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10話 送り狼と、冬毛の狼
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「そーいや、もうすぐ満月ね」
図書館でミュカが呟いた。
ということは、ラナはリゲルと互いの家に泊り合うような生活を続けてもうひと月になることに気付く。
リゲルと出会った先月に比べてすっかり寒くなり、外では息が白くなる季節になった。
月齢カレンダーで調べると満月は明後日だ。
リゲルにそれとなく聞いてみた方がいいのだろうか。
個人的な好奇心で、狼男と満月の関係の真実が気になる気持ちと、本人から言われない限り聞くべきではないのではという気持ちがせめぎ合っていた。
図書館での仕事が終わったラナはすっかり暗くなりそうな森の道を、少し急ぎ足でリゲルの家へ向かう。
こんな森の奥に住んでいるのも、定期的に我を忘れてしまうという可能性があるからだろうか――?
しかし、この街で狼男が悪さをしたなどと言う話は聞かない。仮に満月で狼の姿から戻れなくなっても、何の問題もないではないかと、ラナは思ってしまう。
考え事をしながら歩いていると、茂みから物音がすることに気付けなかった。ラナは急にガサッと大きな音を立てて茂みから現れたものに身構える。
「な、なに!?」
茂みから姿を現したのは、神々しいまでに銀色の体毛をした灰色狼だ。
一瞬、リゲルが満月が近く本当に狼になってしまったのかと思うが、どうやら本物の狼のようだ。
「わわわ、本物の狼さん!」
この世界には人語を解し街に住む獣も多いが、意思疎通の出来ない、野生で本能のままの生活をしている獣も多くいる。そういう獣は普通に人を襲うため、危険であった。
「あの……お話し出来る狼さんでしょうか……?」
コミュニケーションが取れるかどうかは、相手が衣類を着ているか、言葉を話すかで見分けるしかない。ラナは穏やかに話しかけてみるが、狼の返事は軽い唸り声だった。敵意は感じられないが、警戒している様子だ。
「お話は出来ないタイプの狼さんなのねぇ……。あの、この辺が縄張りなのかもしれませんが、ちょっとだけ通ってもよろしいでしょうか……?」
狼に低姿勢で話し掛けるが、通じているのかすらわからない。このままここで食べられてしまうのかと、ラナが身を縮こまらせていると悠然と狼が近付いてきた。後退っても後ろは森の茂みで、走って逃げてもラナの脚ではすぐに狩られてしまうだろう。
万事休す。
ラナはもうだめかと目をぎゅっと瞑った。だが想像した爪や牙の痛みはなく、代わりにお尻の辺りに鼻を押し付けられて、匂いを嗅がれている感触があった。
「ちょっ、そんなとこ嗅がないで~! 挨拶なのはわかるけど……!」
ふんふんと匂いを嗅がれると、大きな額を足に擦り付けられる。襲おうという気はないらしい。
恐る恐るその頭に手を置くと、もふもふの体毛の下にがっしりとした頭蓋骨の感触があった。本物の狼に触れるのは初めてで感動する。
「狼さん、この辺に住んでるの? 私もう少し先に住んでるリゲルの家に行くんだけど、行っていいかな?」
ラナの言葉に何か分かったように狼は、先導するように歩き出す。ラナは素直にその後をついて暗い森を進む。
そのまま暫く歩くと、予定通りリゲルの家が見えた。
「あ、リゲルの家。案内してくれたのね。送ってくれてありがとう、狼さん」
ラナは狼に礼を言ってひと撫でして、ドアをノックした。狼はそのままどこかへ行くのかと思ったが、一緒にドアが開くのを待っている。
「リゲル、ただいま」
「おかえり……ルーじゃん。珍しい」
「知り合いの狼?」
「そう。オレが来る前からこの森に棲んでたやつ。――なんでお前も入ってくるんだよ」
ラナと共に当然のように狼も家に入る。それがいつものことなのかと思うと、リゲルの様子からそうではないらしい。
「普段は入ってこないの?」
「ああ。外が寒いから暖を取りに来たんだろ」
ルーはラナの足元に寄り添うように立って離れない。
「リゲルと仲良くなりたいのかも」
「どーだか」
「あんまり仲良くないの?」
「顔見知り程度だよ。ご飯、もうすぐ出来るから」
今日は休みのリゲルが夕食を作っている。台所からは美味しそうな香りが漂っていた。
ルーは暖炉の前に体を投げ出し、座ってワンと一吠えした。まるでラナを誘っているように。ラナはルーに誘われるまま横に座り、思わずそのもふもふの冬毛になっている体に抱き着いた。ふかふかで温かい。
「うわー、もふもふだ~!」
「あっ! ラナちゃん!」
リゲルはルーに抱き着いているラナを看過できない。何故ならルーはオス狼で、ラナから顔が見えないのをいいことにリゲルに勝ち誇った顔をしているからだ。彼はラナがリゲルの番だと匂いで知ると、意地悪をしてやろうと、こうして家の中まで入って来たのだった。
「ラナちゃん! もふもふなら後でオレがさせてあげるから、そいつから離れて」
「えー……。だってリゲルは抱きつくとすぐ変な気を起こすから……」
「わふ!」
リゲルに勝ち誇ったような顔で吠える狼に珍しく嫉妬という気持ちを抱きながら、早く二人を引き離すべく料理の完成を急いだ。
リゲル手製の料理が出来て、ラナがテーブルに着くとルーも足元にしゃがむ。顔を上げてすんすんと、しきりにテーブルの上の料理の匂いを嗅いでいる。お腹が空いているのかもしれない。
「ルーくんにもなにか食べるものあげようよ」
「……しょうがないな。ルー、ラナちゃんに感謝しろよ」
リゲルは皿に出汁を取るために使った骨をいくつか乗せ、ルーの目の前に置いた。ルーは直ぐ様嬉しそうに齧り付いた。バキバキと骨を噛み砕いて美味しそうに食べている。
「リゲルって狼の言葉が分かるの?」
「言葉としてわかるわけじゃないけど、なんとなく言いたいことくらいは」
「そうなんだ。凄いなぁ。私は本当にそういう取り柄ないからなぁ」
ラナからすると、獣人や魔族は皆特殊能力を持っているようなものだ。しかし、自分には本当になにもない。
「ラナちゃんはラナちゃんってだけで、オレには十分過ぎるほど価値があるよ」
「ありがとう。でもそれはリゲルもでしょ」
ラナにとってのリゲルだって、狼男でなくても、もふもふでなくても、大切だ。
二人と一頭で食べる夕食は美味しかった。
リゲルはラナが来るようになってから暖炉の前にカウチを用意した。黒い布を張った、上質な物だ。二人で座るために、知り合いの大工に作ってもらったのだ。食後はいつもそこに腰掛けて、本を読むラナに膝枕をしてもらうのが恒例となっていたのに――
「ルー! 飯食ったんだから帰れよ!」
今はルーがラナの膝の上に、その大きな頭を乗せて撫でられていた。流石にリゲルも堪忍袋の緒が切れる。
「まぁまぁ、ルーくんも淋しいんじゃない? たまにはいいじゃない」
ラナはそう言うが、リゲルは知っている。
「ラナちゃん、そいつ番と子持ちだぜ。だから今やってることは浮気!」
「えっそうなの? ルーくん?」
ラナは、狼は番の相手のみを愛するのではないのかと、ルーを見た。ルーは気不味そうに喉をくるくると鳴らし、顔を逸らす。まるで人の様に感情表現が豊かだった。
「分かったらさっさと自分の群れに帰れ」
リゲルはルーを抱え上げると、強制的にドアの外に放り出す。暗がりの森をよく見ると、少し離れたところに違う狼が数頭、こちらを見ている。
「迎えが来てるじゃねーか。浮気者」
ぐるる、とルーは恨めしそうに唸り声を上げてリゲルを一瞥すると、家族の元へ駆けて行った。ルーとその番と子供たちは夜の森の闇に消える。
「また会えるかなぁ」
「どうせまた来るだろ」
リゲルはラナがルーを名残惜しむことが面白くない。
やっと二人きりになったのだ。リゲルはラナを抱き上げてソファーへ座らせると、着ていた服を脱ぐ。
「え、なんで服を脱ぐの?」
「目、閉じて」
ラナは言われた通り目を閉じた。いいよと言われ、次に目を開けた時には狼の姿のリゲルがいた。しかし、いつもよりその毛にボリュームがある気がするのは気のせいだろうか。
「オレも冬毛になってる」
「ほんとだ。もふもふでふかふか」
ラナがゆっくりとその胸元の豊かな毛に手を埋めると、まるでどこまでも埋もれていくようだった。
「オレには抱き着いてくれねぇの?」
「じゃ、じゃあ失礼して……」
両手を広げるリゲルの胸に顔を埋めると、肌触りの良いもふもふの毛に包まれた。獣の匂いと、お日様の匂いがする。
「もふもふだ~」
そのもふもふの毛はは硬さは違えど、育ての親のチンチラの毛量を思い出させ、懐かしい気持ちになった。
ここに来てから何かを忘れているような気がしていたが、リゲルが狼の姿になったことで思い出す。
「あ、リゲル、言いたくなければ答えなくてもいいんだけど、狼男って満月の夜になにかあるって本当?」
「あぁ、その話?」
「前に酒場でサキュバスも満月だから~って言ってたし」
「んー……。確かに満月の夜はこの姿から人の姿に戻れなくなるけど、それだけだよ」
「そうなんだ……」
そう言うと、リゲルは人の姿に戻ってラナに口付けた。深い口付けをしたあと、唇をラナの肌に触れさせたまま首筋、鎖骨と降りていき、衣服を脱がせる。
そういえば、あれから幾度となく抱かれているがリゲルは、いつも行為の時は人の姿だと、ラナはとろけていく思考で最後に気付いた。
図書館でミュカが呟いた。
ということは、ラナはリゲルと互いの家に泊り合うような生活を続けてもうひと月になることに気付く。
リゲルと出会った先月に比べてすっかり寒くなり、外では息が白くなる季節になった。
月齢カレンダーで調べると満月は明後日だ。
リゲルにそれとなく聞いてみた方がいいのだろうか。
個人的な好奇心で、狼男と満月の関係の真実が気になる気持ちと、本人から言われない限り聞くべきではないのではという気持ちがせめぎ合っていた。
図書館での仕事が終わったラナはすっかり暗くなりそうな森の道を、少し急ぎ足でリゲルの家へ向かう。
こんな森の奥に住んでいるのも、定期的に我を忘れてしまうという可能性があるからだろうか――?
しかし、この街で狼男が悪さをしたなどと言う話は聞かない。仮に満月で狼の姿から戻れなくなっても、何の問題もないではないかと、ラナは思ってしまう。
考え事をしながら歩いていると、茂みから物音がすることに気付けなかった。ラナは急にガサッと大きな音を立てて茂みから現れたものに身構える。
「な、なに!?」
茂みから姿を現したのは、神々しいまでに銀色の体毛をした灰色狼だ。
一瞬、リゲルが満月が近く本当に狼になってしまったのかと思うが、どうやら本物の狼のようだ。
「わわわ、本物の狼さん!」
この世界には人語を解し街に住む獣も多いが、意思疎通の出来ない、野生で本能のままの生活をしている獣も多くいる。そういう獣は普通に人を襲うため、危険であった。
「あの……お話し出来る狼さんでしょうか……?」
コミュニケーションが取れるかどうかは、相手が衣類を着ているか、言葉を話すかで見分けるしかない。ラナは穏やかに話しかけてみるが、狼の返事は軽い唸り声だった。敵意は感じられないが、警戒している様子だ。
「お話は出来ないタイプの狼さんなのねぇ……。あの、この辺が縄張りなのかもしれませんが、ちょっとだけ通ってもよろしいでしょうか……?」
狼に低姿勢で話し掛けるが、通じているのかすらわからない。このままここで食べられてしまうのかと、ラナが身を縮こまらせていると悠然と狼が近付いてきた。後退っても後ろは森の茂みで、走って逃げてもラナの脚ではすぐに狩られてしまうだろう。
万事休す。
ラナはもうだめかと目をぎゅっと瞑った。だが想像した爪や牙の痛みはなく、代わりにお尻の辺りに鼻を押し付けられて、匂いを嗅がれている感触があった。
「ちょっ、そんなとこ嗅がないで~! 挨拶なのはわかるけど……!」
ふんふんと匂いを嗅がれると、大きな額を足に擦り付けられる。襲おうという気はないらしい。
恐る恐るその頭に手を置くと、もふもふの体毛の下にがっしりとした頭蓋骨の感触があった。本物の狼に触れるのは初めてで感動する。
「狼さん、この辺に住んでるの? 私もう少し先に住んでるリゲルの家に行くんだけど、行っていいかな?」
ラナの言葉に何か分かったように狼は、先導するように歩き出す。ラナは素直にその後をついて暗い森を進む。
そのまま暫く歩くと、予定通りリゲルの家が見えた。
「あ、リゲルの家。案内してくれたのね。送ってくれてありがとう、狼さん」
ラナは狼に礼を言ってひと撫でして、ドアをノックした。狼はそのままどこかへ行くのかと思ったが、一緒にドアが開くのを待っている。
「リゲル、ただいま」
「おかえり……ルーじゃん。珍しい」
「知り合いの狼?」
「そう。オレが来る前からこの森に棲んでたやつ。――なんでお前も入ってくるんだよ」
ラナと共に当然のように狼も家に入る。それがいつものことなのかと思うと、リゲルの様子からそうではないらしい。
「普段は入ってこないの?」
「ああ。外が寒いから暖を取りに来たんだろ」
ルーはラナの足元に寄り添うように立って離れない。
「リゲルと仲良くなりたいのかも」
「どーだか」
「あんまり仲良くないの?」
「顔見知り程度だよ。ご飯、もうすぐ出来るから」
今日は休みのリゲルが夕食を作っている。台所からは美味しそうな香りが漂っていた。
ルーは暖炉の前に体を投げ出し、座ってワンと一吠えした。まるでラナを誘っているように。ラナはルーに誘われるまま横に座り、思わずそのもふもふの冬毛になっている体に抱き着いた。ふかふかで温かい。
「うわー、もふもふだ~!」
「あっ! ラナちゃん!」
リゲルはルーに抱き着いているラナを看過できない。何故ならルーはオス狼で、ラナから顔が見えないのをいいことにリゲルに勝ち誇った顔をしているからだ。彼はラナがリゲルの番だと匂いで知ると、意地悪をしてやろうと、こうして家の中まで入って来たのだった。
「ラナちゃん! もふもふなら後でオレがさせてあげるから、そいつから離れて」
「えー……。だってリゲルは抱きつくとすぐ変な気を起こすから……」
「わふ!」
リゲルに勝ち誇ったような顔で吠える狼に珍しく嫉妬という気持ちを抱きながら、早く二人を引き離すべく料理の完成を急いだ。
リゲル手製の料理が出来て、ラナがテーブルに着くとルーも足元にしゃがむ。顔を上げてすんすんと、しきりにテーブルの上の料理の匂いを嗅いでいる。お腹が空いているのかもしれない。
「ルーくんにもなにか食べるものあげようよ」
「……しょうがないな。ルー、ラナちゃんに感謝しろよ」
リゲルは皿に出汁を取るために使った骨をいくつか乗せ、ルーの目の前に置いた。ルーは直ぐ様嬉しそうに齧り付いた。バキバキと骨を噛み砕いて美味しそうに食べている。
「リゲルって狼の言葉が分かるの?」
「言葉としてわかるわけじゃないけど、なんとなく言いたいことくらいは」
「そうなんだ。凄いなぁ。私は本当にそういう取り柄ないからなぁ」
ラナからすると、獣人や魔族は皆特殊能力を持っているようなものだ。しかし、自分には本当になにもない。
「ラナちゃんはラナちゃんってだけで、オレには十分過ぎるほど価値があるよ」
「ありがとう。でもそれはリゲルもでしょ」
ラナにとってのリゲルだって、狼男でなくても、もふもふでなくても、大切だ。
二人と一頭で食べる夕食は美味しかった。
リゲルはラナが来るようになってから暖炉の前にカウチを用意した。黒い布を張った、上質な物だ。二人で座るために、知り合いの大工に作ってもらったのだ。食後はいつもそこに腰掛けて、本を読むラナに膝枕をしてもらうのが恒例となっていたのに――
「ルー! 飯食ったんだから帰れよ!」
今はルーがラナの膝の上に、その大きな頭を乗せて撫でられていた。流石にリゲルも堪忍袋の緒が切れる。
「まぁまぁ、ルーくんも淋しいんじゃない? たまにはいいじゃない」
ラナはそう言うが、リゲルは知っている。
「ラナちゃん、そいつ番と子持ちだぜ。だから今やってることは浮気!」
「えっそうなの? ルーくん?」
ラナは、狼は番の相手のみを愛するのではないのかと、ルーを見た。ルーは気不味そうに喉をくるくると鳴らし、顔を逸らす。まるで人の様に感情表現が豊かだった。
「分かったらさっさと自分の群れに帰れ」
リゲルはルーを抱え上げると、強制的にドアの外に放り出す。暗がりの森をよく見ると、少し離れたところに違う狼が数頭、こちらを見ている。
「迎えが来てるじゃねーか。浮気者」
ぐるる、とルーは恨めしそうに唸り声を上げてリゲルを一瞥すると、家族の元へ駆けて行った。ルーとその番と子供たちは夜の森の闇に消える。
「また会えるかなぁ」
「どうせまた来るだろ」
リゲルはラナがルーを名残惜しむことが面白くない。
やっと二人きりになったのだ。リゲルはラナを抱き上げてソファーへ座らせると、着ていた服を脱ぐ。
「え、なんで服を脱ぐの?」
「目、閉じて」
ラナは言われた通り目を閉じた。いいよと言われ、次に目を開けた時には狼の姿のリゲルがいた。しかし、いつもよりその毛にボリュームがある気がするのは気のせいだろうか。
「オレも冬毛になってる」
「ほんとだ。もふもふでふかふか」
ラナがゆっくりとその胸元の豊かな毛に手を埋めると、まるでどこまでも埋もれていくようだった。
「オレには抱き着いてくれねぇの?」
「じゃ、じゃあ失礼して……」
両手を広げるリゲルの胸に顔を埋めると、肌触りの良いもふもふの毛に包まれた。獣の匂いと、お日様の匂いがする。
「もふもふだ~」
そのもふもふの毛はは硬さは違えど、育ての親のチンチラの毛量を思い出させ、懐かしい気持ちになった。
ここに来てから何かを忘れているような気がしていたが、リゲルが狼の姿になったことで思い出す。
「あ、リゲル、言いたくなければ答えなくてもいいんだけど、狼男って満月の夜になにかあるって本当?」
「あぁ、その話?」
「前に酒場でサキュバスも満月だから~って言ってたし」
「んー……。確かに満月の夜はこの姿から人の姿に戻れなくなるけど、それだけだよ」
「そうなんだ……」
そう言うと、リゲルは人の姿に戻ってラナに口付けた。深い口付けをしたあと、唇をラナの肌に触れさせたまま首筋、鎖骨と降りていき、衣服を脱がせる。
そういえば、あれから幾度となく抱かれているがリゲルは、いつも行為の時は人の姿だと、ラナはとろけていく思考で最後に気付いた。
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