上 下
10 / 210
【ガイドブック ★天使族】

第9話

しおりを挟む

■ 天使族について



下界の治安と平和を守るため、魔法省という機関を管理している者たちのこと。

天使族には階級が9つあり、第一位から第九位まで設立されている。

これらを『天使の位階』と呼ぶ。

各位階の名称は以下の通り。

第一位熾天使(してんし,セラフィム)
第二位智天使(ちてんし,ケルビム)
第三位座天使(ざてんし,トロノイ,スローンズ)
第四位主天使(しゅてんし,ドミニオンズ)
第五位力天使(りきてんし,デュナメス,ヴァーチュズ)
第六位能天使(のうてんし,エクスシーアイ,パワーズ)
第七位権天使(けんてんし,アルカイ,プリンシパリティーズ)
第八位大天使(アルカンゲロイ,アークエンジェルズ)
第九位天使(アンゲロイ,エンジェルズ)


この各位階にも3つの段階が存在するが、ひとまず省略とする。

魔法省政府直属の『天軍九隊』や『九歌隊』と呼ばれる独自のグループも存在するが、それらは天界を守護するために設立された部隊たちだ。

一般的な天使族は下界、——つまり人間界を守護するために活動している。

人間の魂によって構成された天使は、大部分が『天使の位階』に所属している。


第四位から第九位までの天使は、下界を主な活動拠点としている。

世界各地に部署が存在し、【部署=担当地域毎】に天使たちが出入りする管制塔があり、そこで人間界の危険因子を排除する役割を担っている。

第三位から第一位までの天使は、その膨大な魔法量から、天界での活動を主な業務としている。

業務内容は事務処理や下界支部への伝達、大別すると下級天使たちの「管理」だ。

強大な魔族が出現した時に緊急で出動することもある。

中でも、第一位の熾天使と呼ばれる天使は、その気になれば街1つ消し飛ばせるほどの魔力を持つ。

もっとも、それを披露する機会は、ごくごく限られてはいるが。


天使はそれぞれ【属性】を持ち、1つの肉体につき、使役できる魔法属性は1種類のみだ。

熾天使と言えどその基盤を揺るがすことはできず、言わば“概念”とさえ呼ばれている。

属性はそれぞれ6つあり、


雷属性

氷属性

地属性

水属性

炎属性

風属性


に大別される。

それぞれの個体値で顕現できる能力に差はあるが、魔法省が定める過去の魔導書論から、1番から100番代までの『魔法』が各属性の主な段階として扱える。

もっとも、この『魔法』と呼ばれる種目は、過去の天使たちが編み出した「技」のようなもので、それぞれがそれぞれのアレンジを加えることも可能だ。

ただ、数字の大きさによって魔法の練度が変わり、その強度や質によって何番目の魔法かが決定される。

各魔法にはそれぞれ名前はない。

上記に述べたように大別されるのはその強度や質のみで、どのような“魔法陣[その形や質量]“を現出するかは、天使によって自由が利くからだ。


また、各天使たちには生まれつき【特性】が存在する。

これは単純な魔力のメーターに付随する補助効果のようなもので、とくにこれといった区分化は存在しない。

戦闘面に役立つものもあれば、それ以外の場面でしか有効活用できないものもある。

例えば、初期状態ですでに付随している【自己修復機能※天使には傷を自動で癒す回復性能がある】を極度に増幅させる効果であったり、魔法の詠唱時にそのリードタイムを大幅に削減できるものであったりと、様々だ。

「特性」自体の練度を高めていくことも可能で、過去に『空間に穴を開けられる』という特性を持っていた天使は、後に“宇宙空間にまで瞬時に移動できるようになった“といった例もあるほどである。
しおりを挟む
1 / 3

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

マザコンが異世界転生

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

デジタルタトゥー

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

無才王子は国を離れてスローライフを満喫したい

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:14pt お気に入り:285

処理中です...