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136 公爵令嬢は使用人達と会話する
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「ただいまー、リッカ、レベッカちゃん。」
「お帰りなさいませ、フラン様。」
「フランちゃんおかえり。」
「本日は如何でしたか?」
「今日はね、ロナウドとセシル様とリリーちゃんに、アンリさん、ウッディ君、ビクター君を紹介したの。
全員頑張り屋で努力家で共通点も多いから、すぐ仲良くなれたわ。」
「私には紹介してくれないの?」
「今度の休日にみんなでお出かけしようと約束したから、その時にレベッカちゃんにも紹介するよ。」
「私も一緒にお出かけして良いの?」
「良いわよ、友達として、専属料理人として、名前はもう紹介してるもの。
三人が会ってみたいって言ってたよ。」
「わあ嬉しい!
フランちゃんありがとう!」
「では、私もお供します。」
「え、何で?」
「何かご都合が悪い事でもおありでしょうか?」
「逆に何で当たり前のように言ってるの?
使用人はレベッカちゃんで間に合ってるし。」
「レベッカさんは器用で頭は非常によろしいですが、武術は私ほどではありません。
何かあった時にお守りできなければ、専属侍女の面目を果たせません。」
「まぁ、そこまで言うなら着いてきてもいいけど。
あくまで『友達とお出かけ』だからね、しゃしゃり出てこないでね。」
「私がいつそのような大きい態度をとっていると言うのですか?」
「いつもでしょう!?
男爵領にいた時だって、私達に混ざってあーだこーだしてたじゃない。」
「それは、フラン様の暴走を止めるためには致し方ない事です。」
「その割には一緒に遊んだり、おしゃべりしたり、楽しそうにしてたけど?」
「皆様が快く私を受け入れてくださるからです。
フラン様のご友人方は、どなたも心が広くいらっしゃいます。」
「心が広いのは確かだけど、使用人で私達に混ざってるの、リッカだけじゃない。」
「レベッカさんだって、混ざって遊ばれていらっしゃるでしょう?」
「レベッカちゃんは使用人になる前から友達だったもの。
リッカとは立場が違うの。」
「そ、それ程までに私を邪険に扱うなんて……
こんなにお慕いしているのに、フラン様は私の事お嫌いなんでしょうか……」
「一人芝居やめてよ!
いつリッカを嫌いだなんて言ったの!?
リッカは私の大切な専属侍女よ!」
「言葉ではなんとでも言えます。
態度で示して頂かないと。」
「リッカは私が貴方の事嫌いだと思ってるの?」
「まさか。
私はフラン様を信用しております。
フラン様が私の事嫌いになれるはずがないでしょう。」
「あーもう、面倒くさい!」
「リッカさん、前に私に使用人としての態度を注意してましたけど、明らかにフランちゃんを馬鹿にしてますよね?」
「何を失礼な事をおっしゃるんですか!?
私は全身全霊でフラン様を尊敬し、愛しております。」
「言葉ではなんとでも言えるわ。
態度で示してくれないと。」
「常に態度で示しておりますでしょう?
フラン様ともあろうお方が、そんな事もお分かりにならないのですか?」
「絶対私の事舐めてるよね!?」
「とんでもございません。
チョコレートという私の生活の全てを支える物を開発したフラン様を見下すなんて、天地がひっくり返ってもあり得ません。」
「つまり、私がチョコレートを開発しないと、多少なりと見下してたのね?」
「まさかまさか。
チョコレートを開発していなかったとしても、チョコレート存在を知らない状態の私ならフラン様を尊敬しておりますよ?」
「おい、リッカ。
ちょっとフランに言い過ぎじゃないか?」
「!!
ご、ごめんなさい!!」
「フランちゃん、今の何?」
「ううん、こっちの話。
リッカ、後で二人でお話ししような。」
「は、はい!
よろしくお願いします!」
「何でちょっと嬉しそうなのよ?」
「それは、フラン様とのお時間が増えるからに決まっているではありませんか。」
「あ、私もフランちゃんと二人きりでお話ししたい。
後で時間作って欲しいな。」
「良いわよ、私もレベッカちゃんとお話ししたい事があるの。」
「やった!
フランちゃんありがとう!」
「フラン様、私の事、お忘れではないですよね?」
「ええ、覚悟していなさいね、リッカ……」
こうして、私はレベッカちゃんにもち麦のレシピを教えて、俺はリッカをガッツリ叱りたおしておいた。
だから、なんで嬉しそうなんだよ!?
「お帰りなさいませ、フラン様。」
「フランちゃんおかえり。」
「本日は如何でしたか?」
「今日はね、ロナウドとセシル様とリリーちゃんに、アンリさん、ウッディ君、ビクター君を紹介したの。
全員頑張り屋で努力家で共通点も多いから、すぐ仲良くなれたわ。」
「私には紹介してくれないの?」
「今度の休日にみんなでお出かけしようと約束したから、その時にレベッカちゃんにも紹介するよ。」
「私も一緒にお出かけして良いの?」
「良いわよ、友達として、専属料理人として、名前はもう紹介してるもの。
三人が会ってみたいって言ってたよ。」
「わあ嬉しい!
フランちゃんありがとう!」
「では、私もお供します。」
「え、何で?」
「何かご都合が悪い事でもおありでしょうか?」
「逆に何で当たり前のように言ってるの?
使用人はレベッカちゃんで間に合ってるし。」
「レベッカさんは器用で頭は非常によろしいですが、武術は私ほどではありません。
何かあった時にお守りできなければ、専属侍女の面目を果たせません。」
「まぁ、そこまで言うなら着いてきてもいいけど。
あくまで『友達とお出かけ』だからね、しゃしゃり出てこないでね。」
「私がいつそのような大きい態度をとっていると言うのですか?」
「いつもでしょう!?
男爵領にいた時だって、私達に混ざってあーだこーだしてたじゃない。」
「それは、フラン様の暴走を止めるためには致し方ない事です。」
「その割には一緒に遊んだり、おしゃべりしたり、楽しそうにしてたけど?」
「皆様が快く私を受け入れてくださるからです。
フラン様のご友人方は、どなたも心が広くいらっしゃいます。」
「心が広いのは確かだけど、使用人で私達に混ざってるの、リッカだけじゃない。」
「レベッカさんだって、混ざって遊ばれていらっしゃるでしょう?」
「レベッカちゃんは使用人になる前から友達だったもの。
リッカとは立場が違うの。」
「そ、それ程までに私を邪険に扱うなんて……
こんなにお慕いしているのに、フラン様は私の事お嫌いなんでしょうか……」
「一人芝居やめてよ!
いつリッカを嫌いだなんて言ったの!?
リッカは私の大切な専属侍女よ!」
「言葉ではなんとでも言えます。
態度で示して頂かないと。」
「リッカは私が貴方の事嫌いだと思ってるの?」
「まさか。
私はフラン様を信用しております。
フラン様が私の事嫌いになれるはずがないでしょう。」
「あーもう、面倒くさい!」
「リッカさん、前に私に使用人としての態度を注意してましたけど、明らかにフランちゃんを馬鹿にしてますよね?」
「何を失礼な事をおっしゃるんですか!?
私は全身全霊でフラン様を尊敬し、愛しております。」
「言葉ではなんとでも言えるわ。
態度で示してくれないと。」
「常に態度で示しておりますでしょう?
フラン様ともあろうお方が、そんな事もお分かりにならないのですか?」
「絶対私の事舐めてるよね!?」
「とんでもございません。
チョコレートという私の生活の全てを支える物を開発したフラン様を見下すなんて、天地がひっくり返ってもあり得ません。」
「つまり、私がチョコレートを開発しないと、多少なりと見下してたのね?」
「まさかまさか。
チョコレートを開発していなかったとしても、チョコレート存在を知らない状態の私ならフラン様を尊敬しておりますよ?」
「おい、リッカ。
ちょっとフランに言い過ぎじゃないか?」
「!!
ご、ごめんなさい!!」
「フランちゃん、今の何?」
「ううん、こっちの話。
リッカ、後で二人でお話ししような。」
「は、はい!
よろしくお願いします!」
「何でちょっと嬉しそうなのよ?」
「それは、フラン様とのお時間が増えるからに決まっているではありませんか。」
「あ、私もフランちゃんと二人きりでお話ししたい。
後で時間作って欲しいな。」
「良いわよ、私もレベッカちゃんとお話ししたい事があるの。」
「やった!
フランちゃんありがとう!」
「フラン様、私の事、お忘れではないですよね?」
「ええ、覚悟していなさいね、リッカ……」
こうして、私はレベッカちゃんにもち麦のレシピを教えて、俺はリッカをガッツリ叱りたおしておいた。
だから、なんで嬉しそうなんだよ!?
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