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バトルフェスティバル 地区予選編②

第103話

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 スパークショットよりも直接的な打撃の方が威力が大きい。

 ショックウェーブは物質の内部の構造を揺らし、その分子構造を変形させる。

 シールドは魔力で構成された特殊構造物。

 単純な魔法障壁とは少し勝手が違うが、敵の魔力流域に直接接触できる分、与えるダメージの大きさもより深く、鋭かった。

 だからこそカーティスは、できるだけその攻撃が被弾することを避けたいはずだ——


 リオン君は言った。

 防御を固めるだけでは防ぎきれない。

 地面に電気が通る限り、先輩から逃げることは不可能に近い。

 相手の攻撃を「受ける」だけでは不十分。

 今の状況を打破するには…



 ザァァァァァ



 カーティスの異名は“土竜”。

 それは彼の移動範囲、及び行動領域が、地面の「中」にまで及ぶためだ。

 しかし地面の内側には潜り込めない“理由”があった。
 
 それは先輩の“電流”が、地面の内側へと及ぶため。

 下に潜ることはあり得ない。

 先輩の攻撃を真正面から受ける以外に逃げ道は無い。

 
 ゴッ


 先輩の拳がシールド表面を捉える。

 捉えると同時に振動が走った。

 ショック・ウェーブの特有の“反応”だ。

 魔力消費量が大きい分、連打はできない。

 しかし継続的なダメージを与えられる。

 そのダメージ総量は通常の電撃を浴びせ続けるよりも大きい。

 先輩はそれを、左拳にも控えていた。

 溜めの動作から大きく息を吸う。

 そして、——止めた。
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