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Episode07:I protect you
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「ジャンさん……やめて…」
狭い車の中で、身動きが取れない。
拘束された腕を振りほどこうとするが、ジャンの力の方が強いので振りほどくことができなかった。
「モエ。あなたは分かる必要があります。あなたが、どれだけ魅力があるのか」
ブイネックの薄いセーターをまくしたて上げられて、胸元にキスをされる。
ジャンの触れた場所が熱い。
唇が肌から離れた後、そこには赤い印が残っていた。
「魅力なんか……ない……。前の彼氏にだって……つまんないって」
元カレは、萌衣に刺激がないと言って、去って行った。
ジャンだって、TOMOKAに想いを秘めているではないか。
都合のいい女になりたくなくて、ジャンの言葉を精一杯否定する。
「今度結婚するのに、その男の前で他の男の話をするとは、どうやら私を煽りたいだけのようですね」
キスをされて、これ以上話が出来ないように口を塞がれた。
「んんっ!」
「モエはキスが上手になりましたね」
ジャンの舌が萌衣の舌を絡めとり、快楽が萌衣の全身の力を奪っていく。
卑猥な音が車内に響き渡り、その音を聴いて萌衣の身体は更に反応する。
こんなことされたら抗えないことを知っていて、ジャンはわざとしているのだ。
「どうして……そんないじわるい……」
「どうして意地悪されると思います?」
「知りたくなんか……ないです」
生理的な涙が一粒萌衣の瞳から零れ落ちた。
ジャンはそれを舐めとると「懇願したところで、犯人は許してはくれませんよ」と耳元で囁いた。
「ですが、私も鬼ではありません。気が狂う程の快楽か、英会話を辞めるかの二択を特別に選ばせてあげましょう」
どうしても英会話を辞めさせたいらしいジャンに、萌衣は「やめるから……」と力なく呟いた。
「分かっていただけたようで」
萌衣の言葉を聞いて、ジャンは、ぱっと萌衣から離れた。
乱れた衣服を直し、萌衣は息を整える。
「では、家に帰りましょう」
何事もなかったかのように平然としているジャンに腹が立った。
萌衣はこんなにも乱れているのに、ジャンは息一つ乱していない。
ジャンの言葉を無視していると、頭を優しく撫でられた。
「……ジャンさんなんて、嫌いです。大嫌いです」
本当はそんなこと一ミリも思っていないのだが、腹いせに口からこぼれてしまった。
車を発進させたジャンが小さな声で「そんなこと知っていますよ」と小さな声で呟いたことを、萌衣は聞き逃さなかった。
嫌いと言ってしまった手前、否定することもできなくて萌衣は押し黙った。
家に到着するなり、萌衣は居ても立っても居られなくなって自分の部屋に閉じこもった。
どうして、ジャンを目の前にすると何もかもが上手くいかなくなるのか分からない。
元々器用なタイプではないけれど、ジャンのことが関係するとなると、いつも以上に何も上手くいかない。
どうしたら、上手くやっていけるのか、誰か教えて欲しいと萌衣は思った。
狭い車の中で、身動きが取れない。
拘束された腕を振りほどこうとするが、ジャンの力の方が強いので振りほどくことができなかった。
「モエ。あなたは分かる必要があります。あなたが、どれだけ魅力があるのか」
ブイネックの薄いセーターをまくしたて上げられて、胸元にキスをされる。
ジャンの触れた場所が熱い。
唇が肌から離れた後、そこには赤い印が残っていた。
「魅力なんか……ない……。前の彼氏にだって……つまんないって」
元カレは、萌衣に刺激がないと言って、去って行った。
ジャンだって、TOMOKAに想いを秘めているではないか。
都合のいい女になりたくなくて、ジャンの言葉を精一杯否定する。
「今度結婚するのに、その男の前で他の男の話をするとは、どうやら私を煽りたいだけのようですね」
キスをされて、これ以上話が出来ないように口を塞がれた。
「んんっ!」
「モエはキスが上手になりましたね」
ジャンの舌が萌衣の舌を絡めとり、快楽が萌衣の全身の力を奪っていく。
卑猥な音が車内に響き渡り、その音を聴いて萌衣の身体は更に反応する。
こんなことされたら抗えないことを知っていて、ジャンはわざとしているのだ。
「どうして……そんないじわるい……」
「どうして意地悪されると思います?」
「知りたくなんか……ないです」
生理的な涙が一粒萌衣の瞳から零れ落ちた。
ジャンはそれを舐めとると「懇願したところで、犯人は許してはくれませんよ」と耳元で囁いた。
「ですが、私も鬼ではありません。気が狂う程の快楽か、英会話を辞めるかの二択を特別に選ばせてあげましょう」
どうしても英会話を辞めさせたいらしいジャンに、萌衣は「やめるから……」と力なく呟いた。
「分かっていただけたようで」
萌衣の言葉を聞いて、ジャンは、ぱっと萌衣から離れた。
乱れた衣服を直し、萌衣は息を整える。
「では、家に帰りましょう」
何事もなかったかのように平然としているジャンに腹が立った。
萌衣はこんなにも乱れているのに、ジャンは息一つ乱していない。
ジャンの言葉を無視していると、頭を優しく撫でられた。
「……ジャンさんなんて、嫌いです。大嫌いです」
本当はそんなこと一ミリも思っていないのだが、腹いせに口からこぼれてしまった。
車を発進させたジャンが小さな声で「そんなこと知っていますよ」と小さな声で呟いたことを、萌衣は聞き逃さなかった。
嫌いと言ってしまった手前、否定することもできなくて萌衣は押し黙った。
家に到着するなり、萌衣は居ても立っても居られなくなって自分の部屋に閉じこもった。
どうして、ジャンを目の前にすると何もかもが上手くいかなくなるのか分からない。
元々器用なタイプではないけれど、ジャンのことが関係するとなると、いつも以上に何も上手くいかない。
どうしたら、上手くやっていけるのか、誰か教えて欲しいと萌衣は思った。
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