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まだ、未成年なんですが?
第160話
しおりを挟む「街にある管制塔は、天使の居住区、または天界への通路を開設するために建てられてるけど、それ以外にも役割があってね?実は魔界へのエネルギー経路を繋ぐための「パイプ」の役割も果たしてるんだ」
「ほう…」
「天界では今も各地域の【汚染】が進行してる。この汚染っていうのは、「星の病」とも呼ばれててね?【死域】って呼ばれてるんだけど、その汚染区域では、植物も育たないんだ」
「…なんで、そんなことが?」
「原因は今もよくわかってない。ただ、魂の循環、——つまりエネルギーの流れが影響してることだけは、確かみたいだよ?人は皆食べ物を食べて生きていくでしょ?でも、永遠には生きられない。日に日に老けていって、細胞が死滅していく。この「星」も、同じことが言えるみたいで…」
「死んでいく…って、ことですか?」
「老けていく、って言った方がいいかな?魂は別の生命に生まれ変わる。ただ、そうしていくうちにも、エネルギーは摩耗していく。それを少しでも軽減していくために、魔界は機能してる」
「胃袋に入った栄養素が、新しい細胞を生み出す…みたいな?」
「そうそう!理解が早いね!さっきの話は、大体そんな感じ。ブラック・ストリームで絶えず流れているエネルギーの流れを滞留させないように、魔界はそれを吸い上げ、新しいエネルギーとして天界に還してるの。コップの入ったままのジュースは、そのまま置いてたら腐るでしょ?だから、それを摂取する機関が必要であって、その「機関」に該当するものが、“魔界”ってわけ」
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