雪に難く目を閉じた俺が、再び目を開くと少しだけ視界が開けていた。
森の中、わずかに続く小道の先、巨木の根元に人影が……一人の少女が横たわっているのが視界に入ってきたのだった。
出てきた魔物もジャイアントバットを除けば、ゲーマーなら誰もが知っているようなゴブリンが一体出てきたぐらいだ。
ちなみにそのゴブリンは、セレンさんが蹴りの一発で沈めてしまった。
ドロップアイテムは極小の魔石が一つ。
魔石は魔物の心臓とも呼ばれる代物で、これを使う事で作られる魔道具はたくさんある。
今の俺なら生産系の英魂に付け替えれば、この魔石も有効利用できるはずだ。
とはいえ、一個だけではどうしようもないが。
俺たちは下の階層に続いていそうな天然っぽい階段を下って二階層目にやってきていた。
確か初心者ダンジョンは二階層だったはずなので、後はボスの部屋を目指すのみだ。
「うむ、なかなか順調なのではないか?」
「そうですね。体感で申し訳ないですが、おそらくダンジョンに入って四半刻程度しかたっていないと思います」
四半刻……二十分ぐらいか、そんなもんだろうな。
下の階層の方が難しいと考えて三十分にボス部屋で十分と考えるとちょうど一時間だ。
「それにしても、二階層目は遺跡型の正統派ダンジョンなんだな」
階段を下った先にあったのは、古ぼけた扉だった。
一瞬ボス部屋かと思ったが、ボス部屋の扉にありがちな重厚感が無いから違うだろう。
本当ならここで扉の罠を調べたりする必要があるんだが、俺の目には扉に罠がないとはっきり解っているためその必要はない。
一応扉に耳を当てて聞き耳をしてみるが、奥の部屋から特に物音は聞こえない。
おれはそっとその扉を開けた。
その先には細長い通路が広がっており、奥の方でY字型に通路が二本に分かれている。
「ここからは一応迷路状になっているんでしょうか?」
「そうみたいだな。でもまぁ初心者用のダンジョンなんだし、そこまで複雑ではないと思う」
「ふむ、では私がマッピングして行こう」
そう言ってエミリオが荷物から羊皮紙を一枚と、羽ペンを取り出した。
「インクがなくても大丈夫なのか?」
「うむ、これはインクが必要のないペンでな。水の魔石を使った魔道具なのだよ。ごく少量の魔力でインク切れを起こすことなく書き続けられる優れものなのだ」
なるほど、魔力さえあればインクいらずとは……前世のボールペンより便利なもののようだ。
マップだって『地図作成』のスキル持ちなら物凄く正確な地図が書けるが……何事もスキルがなければ何もできないなんて事はない。
『肖像画作成』なんかのスキルがなくたって、子供は親の似顔絵が描けるし、そんなことは当たり前なのだ。
すぐにスキル云々に話を持って行ってしまうのは、俺の悪い癖だな。
まぁ、輪廻士はスキルの組み合わせを吟味してこその職業なので、これはもう職業病のようなものだろう。
俺たちはさっきの洞窟上の一階層と同じ隊列で、二階層をゆっくり攻略していく。
途中に何度か分かれ道や小部屋があったが、今のところ大きな問題はなかった。
小部屋ではゴブリンやビッグスネークのような魔物が配置されていたりしたが、今のところはセレンさん無双でどうとでもなっている。
かくいう俺も何もしないというのもあれなので、何匹かはナイフで切り払ったりはしていた。
相手が雑魚なので、ナイフで一撃で倒したところで実力を勘繰られるようなことはない。
実際セレンさんも一撃で倒す事が多いしな。
エミリオ?今のところ一度も魔物の盗伐には成功していない。
なんというか、動きがへっぽこなのだ。
これは騎士としてやっていくのは大変なんじゃないだろうか……
ちなみに宝箱が置いてあったこともある。
毒針の罠とか、毒ガスの罠が仕掛けられた宝箱で、中にはいくらかの銀貨や銅貨が入っていたのでこれらは三人で分け合っていた。
「む、また小部屋だな」
「特に音は聞こえないな。空っぽか宝箱か……」
扉を開けて中に入ると、そこは完全にハズレの小部屋のようだ。
魔物も宝箱も存在していなかった。
「ハズレみたいですね。じゃあ、さっきの通路に戻りましょうか」
「………いや、ちょっと待ってくれ。中を調べても構わないか?」
すぐに引き返そうとするセレンさんに、俺は待ったをかけた。
確かに部屋には一見何もない。
ただ、俺の中の何かが引っかかっていた。
それが何かを明確に言葉にするのは難しいが、この小部屋を何も調べずに捨ておくことはできないと告げているのだ。
そんな俺の提案を受けて、セレンさんはエミリオの方に視線を向けた。
「そうだな、構わぬのではないか?一見して危険そうな何かはないし、これまでもカイトはすべてのトラップを見破ってきたのだから問題ないであろう」
そう、二階層は思いの外色んなトラップが仕掛けられていた。
もっともそのどれもがあまり致命的なトラップではない。
矢が一本飛んでくるとかが一番凶悪で、落とし穴はあったが試しに開けてみると、底の方にはぬるぬるねばねばしていそうな液体が詰まっていた。
もし油なら途端に致死性トラップだ。
なにせこっちは松明があるのだから。
そう思って、途中で飛んできて折れた矢の木の部分に火をつけて穴に落としてみたが、普通に火は消えた。
単純にドロドロしているだけの液体のようだった。
それ以外も一階層でおなじみの鳴子や、宝箱に仕掛けられていた毒針と毒ガス。
毒針の方はしばらく痒みが止まらない毒が塗られていたし、毒ガスはかなり薄くなった睡眠ガスだった。
吸い込んだら、徹夜明けのような気分になったかもしれないな。
まぁ、そんな冗談ばかりのトラップばかりだったのだ。
気が抜けていたとしても仕方ない。
俺は二人を念の為入口の所に待機させると、一人部屋の中に入ってじっと部屋の中をくまなく見つめていく。
俺の『盗賊王の瞳』の効果があれば、トラップは必ず見破れる。
だが、どうやら室内にトラップはないようだ。
それ以外にも特に気になるところは………
「ん、これは?」
トラップ……じゃないな。隠し仕掛けか?
一見すると、石を積み上げて作られたただの壁に見える。
けれど『盗賊王の瞳』のスキル効果か、それがただの壁ではないことを訴えている。
俺は『鑑定眼』の方を使用する。
その結果によれば、一定の分量の魔力を正確にこの壁に込める事によって隠し通路が開く仕掛けのようだった。
魔力か……
俺はこの場面だけ『錬金術師ユーディリット』を『魔導研究者エフテル』に付け替える。
これで使用できる『繊細魔力操作:上級』があれば、おそらく起動できるだろう。
英魂の付け替えは非常に便利だが、クールタイムがそこそこ長いという欠点もある。
英魂付け替えを行うと、次に付け替えられるまで十分はかかるのだ。
そのため、戦闘中などはよほどの長期戦でない限りは一度しか変更できないだろう。
今は特に大きな問題もないため、すぐに英魂の付け替えを行い『繊細魔力操作:上級』のスキルで壁に魔力を流し込んだ。
これで隠し扉が開く……!?
バシュウゥゥゥゥッ!
流し込んだ魔力以上の魔法力が壁から飛び出し俺の全身を包み込む!
これは……トラップ!?
違う、これは……魔法転移の光だ!
マズった!開くのは物理的な扉じゃなくて魔法的な扉なのか!
トラップではない為『盗賊王の瞳』では判別できなかったのか……!
『カイト(さん)!』
通路から見ていた二人が声を上げて駆けてくるのを感じる。
だが、そんな二人が俺の元に来るまでに俺の視界は完全に別の物へと変化してしまっていた。
「ここは……?」
さっきまでの無機質な意識ダンジョンじゃない。
まるで森の中の様な場所に立ち尽くしていた俺に向かって、強めの風が吹きつけてきた。
その風に舞い踊るような青葉吹雪が吹き荒れる。
突然の青葉吹雪に難く目を閉じた俺が、再び目を開くと少しだけ視界が開けていた。
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