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「まだ慣れねぇ! 慣れねぇけど…」
「けど?」
首を傾げて俺に聞き返す。
「面白くなってきた。お前は当然物凄い迫力だし、ヤツらも相当やるじゃねぇか」
「だろ?」
「すぐに運動会は卒業してやるよ」
そう言うと、ヤツは楽しそうに声を立てて笑う。
「ほんと、夕の動きが入場行進だからさ、笑いこらえるのに必死だったよ」
「選手宣誓すりゃ良かったな」
「やめてくれ、俺が壊れる」
そうなったら、現場が崩壊するな。やめとこう。
「演奏シーンは、いつも通りにやってくれればいいよ。全然作らなくていいから。ただ没頭してくれたらいい」
「何か注文はあるか?」
「ない。特に夕は、叩いてる時の顔が良いから」
「イケメンってことかぁ?」
ニヤッとしてやると、俺の頬に掌を添える。
「ああ、綺麗だし、カッコいいぞ?」
こいつはほんとにサラッと、綺麗って平気で言うよな。こいつが好きなのは俺の顔か? でも、酔い潰れてる俺を見ても、どうってことないみたいだし。
俺のどこが好きなんだろうな。
ちょっと気にならんでもない。
「とにかく、演奏の時は、そのままのお前が撮りたい」
「了解」
「俺たちは、いくらかカメラ映り意識して動くけど、お前はその中でアクセントになるからな。カメラのことは忘れて、ライブだと思って好きなようにやって欲しいんだ」
それならかなりやりやすい。いい具合に力も抜けそうだ。プレイしてる時のカメラにはそれなりに慣れてるし、意識しないでいられる。
「音は?」
「収録しない。音源流すから、それに合わせてくれ」
「てことは、音が出るのは俺だけか」
「ああ、俺たちはアンプも繋がないし、マイクもない」
「なるほど」
ここは、見映え重視ってことな。確かにシールドとかエフェクターボックスとか、そんな余計なもんがないMVが多い気がする。
タバコの煙と一緒に、ゆっくりと呼吸をする。演奏シーンは何の心配もない。ラストに控える個別イメージシーンをどんなふうに撮るのか、を考えよう。そっちに頭を使わねぇとな。
「俺の個別、屋上じゃん?」
「ああ、屋上」
「イメージはどんな? ちょっと考えとくからさ。それとも、全部指示くれるのか?」
「いや、基本的にはお前に任せるよ」
さっきの1分フリー演技みたいなやり方か。それを2、3分。かなり長く感じそうだな。
「けど?」
首を傾げて俺に聞き返す。
「面白くなってきた。お前は当然物凄い迫力だし、ヤツらも相当やるじゃねぇか」
「だろ?」
「すぐに運動会は卒業してやるよ」
そう言うと、ヤツは楽しそうに声を立てて笑う。
「ほんと、夕の動きが入場行進だからさ、笑いこらえるのに必死だったよ」
「選手宣誓すりゃ良かったな」
「やめてくれ、俺が壊れる」
そうなったら、現場が崩壊するな。やめとこう。
「演奏シーンは、いつも通りにやってくれればいいよ。全然作らなくていいから。ただ没頭してくれたらいい」
「何か注文はあるか?」
「ない。特に夕は、叩いてる時の顔が良いから」
「イケメンってことかぁ?」
ニヤッとしてやると、俺の頬に掌を添える。
「ああ、綺麗だし、カッコいいぞ?」
こいつはほんとにサラッと、綺麗って平気で言うよな。こいつが好きなのは俺の顔か? でも、酔い潰れてる俺を見ても、どうってことないみたいだし。
俺のどこが好きなんだろうな。
ちょっと気にならんでもない。
「とにかく、演奏の時は、そのままのお前が撮りたい」
「了解」
「俺たちは、いくらかカメラ映り意識して動くけど、お前はその中でアクセントになるからな。カメラのことは忘れて、ライブだと思って好きなようにやって欲しいんだ」
それならかなりやりやすい。いい具合に力も抜けそうだ。プレイしてる時のカメラにはそれなりに慣れてるし、意識しないでいられる。
「音は?」
「収録しない。音源流すから、それに合わせてくれ」
「てことは、音が出るのは俺だけか」
「ああ、俺たちはアンプも繋がないし、マイクもない」
「なるほど」
ここは、見映え重視ってことな。確かにシールドとかエフェクターボックスとか、そんな余計なもんがないMVが多い気がする。
タバコの煙と一緒に、ゆっくりと呼吸をする。演奏シーンは何の心配もない。ラストに控える個別イメージシーンをどんなふうに撮るのか、を考えよう。そっちに頭を使わねぇとな。
「俺の個別、屋上じゃん?」
「ああ、屋上」
「イメージはどんな? ちょっと考えとくからさ。それとも、全部指示くれるのか?」
「いや、基本的にはお前に任せるよ」
さっきの1分フリー演技みたいなやり方か。それを2、3分。かなり長く感じそうだな。
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