公爵令嬢はジャンクフードが食べたい

菜花村

文字の大きさ
159 / 191

136 公爵令嬢は使用人達と会話する

しおりを挟む
 「ただいまー、リッカ、レベッカちゃん。」

 「お帰りなさいませ、フラン様。」

 「フランちゃんおかえり。」

 「本日は如何でしたか?」

 「今日はね、ロナウドとセシル様とリリーちゃんに、アンリさん、ウッディ君、ビクター君を紹介したの。
 全員頑張り屋で努力家で共通点も多いから、すぐ仲良くなれたわ。」

 「私には紹介してくれないの?」

 「今度の休日にみんなでお出かけしようと約束したから、その時にレベッカちゃんにも紹介するよ。」

 「私も一緒にお出かけして良いの?」

 「良いわよ、友達として、専属料理人として、名前はもう紹介してるもの。
 三人が会ってみたいって言ってたよ。」

 「わあ嬉しい!
 フランちゃんありがとう!」

 「では、私もお供します。」

 「え、何で?」

 「何かご都合が悪い事でもおありでしょうか?」

 「逆に何で当たり前のように言ってるの?
 使用人はレベッカちゃんで間に合ってるし。」

 「レベッカさんは器用で頭は非常によろしいですが、武術は私ほどではありません。
 何かあった時にお守りできなければ、専属侍女の面目を果たせません。」

 「まぁ、そこまで言うなら着いてきてもいいけど。
 あくまで『友達とお出かけ』だからね、しゃしゃり出てこないでね。」

 「私がいつそのような大きい態度をとっていると言うのですか?」

 「いつもでしょう!?
 男爵領にいた時だって、私達に混ざってあーだこーだしてたじゃない。」

 「それは、フラン様の暴走を止めるためには致し方ない事です。」

 「その割には一緒に遊んだり、おしゃべりしたり、楽しそうにしてたけど?」

 「皆様が快く私を受け入れてくださるからです。
 フラン様のご友人方は、どなたも心が広くいらっしゃいます。」

 「心が広いのは確かだけど、使用人で私達に混ざってるの、リッカだけじゃない。」

 「レベッカさんだって、混ざって遊ばれていらっしゃるでしょう?」

 「レベッカちゃんは使用人になる前から友達だったもの。
 リッカとは立場が違うの。」

 「そ、それ程までに私を邪険に扱うなんて……
 こんなにお慕いしているのに、フラン様は私の事お嫌いなんでしょうか……」

 「一人芝居やめてよ!
 いつリッカを嫌いだなんて言ったの!?
 リッカは私の大切な専属侍女よ!」

 「言葉ではなんとでも言えます。
 態度で示して頂かないと。」

 「リッカは私が貴方の事嫌いだと思ってるの?」

 「まさか。
 私はフラン様を信用しております。
 フラン様が私の事嫌いになれるはずがないでしょう。」

 「あーもう、面倒くさい!」

 「リッカさん、前に私に使用人としての態度を注意してましたけど、明らかにフランちゃんを馬鹿にしてますよね?」

 「何を失礼な事をおっしゃるんですか!?
 私は全身全霊でフラン様を尊敬し、愛しております。」

 「言葉ではなんとでも言えるわ。
 態度で示してくれないと。」

 「常に態度で示しておりますでしょう?
 フラン様ともあろうお方が、そんな事もお分かりにならないのですか?」

 「絶対私の事舐めてるよね!?」

 「とんでもございません。
 チョコレートという私の生活の全てを支える物を開発したフラン様を見下すなんて、天地がひっくり返ってもあり得ません。」

 「つまり、私がチョコレートを開発しないと、多少なりと見下してたのね?」

 「まさかまさか。
 チョコレートを開発していなかったとしても、チョコレート存在を知らない状態の私ならフラン様を尊敬しておりますよ?」

 「おい、リッカ。
 ちょっとフランに言い過ぎじゃないか?」

 「!!
 ご、ごめんなさい!!」

 「フランちゃん、今の何?」

 「ううん、こっちの話。
 リッカ、後で二人でお話ししような。」

 「は、はい!
 よろしくお願いします!」

 「何でちょっと嬉しそうなのよ?」

 「それは、フラン様とのお時間が増えるからに決まっているではありませんか。」

 「あ、私もフランちゃんと二人きりでお話ししたい。
 後で時間作って欲しいな。」

 「良いわよ、私もレベッカちゃんとお話ししたい事があるの。」

 「やった!
 フランちゃんありがとう!」

 「フラン様、私の事、お忘れではないですよね?」

 「ええ、覚悟していなさいね、リッカ……」



 こうして、私はレベッカちゃんにもち麦のレシピを教えて、俺はリッカをガッツリ叱りたおしておいた。

 だから、なんで嬉しそうなんだよ!?
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌

招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」 毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。 彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。 そして…。

初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―

望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」 【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。 そして、それに返したオリービアの一言は、 「あらあら、まぁ」 の六文字だった。  屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。 ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて…… ※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。

神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします

夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。 アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。 いわゆる"神々の愛し子"というもの。 神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。 そういうことだ。 そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。 簡単でしょう? えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか?? −−−−−− 新連載始まりました。 私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。 会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。 余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。 会話がわからない!となるよりは・・ 試みですね。 誤字・脱字・文章修正 随時行います。 短編タグが長編に変更になることがございます。 *タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

異世界転生したおっさんが普通に生きる

カジキカジキ
ファンタジー
 第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位 応援頂きありがとうございました!  異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界  主人公のゴウは異世界転生した元冒険者  引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。  知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?

処理中です...