366日

じゃがマヨ

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7月7日

第6話

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 「ほんなら、行ってくるわ」


 朝の支度を終え、彼はバイト先の制服に着替えた。

 相変わらず、トーストを焼くのが下手だ。

 口に咥えたパンの表面がカピカピだ。

 寝癖はついたままだし。


 「じゃ、今日の7時ね」

 「おう」


 今日の夜7時に、天満川で祭りがある。

 七夕の夜に、人々の願いを託した光の玉「いのり星」を、天の川伝説にゆかりの深い天満川に放流し、「天の川」を創造するイベント。

 去年のこの日にも、彼と一緒に祭りに行った。

 元々行くつもりはなかった。

 祭りがあることも知らなかったし、彼は彼で、友達と遊ぶ約束をしていた。

 夜が近づいていく街の下で、青白い空模様が、白い輪郭の月を追いかけていた。

 何を話せばいいかもわからなかった。

 どんな顔で、彼を見ればいいのか。

 どんな言葉をかければいいのか。


 難しくはなかったんだ。

 それはきっと、簡単なことだった。

 気恥ずかしそうに微笑む彼の横で、ただ、ありのままの自分を見せればよかった。

 「ただいま」って言えばよかった。

 あの日の天満川には、数えきれないほどの無数の光が、空に流れる星々のように光り輝いていた。

 ネオンの中へ沈む雑踏が、誰かの足音を掻き消すほどに速く、——遠く、街の底を揺り動かしていた。

 微かに残る夕陽のため息のような光線が、赤い縞模様をうっすらと伸ばして。

 
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