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バトルフェスティバル 地区予選編①
第68話
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球体の中から飛び出してきた物体。
相手の天使だった。
「あ、出てきた!」
「無駄だ。「水」はどんな形にでも変化することができる。”逃げ場”なんてない」
純粋な「魔力」の比較で言えば、リオン君の方が相手選手よりもはるかに上だった。
相手の天使は大気をうまく利用し、なんとか攻撃を避けることに徹しているが、圧倒的な物量の前になすすべもない。
上空に逃げようと飛翔する。
それを追う水のうねりが、何本もの枝のように曲線を描いて伸びていく。
ドッ
ドッ
ドッ
水の変遷は、空中を自由に駆け巡る。
変幻自在に形を変化させ、目まぐるしい脈動を活発化させていた。
球体から飛び出した蛇のような細長い水の“触手“は、滑空する相手天使に沿って滑らかな軌道を描き続ける。
シャアアアアと空気を切り裂きながら、右へ左へと滑空していた。
そのたびに、水滴が宙に舞った。
キラキラとさざめきながら、縦横無尽に旋回していた。
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