失恋模様

霧雨 紫貴

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future

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僕の初めての恋が終わった。
あれから、数年の年月が経った。
僕は、某商社に無事入社することができ忙しいながらも平凡な日々を送っていた。
青春とは、実に短い。
柚月は元気にしているだろうか?
と、考えてしまう。やはり、別れを切り出された原因を聞いておけばよかった。
初めての恋はやはり今も少し引きずってしまう。
情けない…。

「葵ー!久しぶりー!!元気だったかぁーっ?」

「うん。忙しいけどまぁなんとかやってるよ」

高校の数少ない友達の加賀湊(かがみなと)だ。久しぶりに彼から遊ぼうと誘ってくれたのだ。

「葵さぁー。あれから、まだ三和のこと忘れられてないだろぉ|( ̄3 ̄)|」

流石、湊だ。
僕のことをよくわかっている。

「う…うん。やっぱり、初恋はまだ僕の頭から離れてくれないんだ…。」

「そっかぁ…まぁしゃあねぇわな。好きって気持ちをそう簡単には忘れられないわなっ!」

僕の気持ちを親身になってくれる湊は心細い僕にとって身にしみる。

「じゃあさ、同窓会とかどーすんのさぁ~参加申込書もうすぐ締め切りだぜ?」

「うーん。迷ってるんだよね…。柚月と会ったらなんか…心が高校のあの時に戻ってズタズタになりそうで正直怖い…。」

「でもさ葵。次同窓会なんていつやるか分かんねーし来た方が良いんじゃねーの?」

「そ…うだよね…。行って今度こそ柚月とちゃんと喋って気持ちに区切りをつけないとだしね。」

「おう!その意気だ葵!」

「ところで、湊は好きな人とかいんの?」

「お…おおお…俺?!いいい…い…い…る…//////」

「そんなに照れなくても笑」

湊はこういう所ピュアなんだよなぁと心の中でクスッと笑う。

「俺のことはどうでもいいよ!!それより葵!同窓会頑張れよっ。俺もうそろそろ帰らねーと終電間に合わねーから帰るわ。」

「うん。ありがとう湊!」

そう言って湊は颯爽と消えていった。

そして、僕は同窓会に行くことにした。

ー同窓会当日ー
緊張のあまり眠れなかった僕は、くまを顔にうっすら残しつつ同窓会会場に到着した。
そこで、湊と合流することになっている。
「…まだかな。湊…。」

~30分後~
「ごめん葵ー!!」
息を切らした湊がこちらに向かってくる姿が見えた。

「ううん。別に大丈夫だよ。中に入ろう?」

「おう…。やっぱ、葵緊張してんじゃねーの?なんてたってあれから5年くらい経ってるんだし。」

「5年って短いのが長いのかわからないよね。皆変わってるのかな?」

「そうだな。どうだろうなぁ。三和が豚みたいになってたらどーする?w」

「そんなちょっとした変化でこの気持ちが変わるほど僕の気持ちはもろくないよ…。多分ね。」

と、微笑んで見せた。

「さすが、一途なだけあるな。」

会場は、思っていたよりこじんまりしていて柚月を探すのにもってこいの場所だった。
しかし、いくら探しても柚月を見つけることはできなかった。
社会人になって忙しくて来れないのだろうか?
僕は思い切って当時柚月の親友であった。立川彩絵(たちかわさえ)に聞いてみることにした。

「た…立川…!えーっと、少し聞きたいことあるんだけどいいかな?」

突然声をかけられた立川は一瞬驚いた様子だったがすぐに僕の方に向き直り話を始めた。

「何かなー?」

「あ、あの、柚月って今日来ないのかな?」

「あー…柚月ねぇ。」

急に顔が重い表情になった。

「どうしたの?」

「驚かないでね?柚月は×××××」

それを聞いた僕は硬直してしまった。



次回へ続く
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