私は貴方に嘘をつかれていた。

瑠渡

文字の大きさ
4 / 29

しおりを挟む
どんなに辛く、閉じ籠っていたくても決められた事への責任もある

私は王宮へ向けて馬車に乗り込んだ。

外の景色を眺めながら昨日見たことは辛かったが、まだ傷は浅いと思うことにした。

もうクリス様が来ても心は閉ざすつもりだ。
間違えてはいけない。

こうなってくると、私は職業婦人として生きていくことになるかもしれない。

もうこりごりだ


王宮へつき、案内された場所は調理場のようなとこで器具を使い実際に作ることで教えやすかった。

文官の中には女性も多く、甘い匂いや、さっぱりとした物に変化し瓶に詰めていくと、女性の中から嬉しい悲鳴のような声も出て、感激してるのがわかる。

作ったばかりだが、皆さんで味見をし、また交流を深めた。

今度は私の作業場へ赴き教えを乞いたいと言う意見が多く、沢山の種類を作れる季節に連絡すると言う話しになった。

あと2日は、王宮近くの市場へいき、ここで作れる変わったものに、挑戦しようとなり、明日は市場で現地集合とした。

時間になったので馬車止めまで歩いていた時、王宮の花が綺麗で思わず見惚れていたら後ろから「ミニョン?」という声がした。

振り返るとそこには、マイク様が立っておられた。

「ミニョン?どうしてここへ?」

「お久しぶりでございます
今日はここに私の扱っている商品の作り方を教えて欲しいと言われ、王都まで来ました。」


「ミニョンは凄いな」

「いえ、領地を麗わすため何かしなくては。お陰さまで皆さんの注目を浴びるほどになりました。」

「そうか……前を向いて頑張っているのだな
僕もがんばらないとな」

「お子さまは大きくなりましたか?」

「あっ、いや、実は妻とあれからうまくいかなくてね。
妻は実家へ行ってるんだ。子供を連れて……子供だが何故か僕らに髪色も瞳も違うんだよ。ハハッ、僕は何もわかってなかったようだ」

「えっ?そんな……私はごめんなさい」

「いいんだ。ミニョンは知らない話だから。
もう産まれる前から僕たち夫婦はおかしかったんだ。なのに子供まで。だから、仕方ないのかもしれない
ミニョンを裏切ってまで幸せになろうとしたのにね」

「私の事はもう忘れてください」

「そうだね」

「………」

「あぁ。ミニョン?また領地へ帰ったら会ってくれるかい?」

「そうですね。予定が合えば」

「楽しみにしているよ。元気で」

「マイク様も」


あんなに恋い焦がれていたのに不思議。なんとも思ってない自分にビックリ。これも、クリス様のことがあるからか………


マイク様と馬車止めまで話しながら歩いていたら、楽しそうな声がしたので、そちらへ向いたら1組の男女がバラを見ながら庭園でお茶をしているところだった。


(!!!!クリス様?……)

まただ。

またあの女性と……でも何故?この王宮で?


「エイミー王女様がクリストファー様とお茶をされてるね。
邪魔をしてはいけないからこちらの道を通ろう」

「えっ王女様?」

「そう、第二王女殿下と隣国の筆頭公爵家のクリストファー様だ。
行こう」



「クリス様ったら面白いですわね」

「なぜだい?僕の言ってることは正しいよ。エイミー王女だってそう思わない?」

「ふふふっ、そうね」

そんな話が此方へまで聞こえる


嫌だ!見たくない!聞きたくない」


そっと踵を返したが、少し音がしてしまい、二人が此方の方へ見たような気がする。

歩いた先でマイク様とも別れ、私は急ぎ足で馬車止めまで行き、馬車に乗り込んだ。


馬車が出発してから振り返ったら
なぜかクリス様がいた。

気がついた?だが、私にはもうどうでも良い事だ。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎ 倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。 栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。 「責任、取って?」 噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。 手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。 けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。 看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。 それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。

初夜をすっぽかされた令嬢は夫を死亡扱いする

さんけい
恋愛
クズ夫の非常識を帳簿で粛々と清算!真実の愛?笑わせるわね! 全14話。予約投稿済みです。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

義兄のために私ができること

しゃーりん
恋愛
姉が亡くなった。出産時の失血が原因だった。 しかも、子供は義兄の子ではないと罪の告白をして。 入り婿である義兄はどこまで知っている? 姉の子を跡継ぎにすべきか、自分が跡継ぎになるべきか、義兄を解放すべきか。 伯爵家のために、義兄のために最善の道を考え悩む令嬢のお話です。

【完結】妻の日記を読んでしまった結果

たちばな立花
恋愛
政略結婚で美しい妻を貰って一年。二人の距離は縮まらない。 そんなとき、アレクトは妻の日記を読んでしまう。

結婚初夜、「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と夫に言われました

ましゅぺちーの
恋愛
侯爵令嬢のアリサは婚約者だった王太子テオドールと結婚した。 ちょうどその半年前、アリサの腹違いの妹のシアは不慮の事故で帰らぬ人となっていた。 王太子が婚約者の妹のシアを愛していたのは周知の事実だった。 そんな彼は、結婚初夜、アリサに冷たく言い放った。 「何故彼女が死んでお前が生きているんだ」と。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

処理中です...