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機械を操る男
機械に強い人
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この時代、機械に触ったことがない人はほとんどいないだろう。
今や、スマホやパソコンテレビなど、沢山の機械に囲まれて生活している。
しかし、機械に強い人弱い人がいることも確かだ。
ある日、街である男が歩いていた。会社員で、ある程度若い人だった。
休日にのんびり歩いて店を回っていた時、(この人の趣味である)ふとトイレに行きたくなった。この時に限って、路地裏にいた。ここは自販機以外何もない。表に出なくては、と走った。
しかし、ますます迷ってしまい、出られなくなった。
すると、路地裏の落ち着いた雰囲気に合った店があった。ランプが外に何個も掛けてあった。それは、火が点いており、風が起こるたび、左右に揺れていた。
彼は、そんなランプをじっくり見ることなく、ガランととを開けて、中へ入った。
~~コレガ、人生を変えるきっかけだった。それが良いか、悪いか分からない。なぜなら、私は話を書くだけなのだから。運命を決めるのは、その人。
「すみません。トイレありますか?」
入って早々、トイレへの看板を見つけ、走って中にこもった。
「お客様ですか…」
厨房から出てきたのは、年を少しとった女の人だった。
彼女に気がついたのは、トイレから出てきた後だった。
「すみません。急に、入っちゃって。」
「いいんですよ。それより、お腹は空いてませんか?是非、食べていってくださいな。」
優しく微笑む顔を見たとき、男は嫌な気持ちはしなかった。
「分かりました。ちょうど、昼は食べてなかったものですから。」
そして、カウンター席へ座った。
「誰もいないな。」
お客らしき人は、全くいなかった。シーンとしていて、昔の曲が店内で優しく流れる。懐かしさを感じる時間だった。
店の人は、すぐにメニュー表を持ってきた。しかし、全て値段が書いてなかった。これは、ぼったくられると仮定し、財布を見た。五千円しか、持ってきてない。
「あの、値段は?」
「あ、それは心配しなくていいですよ。」
店の人は、それしか言わなかった。
とても、心配だった。それを紛らわすために、メニューを見た。できるだけ、安そうなものを探した。
しかし…
あるメニューが、目から離れなくなった。それは、
「あ、すみません。この“未来予兆”にします。」
気がついたら、興味津々で、頼んでいた。
「はいはい。少々お待ち下さい。」
そして、すっと厨房へと入っていった。
あまり、時間はかからなかった。
「お待たせしました。」
て出てきたのは、コーヒーと、フランスパン、そしてカルボナーラ。あまり量はなかった、丁度いいぐらいだった。
まず、フランスパンを食べた。久々に、パンを食べた。全然パサパサしない。不思議なことに、食べやすかった。パンなのに、水分をほとんど持っていかれずに、全部食べきった。
そして、それからのコーヒーはより美味しかった。
この人は、ミルクを入れる。すると、ミルクは形作った。
「これは?どうしたものか。」
女の人は近づいてきた。
「これはこれは。あなたは、機械は弱いですか?」
急な質問に戸惑ったが、
「あまり、使わないですね。」
「そうですか。では、明日あなたの人生は変わります。
明日から、触った機械は全て思ったとおりに動きます。どんなことでも。」
もっと戸惑った。何?そんな事があるわけ無い。きっとこの人は、からかっているのだ。
「そんな事があるわけないですよ。もしそうだったら、良いですけど。」
「まぁ、明日が来れば分かりますよ。楽しみにしてくださいね。でも、ハメは外さないように。これは、忠告ですよ。」
それから、彼女はいなくなった。ぱっと消えたのだ。
「あれ?どこに?まぁいいや。」
コーヒーに入ってるミルクは、数字の羅列から、三角形になっていた。その真ん中には、‘!’がついていた。
今や、スマホやパソコンテレビなど、沢山の機械に囲まれて生活している。
しかし、機械に強い人弱い人がいることも確かだ。
ある日、街である男が歩いていた。会社員で、ある程度若い人だった。
休日にのんびり歩いて店を回っていた時、(この人の趣味である)ふとトイレに行きたくなった。この時に限って、路地裏にいた。ここは自販機以外何もない。表に出なくては、と走った。
しかし、ますます迷ってしまい、出られなくなった。
すると、路地裏の落ち着いた雰囲気に合った店があった。ランプが外に何個も掛けてあった。それは、火が点いており、風が起こるたび、左右に揺れていた。
彼は、そんなランプをじっくり見ることなく、ガランととを開けて、中へ入った。
~~コレガ、人生を変えるきっかけだった。それが良いか、悪いか分からない。なぜなら、私は話を書くだけなのだから。運命を決めるのは、その人。
「すみません。トイレありますか?」
入って早々、トイレへの看板を見つけ、走って中にこもった。
「お客様ですか…」
厨房から出てきたのは、年を少しとった女の人だった。
彼女に気がついたのは、トイレから出てきた後だった。
「すみません。急に、入っちゃって。」
「いいんですよ。それより、お腹は空いてませんか?是非、食べていってくださいな。」
優しく微笑む顔を見たとき、男は嫌な気持ちはしなかった。
「分かりました。ちょうど、昼は食べてなかったものですから。」
そして、カウンター席へ座った。
「誰もいないな。」
お客らしき人は、全くいなかった。シーンとしていて、昔の曲が店内で優しく流れる。懐かしさを感じる時間だった。
店の人は、すぐにメニュー表を持ってきた。しかし、全て値段が書いてなかった。これは、ぼったくられると仮定し、財布を見た。五千円しか、持ってきてない。
「あの、値段は?」
「あ、それは心配しなくていいですよ。」
店の人は、それしか言わなかった。
とても、心配だった。それを紛らわすために、メニューを見た。できるだけ、安そうなものを探した。
しかし…
あるメニューが、目から離れなくなった。それは、
「あ、すみません。この“未来予兆”にします。」
気がついたら、興味津々で、頼んでいた。
「はいはい。少々お待ち下さい。」
そして、すっと厨房へと入っていった。
あまり、時間はかからなかった。
「お待たせしました。」
て出てきたのは、コーヒーと、フランスパン、そしてカルボナーラ。あまり量はなかった、丁度いいぐらいだった。
まず、フランスパンを食べた。久々に、パンを食べた。全然パサパサしない。不思議なことに、食べやすかった。パンなのに、水分をほとんど持っていかれずに、全部食べきった。
そして、それからのコーヒーはより美味しかった。
この人は、ミルクを入れる。すると、ミルクは形作った。
「これは?どうしたものか。」
女の人は近づいてきた。
「これはこれは。あなたは、機械は弱いですか?」
急な質問に戸惑ったが、
「あまり、使わないですね。」
「そうですか。では、明日あなたの人生は変わります。
明日から、触った機械は全て思ったとおりに動きます。どんなことでも。」
もっと戸惑った。何?そんな事があるわけ無い。きっとこの人は、からかっているのだ。
「そんな事があるわけないですよ。もしそうだったら、良いですけど。」
「まぁ、明日が来れば分かりますよ。楽しみにしてくださいね。でも、ハメは外さないように。これは、忠告ですよ。」
それから、彼女はいなくなった。ぱっと消えたのだ。
「あれ?どこに?まぁいいや。」
コーヒーに入ってるミルクは、数字の羅列から、三角形になっていた。その真ん中には、‘!’がついていた。
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