『え?みんな弱すぎない?』現代では俺の魔法は古代魔法で最強でした!100年前の勇者パーティーの魔法使いがまた世界を救う

さかいおさむ

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第三章 エルフの森

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「うぅ……何なのこの頭痛は? 頭が割れそうだわ……」
 翌朝、ミルリーフは人生はじめての二日酔いに直面していた。

「お前な、調子に乗って飲み過ぎだ。どんだけ飲んだと思ってんだよ?」
 ベッドでうずくまり頭を抱えるミルリーフを呆れた顔で見るアルカンタラ。

「うぅ……お酒は恐ろしいわ。く、薬は無いの? 二日酔いに効く薬……」
「エルフの森にはねぇだろう。医者いないらしいな」
「く……もっと医学の力に頼りなさいよね。医学か……エルフ王もなんとか元気になってくれないかしらね」
「そうだな。あの斑点……俺には見たこともねぇ病気だ」
「……そうかしら? どこかで見たような……あっ!」
 ミルリーフは突然ベッドから飛び起きる。

「ど、どうした? 」
「うう、頭が……そんなことより、思い出したわ! エルフ王の体の斑点……あれは紫斑病よ!」

 ◇

 再び、アルカンタラたちはエルフ王の眠る王室へと足を運んだ。
 ミルリーフはエルフ王の体の紫色の斑点を改めてよく診る。

「……間違いないわ。この斑点、昏睡状態、アムハイナ王国でも大昔に流行っていう紫斑病だわ」
「紫斑病……はじめて聞いたぜ……」アルカンタラは首をかしげる。
「無理もないわ。この病気が流行ったのは今から3.40年前のはずよ。アルカンタラは氷漬けだった頃ね。私も見るのは初めてよ。当時はこの病気でお年寄りが大勢亡くなったと聞いているわ」
「それで……治るのか?」
 エルフの姫はミルリーフに詰め寄る。死は仕方ないことだと言っていた姫だが、もし治るならと必死になる。

「ええ、特効薬ができて、今では世界中で根絶された病気のはずよ」
「特効薬! それはすげぇな! で、その特効薬は……?」
「……残念だけど私は作り方がわからないわ。アムハイナ王国の医者ならわかると思うけど……」
「そうか、なら仕方ねぇな、アムハイナに戻って薬を持ってくるか。それでオッサンが元気になればエルフの宝玉ももらえるかもしれねぇしな」
 アルカンタラは言う。エルフ王の意識が戻り、宝玉をもらえる可能性が出てきたのだ。

「そうね。でも……今からアムハイナに薬を取りに帰っても何日かかるかしら? 王様の脈拍はどんどん弱まってるみたい……」
「……くそ、どうするか?」

「……それなら伝書鳩を飛ばすか?」
 エルフの姫が言う。

「伝書鳩! それだわ、鳩ならアムハイナでもすぐに行って帰ってこれるはず」
「よし、すぐに鳩を用意する。一番速い鳩に行かせよう。お父様……治るかもしれません。もう少し頑張ってください……!」
 姫はエルフ王の手を強く握った。

 ◇

 早速、ミルリーフは伝書鳩に届けさせる手紙を書いた。
『エルフの森で紫斑病が見つかった。すぐに特効薬を鳩に持たせてほしい』と言う内容だ。
 手紙を持った伝書鳩はアムハイナ王国へ向け飛び立っていった。

「間に合ってくれるといいけど……それに特効薬もあるかしら? 今では予防接種をしてるから、ほとんど見ない病気だからね」
「まあ2日もあれば帰ってくるだろ。待つしかねぇな」
「ああ、お父様の体力を信じてるさ。……ミルリーフ、ありがとう。お前の医学の知識がなかったらお父様の病名も分からずに死んでいくだけだった」
 エルフの姫はミルリーフに小さく頭を下げた。

「そ、そんな! やめてよ、調子狂うじゃない」
「エルフは自然と共に生きる種族だ。しかし、外の国では医学や化学が発達しているのは知っておる。我々も変わっていかなければいけないのかもしれないな……」

 こうしてアムハイナ王国から伝書鳩の帰りを待つことになった。
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