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6、味覚の戻る日
翌朝はコーヒーの香りで
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翌日は弁当屋のバイトは休みだった。
時間の縛りがないので、腰の甘い重さに瞬はふとんの中でゴロゴロしていた。
「ん……」
「あ、起きた? 伸幸さん」
「うー……ん」
伸幸は重そうな腕を上げ伸びをした。
「ふふふっ」
同じひとつのふとんにくるまっている瞬に腕を回し、伸幸は満足そうに笑った。
伸幸の体温に抱かれて、瞬の腰がピクリと動いた。
「瞬ー?」
「……なに」
伸幸はまた笑った。
「反応してる」
瞬は焦った。
「そ、そりゃ反応するよ。朝だし。俺、まだ二十七だし」
おっさんと一緒にするなよなと毒づきながら、瞬はふとんから逃れようとした。
だが、伸幸は瞬を離さなかった。
「な……」
「ダメだよ、瞬」
「何がだよ。離せよ」
伸幸は瞬の腰をつかみ、瞬を見上げてこう言った。
「もう嘘つかないで。言ってごらん、俺にして欲しいこと」
口では嘘をつけても、身体は嘘をつけない。伸幸の目の前で、瞬の欲望が天をついていた。
瞬は唇をかんだ。
伸幸は瞬の目を見上げたまま、その手を離そうとしない。
瞬は伸幸のまなざしの前に、もうガマンできなくなっていた。
瞬は目を伏せ口を開いた。
「さわって……」
伸幸は瞬のその言葉に、天をつく瞬の欲望につつ……と指をはわせた。
「……っ」
瞬は腰を浮かせた。
「ふ……瞬はホントにカワイイな」
伸幸は瞬の欲望に指の先で撫でながら、笑いを含んだ声で問うた。
「さわるだけでいいの?」
「伸幸さんっ」
伸幸の名を呼びながら、瞬は自分の腰がガクガクとふるえているのを感じた。
いくら勃った部分を触られたからといって。
(こんなに反応するなんて)
怖い。
自分の身体がどうなっていくのか分からない。
「あぁっ」
伸幸がパクリと瞬を口に含んだ。濡れた舌でこすられる感覚。
「あ!」
瞬は全身をふるわせた。
瞬の欲望を口に含んだまま、伸幸が瞬の深いところを指で探ったのだ。
昨夜長い時間伸幸に愛され続けたそこは、ひと晩明けた今朝も、まだ緩やかに伸幸の指を受け容れた。
瞬が本気で抵抗しないことを確認してか、伸幸は潤滑剤を使って指を進めた。
(気持ちいい……!)
瞬は後ろ手に自分で腰に枕をあてがった。そうして伸幸が自分の身体の奥を探りやすいようにして、前と後ろ同時に与えられる快楽に逆らわずゆらゆらと腰を揺らした。
「あ、あ、あ、あ」
快楽が背骨を昇りつめていく。
「伸幸さん……イきそう……イク。あっ」
自分の快楽が、遠慮なく伸幸の口腔にほとばしる。
伸幸は瞬の痙攣が終わりきるまで優しく愛撫を続け、瞬がぐったり動かなくなってからゆっくりと指を抜いた。
「んっ」
引き抜かれるときの最後の摩擦にも、瞬は小さく叫んでしまう。
「……ふう……」
満足げな瞬のため息に、伸幸はよしよしと瞬の頭を撫でた。
「気持ちよかった?」
瞬は恥ずかしさにまぶたを伏せ、小さくうなずいた。
「……うん」
カーテンの向こうでは、夏の陽が強さを増している。気温が上がっている気配がする。
瞬は腰のだるさを押して、伸幸の身体に手を伸ばした。
「伸幸さんも反応してるでしょ」
伸幸は瞬の手を押しかえした。
「ああ、俺はいいから」
「でも……」
「俺は瞬のカワイイ声聞けただけで充分」
瞬はよほど不安そうな表情をしていたのか、伸幸は瞬の鼻先にキスをして立ちあがった。
「今日は休みだろ? のんびりしたら、買い出しに行こう。また何か美味いものを作ってくれよ」
「……うん。いいよ」
瞬は素直にそう返した。
こんなに自然に返せたのは、初めてだったかもしれない。
台所では、いつの間に仕入れたやら、伸幸がコーヒーの香りをさせていた。
時間の縛りがないので、腰の甘い重さに瞬はふとんの中でゴロゴロしていた。
「ん……」
「あ、起きた? 伸幸さん」
「うー……ん」
伸幸は重そうな腕を上げ伸びをした。
「ふふふっ」
同じひとつのふとんにくるまっている瞬に腕を回し、伸幸は満足そうに笑った。
伸幸の体温に抱かれて、瞬の腰がピクリと動いた。
「瞬ー?」
「……なに」
伸幸はまた笑った。
「反応してる」
瞬は焦った。
「そ、そりゃ反応するよ。朝だし。俺、まだ二十七だし」
おっさんと一緒にするなよなと毒づきながら、瞬はふとんから逃れようとした。
だが、伸幸は瞬を離さなかった。
「な……」
「ダメだよ、瞬」
「何がだよ。離せよ」
伸幸は瞬の腰をつかみ、瞬を見上げてこう言った。
「もう嘘つかないで。言ってごらん、俺にして欲しいこと」
口では嘘をつけても、身体は嘘をつけない。伸幸の目の前で、瞬の欲望が天をついていた。
瞬は唇をかんだ。
伸幸は瞬の目を見上げたまま、その手を離そうとしない。
瞬は伸幸のまなざしの前に、もうガマンできなくなっていた。
瞬は目を伏せ口を開いた。
「さわって……」
伸幸は瞬のその言葉に、天をつく瞬の欲望につつ……と指をはわせた。
「……っ」
瞬は腰を浮かせた。
「ふ……瞬はホントにカワイイな」
伸幸は瞬の欲望に指の先で撫でながら、笑いを含んだ声で問うた。
「さわるだけでいいの?」
「伸幸さんっ」
伸幸の名を呼びながら、瞬は自分の腰がガクガクとふるえているのを感じた。
いくら勃った部分を触られたからといって。
(こんなに反応するなんて)
怖い。
自分の身体がどうなっていくのか分からない。
「あぁっ」
伸幸がパクリと瞬を口に含んだ。濡れた舌でこすられる感覚。
「あ!」
瞬は全身をふるわせた。
瞬の欲望を口に含んだまま、伸幸が瞬の深いところを指で探ったのだ。
昨夜長い時間伸幸に愛され続けたそこは、ひと晩明けた今朝も、まだ緩やかに伸幸の指を受け容れた。
瞬が本気で抵抗しないことを確認してか、伸幸は潤滑剤を使って指を進めた。
(気持ちいい……!)
瞬は後ろ手に自分で腰に枕をあてがった。そうして伸幸が自分の身体の奥を探りやすいようにして、前と後ろ同時に与えられる快楽に逆らわずゆらゆらと腰を揺らした。
「あ、あ、あ、あ」
快楽が背骨を昇りつめていく。
「伸幸さん……イきそう……イク。あっ」
自分の快楽が、遠慮なく伸幸の口腔にほとばしる。
伸幸は瞬の痙攣が終わりきるまで優しく愛撫を続け、瞬がぐったり動かなくなってからゆっくりと指を抜いた。
「んっ」
引き抜かれるときの最後の摩擦にも、瞬は小さく叫んでしまう。
「……ふう……」
満足げな瞬のため息に、伸幸はよしよしと瞬の頭を撫でた。
「気持ちよかった?」
瞬は恥ずかしさにまぶたを伏せ、小さくうなずいた。
「……うん」
カーテンの向こうでは、夏の陽が強さを増している。気温が上がっている気配がする。
瞬は腰のだるさを押して、伸幸の身体に手を伸ばした。
「伸幸さんも反応してるでしょ」
伸幸は瞬の手を押しかえした。
「ああ、俺はいいから」
「でも……」
「俺は瞬のカワイイ声聞けただけで充分」
瞬はよほど不安そうな表情をしていたのか、伸幸は瞬の鼻先にキスをして立ちあがった。
「今日は休みだろ? のんびりしたら、買い出しに行こう。また何か美味いものを作ってくれよ」
「……うん。いいよ」
瞬は素直にそう返した。
こんなに自然に返せたのは、初めてだったかもしれない。
台所では、いつの間に仕入れたやら、伸幸がコーヒーの香りをさせていた。
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