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説明
彼女 1(ジル)
しおりを挟むルーチェの話を聞き、今日はお開きとなった。
なったのだが、シリウスに呼び止められた。
『知っていたのか?』と。
ルーチェの事を言いたいのだろう。
この従兄弟は、ルーチェと会ってからちょっと様子が変だ。
いや、変と言うか、雰囲気がちょっと変わった気がする。
本人は気付いては居ないみたいだが・・・。
他にも聞けば、ルーチェが来た初日の夜に部屋に突撃したらしい。自分で食事を運んで、侍女が止めるのも聞かずに・・・。
普段の彼奴なら、そんな行動はとらない。
自分を〝王″と認識しているし、それに見合った行動をとる事を心掛けている。
それに、服の採寸をした時も一緒に来ようとして、親父に止められていた・・・。その後に、着る服を持って来たのも本人だったし。
そして、さっきの言葉。
ものすごーーく、嫉妬していた。うん。
ちょいちょい、ルーチェと二人で居ると、彼奴が何か言いたそうに見てくるんだよなぁ・・・。
それに気が付かないルーチェも凄いと思うが・・・。
どうやら、ルーチェを気に入ったらしい。
いや、気に入ったと言うよりも、可愛がりたいらしい。・・・たぶん。
ルーチェ自身もまだ、此処に来て三日目だ。
自分を取り巻く環境の変化について行けてないだろう。
俺と暮らしていた時も、馴染むのに時間が掛かっていた。
本人はバレていないと思っていたのだろうが、最初の一週間程は寝れてないみたいだと、精霊達から聞かされていた。
現在は、日々の疲れ等から強制的に寝れてはいるらしいが・・・。
それにしても・・・〝異世界転生者″とは、本人から聞いてはいたが思ったよりも大変だったみたいだな。
俺と一緒に居た時も、大人びた言動等があったが・・・十八歳で他界とは・・・。
と、思いたいが多分あれは、嘘だろうな。
他にも隠している事はあるみたいだし・・・。
だからと言って、無理に聞き出す必要もないだろう。
今この世界で現在生活しているのはルーチェフルールと言う、精霊に愛された白い子供なのだから。
右も左も分からない子供を受け入れた時から俺は〝彼女の味方をする″と決めていた。
だって、可笑しいだろ?
産まれて直ぐに殺されそうになり、それを免れたら今度は軟禁。
次に殺す代わりに、家を出ていけなんて。
何の後ろ盾も、世界の常識を数日教えられて生きていける程、人生甘くはない。
本来なら、親の庇護を受ける立場なのに・・・。
それに魔獣が出る森に放置。それはもはや死刑宣告に近い。
酷い親が居たもんだ・・・。
まぁ、それでも今は自分の目の届く範囲に居るから良しとしよう!
不安があるとすれば、精霊達の暴走と
過保護になりつつある、我らが国王だな。
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