1 / 30
ヒロイン、俺ってマジかよ(1)
しおりを挟む
「……じゃあ、俺そろそろ帰るわ」
男子校、燈ノ杜学園、2年D組。
放課後のチャイムが鳴ってからすぐ、和泉翠心は鞄を肩に引っかけ、教室を出ようとしていた。
次の目的地は、もちろん自宅。そして、そのままゲームの世界にログインする予定だった。
が。
「待てって。お前ヒマだろ」
不意に背後から手首をつかまれる。振り返れば、いつもの無遠慮な笑顔。
清水桔平。同じクラスの幼なじみで、よく言えば活発、悪く言えば強引なやつ。
「は? ヒマじゃねぇし。帰ってゲームすんだよ」
「そのゲーム、今やらなくてもいいだろ。こっち来いよ、ちょっとだけだから」
「いや“ちょっとだけ”で済んだ試しねぇじゃん、お前の場合」
文句を言いながらも引っ張られた手を振り払えず、翠心はそのまま校舎の別棟――演劇部の部室へと連れていかれた。
---
部室・舞台裏。
「ほら着いた! さ、ここが栄光の燈ノ杜演劇部です!」
「紹介すんな。つーか俺、入るとは言ってねぇからな」
「入ったことにしといた。部員数足りないし、あと、お前ヒロインな」
「はァァァァ!?」
ドアを開けた先にいたのは、数名の先輩たち。中でも目を引くのは、ソファに寝転んだままこちらを見ている3年生の男。
「へぇ、君が“例のヒロイン”?」
だるそうに体を起こしたその男――辻井凌央、演劇部の部長にして照明担当。
軽く目を細めた彼は、立ち上がって翠心の顔を覗き込む。
「……イメージにピッタリだわ。中性的なとことか、目とか……表情とか。あと声も。完璧」
「いや、勝手に決めんなよ。てか、ヒロインってなんだよ。俺男だし!」
「そこがいいんじゃん」
口を挟んできたのは桔平。横でにやけている。
「黙って読んでみろって。ほら、これ次の演目の台本。『花に宿る』。読み合わせってやつ」
「はァ……やる意味ねぇだろ、俺帰るっつーのに」
そう言いながらも、手に渡された台本をぱらりと開く。
試しに読んでみろと桔平に促され、渋々ながら声を出した。
「“この花が……咲いたら、また会える……そう、言ってくれたのに”」
部室の空気が、ぴたりと止まる。
「……おぉ」
思わず漏れる声。
後ろから覗いていた別の先輩――安楽悠嵩が穏やかに微笑む。
「やっぱり、声に透明感あるね。すごく合ってると思うよ」
「うちの演劇部で、ヒロインできんの、お前しかいねぇって思ってたんだよな」
桔平の顔には自信満々の笑み。
そして――そのまま、極めつけが来る。
「才能あるんちゃうか」
ドアの影から現れたのは顧問の宮吉皓介、通称“ミヤキチ”。白衣のポケットにガチャガチャとチョークを詰めたまま笑う。
「君、ええ声しとるわ。ほんで芝居に空気持っとる。ええセンスや。入部、確定やな?」
「ちょ、ちょっと待てって! 俺ただの帰宅部だし、つーかヒロインってなんだよ、俺は――!」
その抗議の声は、誰にも真面目に取り合われなかった。
---
翠心の“穏やかな日常”は、こうしてあっさりと幕を閉じた。
次に訪れるのは、部活漬けの日々と、まさかのヒロイン役。
ゲームの代わりに与えられたのは、台本と――狐の妖怪に守られる運命。
(……マジかよ)
翠心の嘆きは、まだ誰にも聞こえていなかった。
---
翌日。放課後。
「……死ぬ……」
和泉翠心は、校庭の片隅、演劇部用に確保されたスペースの地面にぺたんと倒れ込んでいた。
「柔軟終わり! はい、次は腹筋50回ねー!」
「やってらんねぇ……」
桔平に連れて来られた初日、本格的な練習が始まった。
だが演劇部と言えば、台本を読むだけの活動かと思っていた翠心の認識は甘かった。
柔軟、腹筋、背筋。最後は部活エリアの外周ランニング。
「なんで走るんだよ……! 演劇って、スポーツだったか……?」
「当たり前だろ。体力ないと声も出ねぇし、舞台で倒れるぞ?」
そう言った桔平は、汗をぬぐいながらも余裕の表情で立っている。
こいつマジで体力バカだな、と翠心は泣きそうになりながら地面を見つめた。
---
「じゃあ次、発声行くよー。“あめんぼの歌”から!」
部室に戻った後も、地獄は続いた。
目の前には、壁一面の鏡。まるでダンススタジオのような設備。
「“あめんぼ あかいな あいうえお”……腹から声出す! 恥ずかしがるなー!」
「……あめんぼ あかいな……」
翠心の声はまだどこか硬い。
それでも部員たちは、誰も笑わない。真剣そのものだ。
悠嵩が、そっと横からアドバイスをくれる。
「翠心くん、もうちょっと喉を開いて、胸の響きに乗せる感じでやってみるといいよ」
「……は、はい」
猫柄のハンカチを首に巻いた悠嵩の柔らかい声に、翠心は少しだけ緊張が和らぐ。
---
「あーーえーーいーーうーーえーーおーーあーーおーー」
「にっ! にこっ! むーーん!」
鏡の前で、顔を大きく動かす部員たち。
「こんなことやって何の意味があるんだ……」と思いつつも、翠心も真似してみる。
「あー……えー……いー……うー……って、バカみてぇだよ……」
「ヒロイン役だもん、表情は大事だよ。舞台じゃメイク越しでも伝わるようにしないとね」
再び、悠嵩が柔らかく声をかけてくる。
「……ヒロインじゃないです、まだ」
「でも今日、本読みするよ?」
「……マジかよ」
---
『花に宿る』初めての本読み
夕方。
すべての基礎練習が終わった後、ようやく“芝居”の時間が来た。
「はい、配役確認してー」
桔平が、プリントを各自に配っていく。
---
『花に宿る』
あらすじ
“人と妖が共に暮らす”幻想世界。
翠心が演じるのは、神の力を宿した“巫女の生まれ変わり”の少年。
彼を狙う妖たちと、彼を守る者たち――やがて選ばれる「人として生きるか、妖として生きるか」という運命。
人外たちとの絆、裏切り、そして別れが交錯する、哀しくも美しい和風幻想劇。
---
主な配役
和泉 翠心: 主人公・神の力を宿した“選ばれし者”
清水 桔平: 主人公を守る狐の妖怪
有安 遥登: 主人公の助言者となる猫又。衣装と舞も指南
坂本 蓮真: 二重スパイの妖。敵か味方か不明な存在
辻井 凌央: 闇の主。すべての黒幕であり、最強の敵
安楽 悠嵩: 神社の主。物語の全てを知る鍵となる存在
---
「翠心、ここから読んでみて。“第1幕:神社の花が咲く時”の冒頭な」
桔平が、隣で本を指し示す。
翠心は少し唾を飲み込んで、息を整える。
「……“また、この花が咲いた……。この花が咲いたら、また会える……。そう、あの時……君はそう言ったんだ”」
部室に、静けさが訪れる。
「……いいじゃん。やっぱお前、舞台向きだな」
桔平が嬉しそうに笑う。
「……こんなんで、マジで大丈夫かよ……」
「大丈夫。ヒロインはお前しかいないんだから、な?」
そして、翠心の“ヒロインとしての運命”が、いよいよ動き出すのだった。
男子校、燈ノ杜学園、2年D組。
放課後のチャイムが鳴ってからすぐ、和泉翠心は鞄を肩に引っかけ、教室を出ようとしていた。
次の目的地は、もちろん自宅。そして、そのままゲームの世界にログインする予定だった。
が。
「待てって。お前ヒマだろ」
不意に背後から手首をつかまれる。振り返れば、いつもの無遠慮な笑顔。
清水桔平。同じクラスの幼なじみで、よく言えば活発、悪く言えば強引なやつ。
「は? ヒマじゃねぇし。帰ってゲームすんだよ」
「そのゲーム、今やらなくてもいいだろ。こっち来いよ、ちょっとだけだから」
「いや“ちょっとだけ”で済んだ試しねぇじゃん、お前の場合」
文句を言いながらも引っ張られた手を振り払えず、翠心はそのまま校舎の別棟――演劇部の部室へと連れていかれた。
---
部室・舞台裏。
「ほら着いた! さ、ここが栄光の燈ノ杜演劇部です!」
「紹介すんな。つーか俺、入るとは言ってねぇからな」
「入ったことにしといた。部員数足りないし、あと、お前ヒロインな」
「はァァァァ!?」
ドアを開けた先にいたのは、数名の先輩たち。中でも目を引くのは、ソファに寝転んだままこちらを見ている3年生の男。
「へぇ、君が“例のヒロイン”?」
だるそうに体を起こしたその男――辻井凌央、演劇部の部長にして照明担当。
軽く目を細めた彼は、立ち上がって翠心の顔を覗き込む。
「……イメージにピッタリだわ。中性的なとことか、目とか……表情とか。あと声も。完璧」
「いや、勝手に決めんなよ。てか、ヒロインってなんだよ。俺男だし!」
「そこがいいんじゃん」
口を挟んできたのは桔平。横でにやけている。
「黙って読んでみろって。ほら、これ次の演目の台本。『花に宿る』。読み合わせってやつ」
「はァ……やる意味ねぇだろ、俺帰るっつーのに」
そう言いながらも、手に渡された台本をぱらりと開く。
試しに読んでみろと桔平に促され、渋々ながら声を出した。
「“この花が……咲いたら、また会える……そう、言ってくれたのに”」
部室の空気が、ぴたりと止まる。
「……おぉ」
思わず漏れる声。
後ろから覗いていた別の先輩――安楽悠嵩が穏やかに微笑む。
「やっぱり、声に透明感あるね。すごく合ってると思うよ」
「うちの演劇部で、ヒロインできんの、お前しかいねぇって思ってたんだよな」
桔平の顔には自信満々の笑み。
そして――そのまま、極めつけが来る。
「才能あるんちゃうか」
ドアの影から現れたのは顧問の宮吉皓介、通称“ミヤキチ”。白衣のポケットにガチャガチャとチョークを詰めたまま笑う。
「君、ええ声しとるわ。ほんで芝居に空気持っとる。ええセンスや。入部、確定やな?」
「ちょ、ちょっと待てって! 俺ただの帰宅部だし、つーかヒロインってなんだよ、俺は――!」
その抗議の声は、誰にも真面目に取り合われなかった。
---
翠心の“穏やかな日常”は、こうしてあっさりと幕を閉じた。
次に訪れるのは、部活漬けの日々と、まさかのヒロイン役。
ゲームの代わりに与えられたのは、台本と――狐の妖怪に守られる運命。
(……マジかよ)
翠心の嘆きは、まだ誰にも聞こえていなかった。
---
翌日。放課後。
「……死ぬ……」
和泉翠心は、校庭の片隅、演劇部用に確保されたスペースの地面にぺたんと倒れ込んでいた。
「柔軟終わり! はい、次は腹筋50回ねー!」
「やってらんねぇ……」
桔平に連れて来られた初日、本格的な練習が始まった。
だが演劇部と言えば、台本を読むだけの活動かと思っていた翠心の認識は甘かった。
柔軟、腹筋、背筋。最後は部活エリアの外周ランニング。
「なんで走るんだよ……! 演劇って、スポーツだったか……?」
「当たり前だろ。体力ないと声も出ねぇし、舞台で倒れるぞ?」
そう言った桔平は、汗をぬぐいながらも余裕の表情で立っている。
こいつマジで体力バカだな、と翠心は泣きそうになりながら地面を見つめた。
---
「じゃあ次、発声行くよー。“あめんぼの歌”から!」
部室に戻った後も、地獄は続いた。
目の前には、壁一面の鏡。まるでダンススタジオのような設備。
「“あめんぼ あかいな あいうえお”……腹から声出す! 恥ずかしがるなー!」
「……あめんぼ あかいな……」
翠心の声はまだどこか硬い。
それでも部員たちは、誰も笑わない。真剣そのものだ。
悠嵩が、そっと横からアドバイスをくれる。
「翠心くん、もうちょっと喉を開いて、胸の響きに乗せる感じでやってみるといいよ」
「……は、はい」
猫柄のハンカチを首に巻いた悠嵩の柔らかい声に、翠心は少しだけ緊張が和らぐ。
---
「あーーえーーいーーうーーえーーおーーあーーおーー」
「にっ! にこっ! むーーん!」
鏡の前で、顔を大きく動かす部員たち。
「こんなことやって何の意味があるんだ……」と思いつつも、翠心も真似してみる。
「あー……えー……いー……うー……って、バカみてぇだよ……」
「ヒロイン役だもん、表情は大事だよ。舞台じゃメイク越しでも伝わるようにしないとね」
再び、悠嵩が柔らかく声をかけてくる。
「……ヒロインじゃないです、まだ」
「でも今日、本読みするよ?」
「……マジかよ」
---
『花に宿る』初めての本読み
夕方。
すべての基礎練習が終わった後、ようやく“芝居”の時間が来た。
「はい、配役確認してー」
桔平が、プリントを各自に配っていく。
---
『花に宿る』
あらすじ
“人と妖が共に暮らす”幻想世界。
翠心が演じるのは、神の力を宿した“巫女の生まれ変わり”の少年。
彼を狙う妖たちと、彼を守る者たち――やがて選ばれる「人として生きるか、妖として生きるか」という運命。
人外たちとの絆、裏切り、そして別れが交錯する、哀しくも美しい和風幻想劇。
---
主な配役
和泉 翠心: 主人公・神の力を宿した“選ばれし者”
清水 桔平: 主人公を守る狐の妖怪
有安 遥登: 主人公の助言者となる猫又。衣装と舞も指南
坂本 蓮真: 二重スパイの妖。敵か味方か不明な存在
辻井 凌央: 闇の主。すべての黒幕であり、最強の敵
安楽 悠嵩: 神社の主。物語の全てを知る鍵となる存在
---
「翠心、ここから読んでみて。“第1幕:神社の花が咲く時”の冒頭な」
桔平が、隣で本を指し示す。
翠心は少し唾を飲み込んで、息を整える。
「……“また、この花が咲いた……。この花が咲いたら、また会える……。そう、あの時……君はそう言ったんだ”」
部室に、静けさが訪れる。
「……いいじゃん。やっぱお前、舞台向きだな」
桔平が嬉しそうに笑う。
「……こんなんで、マジで大丈夫かよ……」
「大丈夫。ヒロインはお前しかいないんだから、な?」
そして、翠心の“ヒロインとしての運命”が、いよいよ動き出すのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】恋した君は別の誰かが好きだから
海月 ぴけ
BL
本編は完結しました。後日、おまけ&アフターストーリー随筆予定。
青春BLカップ31位。
BETありがとうございました。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺が好きになった人は、別の誰かが好きだからーー。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
二つの視点から見た、片思い恋愛模様。
じれきゅん
ギャップ攻め
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
学校一のイケメンとひとつ屋根の下
おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった!
学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……?
キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子
立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。
全年齢
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
王様の恋
うりぼう
BL
「惚れ薬は手に入るか?」
突然王に言われた一言。
王は惚れ薬を使ってでも手に入れたい人間がいるらしい。
ずっと王を見つめてきた幼馴染の側近と王の話。
※エセ王国
※エセファンタジー
※惚れ薬
※異世界トリップ表現が少しあります
【完結】俺とあの人の青い春
月城雪華
BL
高校一年の夏、龍冴(りょうが)は二つ上の先輩である椰一(やいち)と付き合った。
けれど、告白してくれたにしては制限があまりに多過ぎると思っていた。
ぼんやりとした不信感を抱いていたある日、見知らぬ相手と椰一がキスをしている場面を目撃してしまう。
けれど友人らと話しているうちに、心のどこかで『椰一はずっと前から裏切っていた』と理解していた。
それでも悲しさで熱い雫が溢れてきて、ひと気のない物陰に座り込んで泣いていると、ふと目の前に影が差す。
「大丈夫か?」
涙に濡れた瞳で見上げると、月曜日の朝──その数日前にも件の二人を見掛け、書籍を落としたのだがわざわざ教室まで届けてくれたのだ──にも会った、一学年上の大和(やまと)という男だった。
青い月の天使~あの日の約束の旋律
夏目奈緖
BL
溺愛ドS×天然系男子 俺様副社長から愛される。古い家柄の養子に入った主人公の愛情あふれる日常を綴っています。心臓に疾患を抱えながら、ロックバンドのボーカルとしてステージに立つ夏樹。彼を溺愛するのは、年上で俺様な副社長・黒崎圭一。夏樹は養子として名家に迎えられ、音楽と経営、二つの人生の狭間で揺れていた。それでも黒崎は、束縛と独占欲を隠すことなく、夏樹のすべてを受け止めようとする。ステージを降りる日が近づくかもしれない中、家族の問題、過去の傷、そして未来への不安が静かに忍び寄る。繋いだ手を、決して離さないと誓った二人の、溺愛と再生の物語。※本作からでもお読みいただけます。
黒崎家には黒崎の兄弟達が住んでいる。黒崎の4番目の兄の一貴に親子鑑定を受けて、正式に親子にならないかと、父の隆から申し出があり、一貴の心が揺れる。そして、親子鑑定に恐れを持ち、精神的に落ち込み、愛情を一身に求める子供の人格が現われる。自身も母親から愛されなかった記憶を持つ黒崎は心を痛める。黒崎家に起こることと、黒崎に寄り添う夏樹。
作品時系列:「恋人はメリーゴーランド少年だった。」→「恋人はメリーゴーランド少年だった~永遠の誓い編」→「アイアンエンジェル~あの日の旋律」→「夏椿の天使~あの日に出会った旋律」→「白い雫の天使~親愛なる人への旋律」→「上弦の月の天使~結ばれた約束の夜」→本作「青い月の天使~あの日の約束の旋律」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる