ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと

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第10話

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 次の日になり、ダンジョンに行くことになる。そのための準備はできているのだった。

 チラッとスマホのグループラインに目をやる。だが、あの職業を確認する日以降、そのグループラインは動くことがない。いつもであれば、何かしらのつまらないメッセージが出ている。

(もう他のグループができたのは確実だな)

 最初の方は、暗殺者のごとく一撃必殺で行くつもりだ。レベルも低いため魔力量も少ない。そのため、ある程度レベルを上げるまでは、魔法は禁止していこうと考えていた。

 最初の方の低階層はドロップ率があまりよくない。ほとんどの人が初心者脱却のためのレベル上げ用の階層だと考えているのだった。俺もその考えには同意だ。

 基本的に階層ごとにおすすめのレベルが決められている。といってもダンジョンが出したものではなく、ダンジョンを探索する者がまとめたサイトに書かれているものだ。

 最初の一階層のおすすめレベルは一~五レベルだ。その人たちなら経験値が美味しいらしい。そして二階層は三~八レベルだ。ここで次の階層に行くと、敵が少しだけ強くなっているのがわかる。これを参考にするのは確定だ。

 ソロで動くことになるのだから、ここに書かれているレベルよりも高くしてからダンジョンに潜る方がいいだろう。

(最低でもレベル五だな。レベル五になってから二階層に進むとするか)

 パーティーとソロとでの経験値の効率は、ソロの方が上がりやすいらしい。これは検証班が検証して得た結果のようだ。

 さらにパーティー内でも個人差があることから、貢献度があるのでは?と噂されている。だが、高レベルになってくるとレベルが大体同じになっていくことから、その辺りのことは否定されつつある。

 (武器を扱う技術もないことからしばらくはステータスの暴力によるゴリ押しで階層をクリアしていこうと思う。だから、しっかりとレベルを上げておかないとな)

 今日は何があっても二階層には行かない。新人の死亡率が多いとされているのは二階層だ。戦っている最中に敵が乱入してくる可能性がある。それにより敗北するのだ。そのため、階層詐欺だと言われている。

 (どうせ競う相手もいないのだからゆっくりと潜ればいいだろう)
 あの職業を確認したダンジョンに戻るのだった。他のダンジョンも最初の十階層までは変わらない。だが、十一階層から出てくる魔物が変化をする。ダンジョンの特性が出てくるのだ。

 ダンジョンへの入場許可のカードを出し、ダンジョンの中に足を進める。雑談する相手もいないことから、いつもよりも静かな空間だ。

 まずは定番のスライム狩りだ。スライムには毒を持っているものや、魔法属性を持っている個体が確認されている。といっても出会うのはもっと高い階層だ。こんな低階層で出会うものはいない。この低階層にいるのは、何も属性を持っていないただのスライムだ。

 第一スライムを発見だ。気配殺しのスキルを発動し、バレることはなく背後を取れた。スライムは、基本的に動きはゆっくりとしている。そのため、転《こ》けて顔を塞がれるというようなヘマをしなければ、倒すことができる。

 スライムの弱点は核だ。核にダメージを入れることができれば、簡単に殺すことができる。核に当てることができなければ、魔法で体を破壊することで殺してもいい。レベル上げの効率として良いのは、魔法を使うことだ。

 だが、数としての効率は武器で倒す方が良い。魔力切れで最終的に殺すことができる数よりも、武器を使う方が多くなる。

(短剣で殺す手段に慣れておかないとな……)

 ここで数時間のレベル上げをして、その後二階層に行こうとする人がいる。そんな人たちは、魔法使いではなく近接職業の人がスライムを討伐するのだった。

 核を一刺し、簡単に倒すことができた。倒すことが確認できたなら、これからするのは単純作業だ。ダンジョン内は野原の道になっている。広く視界も確保しやすい。迷うことはほとんどないはずだ。

 この階層にはスライムとウサギしか生息していない。だが、どちらも攻撃をしなければ攻撃を返してこないモンスターだ。もふもふのウサギを殺してしまうのは罪悪感がある。そのため、現実には存在していないスライムのみを狩ることにした。

 _____
 昼になった。適当なところで座りつつ、昼ごはんを食べる。食べつつ、ドロップの確認をするつもりだ。ドロップとしては、石と魔石だ。この石が結構落ちた。だが、それらは拾っても何も役に立たないので、拾わずに置いてきた。

 遠距離武器として投石という手段があるのだが、正直言って邪魔だ。問題は魔石が何個だったのかだ。魔石は一個につき三百円となんとも嬉しいような嬉しくないような値段設定だ。昔はもっと高く、千円以上は確定だったようだが、市場に流れすぎたせいでこの価格に落ち着いたようだ。

 三個落ちれば帰りの費用に充てることができる。果たして結果は…五個だった。

(五個か……。最初にしては上出来か?)
 さらにポーションが一個手に入った。一番レアリティーが低いものなので安価で取引されている。これは自分用に使うとするか。

 昼飯を食べ終え、スライム狩りを再開するのだった。


 なぜ次の階層に行くのにレベル五以上だと考えているのか。それは、スキルをもらうことができるからだ。魔法使いになったことで、魔法に関連するスキルを一つもらうことができる。
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