最期の七日間を君に贈る

早瀬黒絵

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三通目

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 また明日という言葉通り、あなたはその日も来てくれましたね。

 学校が早く終わったからとお昼過ぎに来たときには驚きました。

 それと同じくらい嬉しくも思いました。

 いつ死ぬか分からない身ですから、あなたが訪れてくれる前に死んでしまうかもしれません。

 夕方ではなく昼間にあなたが来てくれたときには、私の願いを神様が叶えてくださったのではと心の底から感謝しました。

 あなたがくれた絵は公園でしたね。

 ベンチに座るおばあさん、散歩する犬と飼い主の人、遊具で遊ぶ子どもたち、花が咲いた花壇。

 あなたにとっては日常の一部であるかもしれませんが、私には目新しい景色でした。

 まるで声が聞こえてきそうな程に明るく温かな絵は私のお気に入りです。

 それから時間があるからとあなたは私も描いてくれましたね。

 青白く、細い私を描いても楽しいのかと不安にもなりました。

 あなたの目から私がどんな風に見えているのかとても不安でした。

 しかしあなたが描いてくれた私は、驚くほどに笑顔で、絵を渡したときはそんな笑顔をしているんだよと言われて更に驚きました。

 私にもこんな表情ができていたのかと。

 きっとあの笑顔はあなたが教えてくれたのでしょう。

 心満たされる喜びをあなたは与えてくれました。

 あなたが帰った後、家族も来てくれました。

 あなたのことと絵を見せて話をすると家族はあなたにお礼が言いたいと何度も言っていましたが、私は止めたのです。

 だってそれを言うのは私の役目ですから。

 家族が帰ってからも私はあなたがくれた絵を何度も、何度も見てしまいました。

 親戚や家族がくれる花よりも、あなたが描いてくれた絵の方が何倍も素晴らしいもののように思えるのです。

 こんなことを言っては良くないでしょう。

 それくらい私にとってあなたの絵は特別なものだったのです。




 
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