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恋愛編
暖かい風が吹く
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桜並木が、ちょうどこの時期咲き誇る東斗咲高校 。今日は、何やら屋上が騒がしいような。
「ねえねえ!この子可愛くない?」
「かわいいー!!ねえねえ、この子もかわいくなーい?」
「かわいい。てかまた浮気しそう。」
「二次元だけにしなよね。」
「分かってるよ。」
屋上には男女が二人フェンスを背にして座っていた。
左にいるのは、髪が結べるくらいまで伸びたけれど一向に切ろうとしない碓井 睦月。その隣にちょこんと座る人形のような大きな二重の赤塚 紅奈。二人はいつも、普段誰も近寄って来ない屋上で昼休みの大半を過ごしている。
二人が通う東斗咲高校は、都内にある一般の私立高校だが、校則は差程厳しくも無く、のんびり毎日を過ごしていた。
「睦月。」
「なあに、紅奈。」
「大好きだよ♪」
「···。」
「どうしたのかな?睦月君。」
睦月は顔を膝に埋めうずくまっている。
「あのさー···。紅奈。」
「なあに?」
睦月が顔を上げると、紅奈がにやにやと笑っていて、正直かわいいと思ってしまった。
「紅奈の方がかわいい。」
これは仕返しだ。いつも俺が言われて顔が赤くなってしまうから、紅奈に仕返し。
「俺はかわいくない。紅奈がかわいい。三次元で浮気なんか出来るわけないだろ。紅奈が一番かわいい。」
まだ言ってやろうと思ったけれど、紅奈の方が撃沈した。言いながら紅奈の顔を覗くのは楽しい。たぶん今の俺も、紅奈のようににやにやしているのかもしれない。紅奈は、俺と顔を合わせないようにしながら
「睦月の意地悪。でも睦月がかわいい。」
···。まだ言うか。
「俺はかわいくないって。」
「睦月はかわいいの!!かっこいいの!!」
「どっちだよ」
「どっちもなの!!」
「なんだそれ笑」
紅奈が頬を膨らませて言うものだから笑ってしまった。照れながらも伝えようとしてくれる紅奈の耳が少しばかり火照っている。照れると紅奈はいつも耳染まるな···。
「紅奈。愛してるよ。」
って何言ってんだ俺···。
自分で言っておきながら恥ずかしくなってしまった。顔が熱くなりながらも紅奈の方を見てみると、俺より紅奈の方が血が上っていた。耳が赤いどころじゃない。
「もうー!睦月のバカバカバァカ!!」
紅奈がポカポカ叩いてきた。わざと下を向いているけれど、耳がいつも以上に真っ赤だ。
「私も愛してるもん。ずっと好きだもん。」
叩くのをやめてから紅奈が顔を逸らしながら言った。
傍から見れば俺らは一般的に惚気すぎなのかもしれないが、紅奈が隣で笑ってくれる瞬間が好きだし、これからもそばにいて欲しいなと思う。紅奈もそう思ってくれているなら嬉しいな。
<続>
「ねえねえ!この子可愛くない?」
「かわいいー!!ねえねえ、この子もかわいくなーい?」
「かわいい。てかまた浮気しそう。」
「二次元だけにしなよね。」
「分かってるよ。」
屋上には男女が二人フェンスを背にして座っていた。
左にいるのは、髪が結べるくらいまで伸びたけれど一向に切ろうとしない碓井 睦月。その隣にちょこんと座る人形のような大きな二重の赤塚 紅奈。二人はいつも、普段誰も近寄って来ない屋上で昼休みの大半を過ごしている。
二人が通う東斗咲高校は、都内にある一般の私立高校だが、校則は差程厳しくも無く、のんびり毎日を過ごしていた。
「睦月。」
「なあに、紅奈。」
「大好きだよ♪」
「···。」
「どうしたのかな?睦月君。」
睦月は顔を膝に埋めうずくまっている。
「あのさー···。紅奈。」
「なあに?」
睦月が顔を上げると、紅奈がにやにやと笑っていて、正直かわいいと思ってしまった。
「紅奈の方がかわいい。」
これは仕返しだ。いつも俺が言われて顔が赤くなってしまうから、紅奈に仕返し。
「俺はかわいくない。紅奈がかわいい。三次元で浮気なんか出来るわけないだろ。紅奈が一番かわいい。」
まだ言ってやろうと思ったけれど、紅奈の方が撃沈した。言いながら紅奈の顔を覗くのは楽しい。たぶん今の俺も、紅奈のようににやにやしているのかもしれない。紅奈は、俺と顔を合わせないようにしながら
「睦月の意地悪。でも睦月がかわいい。」
···。まだ言うか。
「俺はかわいくないって。」
「睦月はかわいいの!!かっこいいの!!」
「どっちだよ」
「どっちもなの!!」
「なんだそれ笑」
紅奈が頬を膨らませて言うものだから笑ってしまった。照れながらも伝えようとしてくれる紅奈の耳が少しばかり火照っている。照れると紅奈はいつも耳染まるな···。
「紅奈。愛してるよ。」
って何言ってんだ俺···。
自分で言っておきながら恥ずかしくなってしまった。顔が熱くなりながらも紅奈の方を見てみると、俺より紅奈の方が血が上っていた。耳が赤いどころじゃない。
「もうー!睦月のバカバカバァカ!!」
紅奈がポカポカ叩いてきた。わざと下を向いているけれど、耳がいつも以上に真っ赤だ。
「私も愛してるもん。ずっと好きだもん。」
叩くのをやめてから紅奈が顔を逸らしながら言った。
傍から見れば俺らは一般的に惚気すぎなのかもしれないが、紅奈が隣で笑ってくれる瞬間が好きだし、これからもそばにいて欲しいなと思う。紅奈もそう思ってくれているなら嬉しいな。
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