私は貴方に嘘をつかれていた。

瑠渡

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会いに来たいと言ってくださった
隣国のクリス様は、間を置かず会いに来てくださり、私の仕事を手伝ってくださった。

「クリス様、こんなことまでさせてしまい、申し訳ありません」

「いや、こんな薪割りまで貴方がやってるとは……力仕事は任せてください」

「いつもなら、この家の主人がされているのですが、主人が腰を痛めてしまい、年老いた奥様では酷な事ですので。
少しでも役に立ちたいと思いまして……でも、私ではやはり下手でしたね」

「優しいのですね」

「いえ、いつも私の事業を手伝って下さっているご夫婦ですので、こんな時こそ、私が手伝わなければ!」

「ふっ、そうですか」

「あっ!でも、みんなクリス様にさせてしまいましたので、私が手伝ったわけではありませんね
あの、お礼にこの近くのカフェでのお茶しませんか?
そこに美味しいお菓子もあるのですよ」

「是非」


「どうぞ、美味しいコーヒーですのよ。お菓子も。

クリス様はこちらに1週間もよろしいのですか?」

「ええ、貴方の作っている瓶詰めがとても興味があるので、是非、参考にしたい」

「これからいろんな作物も考えていますの。この地方の特産品にして、この地を活力ある領地にしたくて」

「僕にも是非教えて欲しいな
それと、ミニョン様とも親しくなりたい」

「えっ?」

「できるだけ会いに来ようと思っているので、僕を知っていってほしい」

そうおっしゃってからクリス様は2ヶ月置きくらいに会いに来た。
私のサポートもしてくださったり、
町に一緒に買い物に行ったり、映画を観たり、どんどん私達は親しくなったような気がする。

「ミニョン、少し間が空くけれど、また来るから待ってて」

「クリス様、楽しみにしてますね」

「あぁ、行ってくるよ」

そう言って抱きしめ、額に口付けされた。

私が真っ赤になってしまい、クリス様に笑われたけれど、「今度来たときに、聞いてほしいことがあるから」と、そう言って帰られた。



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