32 / 38
第1章『聖霊樹の巫女』
31
しおりを挟む
そう言えば今この国の国王は病床で臥せっていて、国務はレイオス王子が取り仕切っているんだって言ってたな。
「ベリオス……お前……」
「……ああ、そうさ。ただ少し生まれた年が違うだけで僕を認めようとしない父上などもう必要ない。今回の詐欺師の件は僕にとってとても都合がよかった。兄上の失態を表ざたにしつつ、オラスを通じて僕のやり方で聖霊樹を蘇らせれば、きっと民意も僕を支持する。後はこの件深くかかわったものの口を封じ、そして兄上を何らかの形で始末してしまえば……この国は僕の物だ」
理路整然と語るように見えるベリオスの瞳は、しかしどこか狂気をはらんでいるように見えた。
「まぁ、そういう事だ」
そして彼が語り終わるのを待っていたかのように、魔導士オラスがそう口にするとナイフをリーフィアの喉に!
「さて、月並みだがこの娘の命が惜しければ動かないことだな。わずかでも妙な真似をすれば、この娘の喉をかき切る」
「なっ!?てめえ、それじゃあこれ以上リーフィアを調べられなくなるぞ!」
「問題ない。死体からでも取れる情報はある。多少効率は落ちるだろうが、既に多少なりとも生きた状態でのデータは取らせてもらっている。大きな後れにはなるまいよ」
くそっ、ベリオス王子の語りに飲まれたのと痛みのせいでオラスの方への注意がそれていたのが、こんな事になるなんて……
本当に『経験』が足りないんだな俺は。
ここを逆転する方法……くそ、一つはあるが行けるか?
俺はここで英魂を付け替える。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
名前:カイト=インディナル 種族:人間
性別:男 年齢:十八 職業:輪廻士
レベル:78
HP:620/950 MP:740/930(+100)
STR:100 VIT:100 AGI:100
DEX:100 INT:100(+110) MIN:100(+20)
スキル:
ソウルリンク『氷雷の魔女イゼリア』『神官プロヴァンス』『魔法探偵シルキー』
アクティブ:『水/氷系魔術』『風/雷系魔術』『魔力誘導』『鈍器術』『神聖魔法』『祈り』『探査魔法』『博識なる瞳』『探偵宣言』
パッシブ:『弱点特攻』『成り上がり神官』『灰色の脳細胞』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ニルヴィナ、オラスを頼む!クルセイド・バリア!」
オラスは俺が不穏な動きを見せたので、ためらうことなくリーフィアの喉にナイフを……
バチィッ!
しかしそのナイフは、俺が張った魔法障壁に弾かれる。
非常にピンポイントの場所だけしか守護できないが、非常に強力な障壁だ。
そのピンポイントな場所というのは術者の手のひらというのが通例だが……ここで有効ななのが『魔力誘導』だ。
この『魔力誘導』を使えば、術者の手のひらじゃなくても別の場所にバリアを発生させられるのだ。
ちなみに神官職のスキル構成では『魔力誘導』は取得できない為あまり知られていないテクニックだ。
こういう別種の職業スキルの組み合わせで、期待以上の効果を生み出すのも輪廻士の特徴なのだ。
オラスは術の特性を知っているようで……それでもバリアの出現位置には驚いた様子だったが……すぐさま別の場所、リーフィアの心臓に狙いを変えてナイフを振りかぶる。
くそっ、本当に殺す気か!
だが、その動作の間にニルヴィナはオラスに接敵していた。
正直ニルヴィナに頼むとは言ったが……まさか錬金術師が武器も持たずに接近するとは思わなかった。
彼女が持っているのは銀のトレイと兵士の兜……
「『即時錬成』!おりゃあぁぁぁっ!」
……が、錬金術師のスキルで一瞬にして融合し姿を変える。
彼女の手に握られているのは、打撃部分が銀でコーティングされたハンマーだった。
それほど大きなサイズではないが、あんなもので思い切り頭でも殴られればそれだけで人間にとっては致命傷だ。
いや、この世界にはHPがあるのだから、ひょっとすると弱点扱いで大ダメージになっても、そう簡単に即死とかにはならないのかもしれないが……
彼女のハンマーは見事にオラスの側頭部をとらえ、彼を横方向に殴り飛ばす。
殴り飛ばされたオラスはごろごろと転がり、ベリオスの側で倒れ伏した。
いや、死ぬだろ、あれ……
さっきの俺の想像が正しければ、HP次第では死なないのかもしれないが……とにかく俺はリーフィアの側まで再度走りよると、最後の錠を……あ、英魂付け替えで『開錠術』がない!
しまった……魔法威力を高めるために『魔法探偵シルキー』を残すんじゃなかった。
なにせ『氷雷の魔女イゼリア』は能力補正がなく、『神官プロヴァンス』はINT補正が十しかないのだ。
結界の防御力を完全にするためには、どうしても能力補正の高い『魔法探偵シルキー』に頼りたかったのだが……後悔しても仕方ない。
「エア・ブレイド!」
風の切断系魔法で鎖の方を切断する事にする。
さすがに鉄を一発で切断するほどの威力はないので、何度も同じ場所に魔法を叩き込み、五発目にしてようやく切断できた。
「くそっ、オラスの奴!」
「もう諦めるんだベリオス。肝心のオラスは倒れ、人質も奪還した。父上に毒を持ったのは許しがたいが、これ以上抵抗するなら……除爵で幽閉どころか、公開処刑も考えなければならない」
「う、うるさい!俺は王になるんだ!こんな所で、こんな所で終われるもんか!おい、起きろオラス!この役立たず!早くこいつらを全滅させ……!」
自分の側に倒れるオラスを蹴り起そうとするベリオスだが、その足は倒れたオラスの手によりがっしりと掴まれた。
そしてそのままオラスが立ち上がる。
片手にベリオス王子の足をつかんだまま。
「ひ、ひいぃぃ!」
「役立たずで悪いなクソガキが……ちょいと黙っててもらえますかねえ」
憎悪の込められた低い声でそう告げると、オラスはベリオスを壁に向かって投げ捨てた。
「げべっ!」
相当強く叩きつけられたのか、ベリオスはそのままずるずると床に崩れ落ちると気を失ってしまった。
「ちょっ、あんだけアタシが思い切りぶん殴ったってのに、なんてタフさで、なんてパワーだい……」
「オラス、君は一体……」
「くくく、丁度神輿も気を失ったことだ。本番は……ここからとさせてもらおうか!」
そういうオラスの体に変化が起きた。
肌の色は暗い蒼に、額には二本の角と背中からは蝙蝠の翼が……
『種族:魔族。遥かな昔、人間と世界の覇権を競った種族。聖霊樹の守護の元では力は大幅に封じられてしまう為に、人間種族の勝利に終わる。その後唯一安住を勝ち取った西の端の聖霊樹の元で魔都グリムバークにのみ見られる様になる。人との交流はほとんど無いが、今は人と争わない穏健派が魔族の大部分を占めており、魔都グリムバークから出る事はほぼないといわれる。ただし中には過激派に分類されるはぐれ魔族も確認されている』
『博識なる瞳』が俺に魔族についての情報を流し込んでくる。
つまりこいつは、過激派のはぐれ魔族という事なのか……?
だが、ここは聖霊樹の加護のお膝元だ。
こいつが魔族でも、人とそこまで大きく変わる能力は……
いや、ちょっと待て。
今この国の聖霊樹は……!
「オラス……!この国の聖霊樹をからした原因はアンタか!」
「それを知った所でどうする?どの道お前らは全員ここで死ぬんだからな!」
オラスの魔力が彼の全身から迸る。
圧を感じるほどの魔力が彼から放出されているのだ……これは、かなりまずい状況だ。
「ベリオス……お前……」
「……ああ、そうさ。ただ少し生まれた年が違うだけで僕を認めようとしない父上などもう必要ない。今回の詐欺師の件は僕にとってとても都合がよかった。兄上の失態を表ざたにしつつ、オラスを通じて僕のやり方で聖霊樹を蘇らせれば、きっと民意も僕を支持する。後はこの件深くかかわったものの口を封じ、そして兄上を何らかの形で始末してしまえば……この国は僕の物だ」
理路整然と語るように見えるベリオスの瞳は、しかしどこか狂気をはらんでいるように見えた。
「まぁ、そういう事だ」
そして彼が語り終わるのを待っていたかのように、魔導士オラスがそう口にするとナイフをリーフィアの喉に!
「さて、月並みだがこの娘の命が惜しければ動かないことだな。わずかでも妙な真似をすれば、この娘の喉をかき切る」
「なっ!?てめえ、それじゃあこれ以上リーフィアを調べられなくなるぞ!」
「問題ない。死体からでも取れる情報はある。多少効率は落ちるだろうが、既に多少なりとも生きた状態でのデータは取らせてもらっている。大きな後れにはなるまいよ」
くそっ、ベリオス王子の語りに飲まれたのと痛みのせいでオラスの方への注意がそれていたのが、こんな事になるなんて……
本当に『経験』が足りないんだな俺は。
ここを逆転する方法……くそ、一つはあるが行けるか?
俺はここで英魂を付け替える。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
名前:カイト=インディナル 種族:人間
性別:男 年齢:十八 職業:輪廻士
レベル:78
HP:620/950 MP:740/930(+100)
STR:100 VIT:100 AGI:100
DEX:100 INT:100(+110) MIN:100(+20)
スキル:
ソウルリンク『氷雷の魔女イゼリア』『神官プロヴァンス』『魔法探偵シルキー』
アクティブ:『水/氷系魔術』『風/雷系魔術』『魔力誘導』『鈍器術』『神聖魔法』『祈り』『探査魔法』『博識なる瞳』『探偵宣言』
パッシブ:『弱点特攻』『成り上がり神官』『灰色の脳細胞』
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ニルヴィナ、オラスを頼む!クルセイド・バリア!」
オラスは俺が不穏な動きを見せたので、ためらうことなくリーフィアの喉にナイフを……
バチィッ!
しかしそのナイフは、俺が張った魔法障壁に弾かれる。
非常にピンポイントの場所だけしか守護できないが、非常に強力な障壁だ。
そのピンポイントな場所というのは術者の手のひらというのが通例だが……ここで有効ななのが『魔力誘導』だ。
この『魔力誘導』を使えば、術者の手のひらじゃなくても別の場所にバリアを発生させられるのだ。
ちなみに神官職のスキル構成では『魔力誘導』は取得できない為あまり知られていないテクニックだ。
こういう別種の職業スキルの組み合わせで、期待以上の効果を生み出すのも輪廻士の特徴なのだ。
オラスは術の特性を知っているようで……それでもバリアの出現位置には驚いた様子だったが……すぐさま別の場所、リーフィアの心臓に狙いを変えてナイフを振りかぶる。
くそっ、本当に殺す気か!
だが、その動作の間にニルヴィナはオラスに接敵していた。
正直ニルヴィナに頼むとは言ったが……まさか錬金術師が武器も持たずに接近するとは思わなかった。
彼女が持っているのは銀のトレイと兵士の兜……
「『即時錬成』!おりゃあぁぁぁっ!」
……が、錬金術師のスキルで一瞬にして融合し姿を変える。
彼女の手に握られているのは、打撃部分が銀でコーティングされたハンマーだった。
それほど大きなサイズではないが、あんなもので思い切り頭でも殴られればそれだけで人間にとっては致命傷だ。
いや、この世界にはHPがあるのだから、ひょっとすると弱点扱いで大ダメージになっても、そう簡単に即死とかにはならないのかもしれないが……
彼女のハンマーは見事にオラスの側頭部をとらえ、彼を横方向に殴り飛ばす。
殴り飛ばされたオラスはごろごろと転がり、ベリオスの側で倒れ伏した。
いや、死ぬだろ、あれ……
さっきの俺の想像が正しければ、HP次第では死なないのかもしれないが……とにかく俺はリーフィアの側まで再度走りよると、最後の錠を……あ、英魂付け替えで『開錠術』がない!
しまった……魔法威力を高めるために『魔法探偵シルキー』を残すんじゃなかった。
なにせ『氷雷の魔女イゼリア』は能力補正がなく、『神官プロヴァンス』はINT補正が十しかないのだ。
結界の防御力を完全にするためには、どうしても能力補正の高い『魔法探偵シルキー』に頼りたかったのだが……後悔しても仕方ない。
「エア・ブレイド!」
風の切断系魔法で鎖の方を切断する事にする。
さすがに鉄を一発で切断するほどの威力はないので、何度も同じ場所に魔法を叩き込み、五発目にしてようやく切断できた。
「くそっ、オラスの奴!」
「もう諦めるんだベリオス。肝心のオラスは倒れ、人質も奪還した。父上に毒を持ったのは許しがたいが、これ以上抵抗するなら……除爵で幽閉どころか、公開処刑も考えなければならない」
「う、うるさい!俺は王になるんだ!こんな所で、こんな所で終われるもんか!おい、起きろオラス!この役立たず!早くこいつらを全滅させ……!」
自分の側に倒れるオラスを蹴り起そうとするベリオスだが、その足は倒れたオラスの手によりがっしりと掴まれた。
そしてそのままオラスが立ち上がる。
片手にベリオス王子の足をつかんだまま。
「ひ、ひいぃぃ!」
「役立たずで悪いなクソガキが……ちょいと黙っててもらえますかねえ」
憎悪の込められた低い声でそう告げると、オラスはベリオスを壁に向かって投げ捨てた。
「げべっ!」
相当強く叩きつけられたのか、ベリオスはそのままずるずると床に崩れ落ちると気を失ってしまった。
「ちょっ、あんだけアタシが思い切りぶん殴ったってのに、なんてタフさで、なんてパワーだい……」
「オラス、君は一体……」
「くくく、丁度神輿も気を失ったことだ。本番は……ここからとさせてもらおうか!」
そういうオラスの体に変化が起きた。
肌の色は暗い蒼に、額には二本の角と背中からは蝙蝠の翼が……
『種族:魔族。遥かな昔、人間と世界の覇権を競った種族。聖霊樹の守護の元では力は大幅に封じられてしまう為に、人間種族の勝利に終わる。その後唯一安住を勝ち取った西の端の聖霊樹の元で魔都グリムバークにのみ見られる様になる。人との交流はほとんど無いが、今は人と争わない穏健派が魔族の大部分を占めており、魔都グリムバークから出る事はほぼないといわれる。ただし中には過激派に分類されるはぐれ魔族も確認されている』
『博識なる瞳』が俺に魔族についての情報を流し込んでくる。
つまりこいつは、過激派のはぐれ魔族という事なのか……?
だが、ここは聖霊樹の加護のお膝元だ。
こいつが魔族でも、人とそこまで大きく変わる能力は……
いや、ちょっと待て。
今この国の聖霊樹は……!
「オラス……!この国の聖霊樹をからした原因はアンタか!」
「それを知った所でどうする?どの道お前らは全員ここで死ぬんだからな!」
オラスの魔力が彼の全身から迸る。
圧を感じるほどの魔力が彼から放出されているのだ……これは、かなりまずい状況だ。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
ブックマーク・評価、宜しくお願いします。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる