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202お宝

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次の日、朝食を取ると3人とも待ちきれなかったようにダンジョンの通路へと向かった。
洞窟の様な通路は広く、壁が淡く光っている。
拓は天井付近を飛ぶと、大抵の魔獣を避けることが出来る。中には拓達を察知する魔獣も居たが、拓の攻撃で対処可能だった。

「拓、そろそろ休んだ方が良い。こういう所に居ると、疲れを自覚し難くなるから気を付けろ。」

ガラに言われ、所々にある広間の隅にテントを取り出し休むことに。
拓も部屋でくつろぐと疲れているのを自覚する。
ただ、眠るには早いのでダンジョンで入手した物を確認をするのに拓がアイテムボックスから取り出した。
拓は3人で分配するつもりだったが

「それは拓の物だ。拓が発見し、拓が一人で運んでいる。俺達が受け取る物ではない。」

ガラが断り、レオも頷いていた。
拓は並べた物を見て考えると、ガラとレオにロングソードとウェストポーチ型のマジックバックバックを渡すことにした。

「拓、本当に良いのか?って10本全部を俺達に渡す気か?」
「俺はショートソードを使うから、2人が使った方が良いだろ。予備も有った方が良いだろうし。」
「売る気はねぇのか?どれも超一級品だから大金を手に入れられるぞ。」
「入手先が問題になりそうだから、止めておくよ。
 それに2人が使った方が、OZとしての戦力アップになるだろ。」

ガラとレオは剣を持って手に馴染むのを2本選んで、残りは拓の戻した。

「俺達は予備を含めて2本で十分だ。後は拓が気に入った奴に渡せばいいと思う。」

その代わりに、拓はショートソードを1本づつ渡すことにした。
後は魔道具の分類だが、先ずはガラとレオが知っているのを分けて、残りは本を見ながらゆっくりと調べることにする。
マジックバックも有るので、カメラや投影機、明りなどの魔道具を渡す。
今付けているのより強力な通信機能を持った腕輪型の魔道具が有ったので、3人で身に付けることにした。

「これも魔道具なのかな?」

拓が見ているのはシンプルな銀の指輪。

「それは一度だけシールドを張る魔道具だな。」

ガラが教えてくれる。
良く見ると、小さな魔石が付いている。
3人分有るので、それぞれが付けることに。

「この指輪、3人で付けると結婚指輪みたいだな。」
「結婚指輪って何だ?」

この世界には結婚指輪という習慣は無いらしく、拓が説明をするとガラとレオは自分の薬指に指輪をはめて眺めていた。


時々戻る事も有ったが、基本的には下がる道を辿り広い洞窟に出た。

「探索魔法で調べた所、他の分かれ道も全て行き止まりで、ここが最下層だと思う。
 ただ、隠し通路が有ったら判断付かない。とりあえず、このまま壁を調べてみるよ。」

拓は壁に沿って飛びながら探索魔法で調べ始めると、

「ここが本来の入口なんだと思う。一度降りて調べるから魔獣の対応をお願いして良いか。」
「任せておけ、この程度なら何とかなる。新しい剣を試してみる良い機会だ。」
「拓に連れられて来ただけで、何もしてねぇからな。バッチリ守ってやるよ。」

地面に降りると、拓は魔法で土砂を取り除き始めた。
かなりの土砂の量だが、先には空間が有るのが分かる。
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